ファンドマネージャーに向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介

ファンドマネージャーに向いている性格・適性

情報分析能力

ファンドマネージャーは、各社のトレーダーや、アナリストなどから得た膨大なマーケット情報を自分なりに分析して、ファンド内の銘柄を組み込んだり、運用したりする必要があります。

ただ勘に頼るだけでなく、普段から論理的に運用を考えられることが大切で、プロの仕事として生き残っていくためには、ポートフォリオ理論などの勉強がとても重要になってきます。

そして金融商品全体はもちろんのこと、世界の市場や個別銘柄、産業情報などに関してさまざまな興味を持つ必要があります。

ささいな出来事だったとしても、重大な相場の動きに繋がる可能性があるため、オン・オフ関係なくさまざまな媒体から情報収集して、自分なりに分析することがファンドマネージャーには大切です。

冷静な判断力がある

ファンドマネージャーは、投資家から預かった莫大なお金を運用するという、大きな責任を背負って働いています。

ファンドマネージャーの運用次第でお客さまに大きな損失をもたらすこともあるので、どんな状況に陥ったとしても、冷静に正確な判断を下せなければなりません。

たとえば、相場が急落して大きな損失が出てしまったとします。その際にパニックに陥って「損切り(投資対象を売却して損失を確定すること)」するタイミングを逃してしまったら、さらに大きな損失を負ってしまう可能性もあるのです。

したがって、「客観的に自分を見ることができる」「いつでも冷静に最善策を選ぶことができる」といった「自分をコントロールする能力」を持ち合わせている人が、ファンドマネージャーに向いているとi
えます。

自信家で説得力がある

グローバル化が進みつつある日本ですが、世の中の企業ではまだまだ「人との和を大切にし、仲間と協調して仕事を進める」ことを求められる場が多いものです。

しかし、ファンドマネージャーは周囲に合わせがちで、自分の意見をなかなか言えないような人よりも「自信家」タイプの人のほうが向いているといわれています。

自分の投資理論や経済情勢の見通しが正しいと自信を持ち、相手にその正しさを理解してもらい、損失がでたときも納得してもらう力がファンドマネージャーには求められるからです。

しかし、数十億、数百億というお金を運用するファンドマネージャーは、時に一般的な会社員の生涯年収を軽く超えるような、巨額の「含み損(現在の価格が購入時の価格よりも低い状態のこと)」を抱えてしまうことがあります。

そのような状況下において、自分の判断や考え方に自信がなければ簡単に心がやられてしまうため、強い精神力を持っていることも大切です。

ファンドマネージャーになるには

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ファンドマネージャーに必要なスキル・能力

絶対に必要な免許・資格はない

ファンドマネージャーになるためには、医師免許や弁護士資格のように絶対に必要になる免許や資格はありません。

しかし、お客さまから預かった巨額の資金を運用するという仕事柄、金融マーケットや経済学の知識全般、金融数学、証券アナリスト試験で学ぶような科目に関してはすべて熟知している必要があります。

もちろん、トレーダーやファンドマネージャーなどのマーケットの人間は、会社から証券アナリスト資格の取得を推奨されることが多いですが、資格取得には実務経験が必要になります。

実際に配属されてから実務を重ねつつ、30半ば過ぎてから資格を取る人も多くいます。

ファンドマネージャーになることを強く望んでいるのであれば、証券アナリスト資格の基礎中の基礎である財務分析の知識を学んでおくことをおすすめします。

英語と不動産知識は今後必須の知識

世界では依然として、金融マーケットの中心はアメリカの市場です。

アメリカからの情報をいち早くキャッチするためには、現地からの速報ニュースやレポートを英語で理解する必要があるので、ファンドマネージャーはレポートを読んだり、ニュースを聞いたりできるくらいの英語力が必要です。

また最近では、「REIT」という不動産に投資するファンドも増えてきていますので、通常の有価証券だけではなく、不動産に対する知識もあると有利です。

自分で結果に責任が持てる

ファンドマネージャーの仕事は「結果が全て」なので、どれだけ熱心に仕事に取り組み、周囲の人々と強固なチームワークを築いていたとしても、運用成績が悪ければファンドマネージャー失格とみなされます。

巨大なプレッシャーに耐え、市場を分析してさまざまなアイデアを練り上げて実行し、結果を出すためには、「会社が何とかしてくれる」という他力本願な姿勢では務まりません。

知識や能力は後から身に付けることができますが、少なくとも「自責の念」を持てる人や、強い責任感のもと自分を高めていける気持ちを持った人が、ファンドマネージャーには向いています。

ファンドマネージャーに向いていないのはどんな人?

ファンドマネージャーの仕事はプレッシャーに弱い人には向いていません。

前提として、投資家はファンドマネージャーがうまく運用してくれて、利益をもたらしてくれると思っています。

また、ファンドマネージャーのファンドが上手く運用できれば、更に投資家からお金を呼び込むことができるので、会社からも運用の腕を期待されています。

このように投資家や会社からの期待が大きいので、その期待に応えるためのパフォーマンスをしなくてはと考えると毎日緊張状態が続きます。

休みの日や帰宅してからも、世界中の金融情報を収集しなければいけないので、気が休まることはほとんどないでしょう。

そんな状態でもより良い運用ができるようにアイデアを出し続け、仕事が楽しいと思えるような人でなければ、ファンドマネージャーとしての仕事を続けるのは難しいです。