漫画の編集者になるには? 仕事内容は?
漫画の編集者の仕事内容
漫画家と二人三脚で作品を作り上げる
漫画の編集者の一番の特徴は、「漫画家と二人三脚で作品を作り上げること」です。
漫画の編集者は、それぞれが担当の漫画家を持って働きます。
簡単にいえば、漫画を描くのは漫画家であり漫画家が描いた原稿を受け取って印刷に回すのが漫画編集者の大きな役割です。
しかし、漫画家は決して一人だけで作品を1から10まで仕上げるわけではありません。
漫画の作品を作り上げるのは、編集者の協力が欠かせないのです。
漫画家と編集者が作品を作る工程
漫画家は、どれだけ自分で満足しているものを描いたとしても、編集者がOKを出さなければ漫画雑誌に掲載されません。
まず、編集者は漫画家と一緒にストーリーの構想を練り、より魅力的な作品を考えていきます。
その内容を基に、漫画家は「プロット」といわれるおおまかなあらすじをつくり、簡単な絵とセリフが入った「ネーム」を描きます。
そして、ネームの内容を編集者が確認しOKを出し、ようやく原稿用紙に絵を描き始めることができるのです。
原稿が完成すれば、編集者はその内容を再度チェックし、問題がなければ印刷所へ入稿して「校了」します。
シンプルな流れのように見えますが、いざ漫画家が作品を描く工程では、編集者はさまざまなフォローをする必要があります。
たとえば、漫画家がスランプに陥ってしまった際にはメンタル面のサポートをしたり、ストーリーを考えるにあたって必要な資料を集めたり、取材旅行の準備をしたりなど、漫画家によい作品を描いてもらうためにさまざまな協力をしていきます。
編集者は作品の最初の読者
編集者は、漫画家にとって二人三脚での協力者でありながら、最初に作品に目を通す読者という立場でもあります。
だからこそ、漫画に対しては、漫画作りのプロの目線と一般的な読者の目線の両方から、作品に関して率直な感想やアドバイスをしなくてはなりません。
漫画家と編集者は、強い信頼関係がなければ関係が成り立たない、ほかの書籍とはまた違った強いきずなを感じる仕事と言えるでしょう。
20代で正社員への就職・転職
漫画の編集者になるには?
漫画の編集者になるには、コミック誌を扱う出版社や編集プロダクションに就職する必要があります。
コミック誌を扱う大手出版社は、新卒で就職するには最も困難な人気企業と言われているため、新卒で漫画編集者として活躍することは非常に狭き門であることを覚悟しておく必要があるでしょう。
また、中小出版社や編集プロダクションは新卒の募集はほとんどありませんが、その代わりとして中途採用が活発に行われています。
年齢が若ければ未経験者も採用されることがありますし、編集プロダクションのような最前線の現場では、学生時代のアルバイトからそのまま就職するというケースもなくもありません。
そして、近年頭角を現しているのが、インターネットメディアでの漫画編集者の存在です。
紙媒体にこだわらないのであれば、こうしたネット漫画編集者も選択肢に入れるとよいでしょう。