バリスタの有名な人・人気のブログ・インスタ
バリスタとして有名になるには
バリスタは、お客様にコーヒーの味と香り、美しさを届けるのはもちろん、くつろぎのひとときをも提供する仕事です。
バリスタとして有名になるためには、競技会での受賞を目標とし、日々練習を重ねる努力が求められます。
また、有名なバリスタになるには、単に美味しいコーヒーを淹れる技術だけでなく、お客様の心を掴むような人柄や立ち振る舞いも求められるでしょう。
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バリスタの有名な人
バリスタの技術を競う競技会で優勝歴をもつ、有名なバリスタを6人紹介します。
競技会には「ジャパン バリスタチャンピオンシップ」や「ワールド バリスタチャンピオンシップ」などがあります。
有名なバリスタの多くは、こうした国内外の競技会に出場し、優勝や上位入賞を果たしています。
バリスタの有名な人は、どのような活動をしているのかみていきましょう。
門脇 洋之(かどわき ひろゆき)
門脇洋之さんは1973年生まれ・島根県出身の日本を代表する有名なバリスタです。
実家の1階が自家焙煎コーヒー専門店だったこともあり、幼いころからコーヒーの香りに親しみながら育ちます。
高校卒業後、大阪の洋菓子店で6年間の修行を経て帰郷し、父から焙煎技術などを学び始めました。
本場イタリアで味わったコーヒーへの感動を携え、1999年、生まれ育った安来市に「CAFFE ROSSO beans store cafe」を開業し、同時にバリスタのコンテストにも積極的に参加します。
チャレンジを続けた結果、数々のバリスタチャンピオンを獲得し、カフェには全国からファンやバリスタを目指す人たちが訪れるようになりました。
洋之さんが優勝した2003年のジャパン バリスタチャンピオンシップでは、弟の門脇裕二さんも準優勝を果たし、実力あるバリスタ兄弟として知られています。
<主な実績>
・2003年、2005年:ジャパン バリスタチャンピオンシップ優勝
・2005年:ワールド バリスタチャンピオンシップ準優勝
・著書:エスプレッソブック―基本技術とアレンジドリンク/柴田書店 ほか多数
横山 千尋 (よこやま ちひろ)
横山千尋さんは1962年生まれ・愛知県出身で、日本におけるバリスタおよびジェラート職人の草分け的存在として有名です。
1983年に大阪あべの辻調理師専門学校を卒業後、フランスのビストロでフレンチを学び、イタリアではジェラートの修行を積みました。
ジェラート職人として3年連続金賞を受賞したのち、1994年からはミラノのバールでバリスタとしての修行を開始します。
1996年、イタリアのバリスタ協会において、日本人で初めてのバリスタとして認定されました。
2001年には株式会社フォルトゥーナを設立し、同年9月には「バール・デルソーレ」を開業。
その後、日本でのチャンピオン獲得や、ワールド バリスタチャンピオンシップでも入賞を果たします。
現在、「バールマン」として店に立つだけでなく、講習会、講演会、商品開発、後進の育成、店舗事業拡大にと精力的に活躍中です。
<主な実績>
・2002年、2004年:ジャパン バリスタチャンピオンシップ優勝
・2004年:ワールド バリスタチャンピオンシップ10位
・著書:バリスタ・バールマン教本/旭屋出版 ほか多数
井崎 英典(いざき ひでのり)
井崎英典さんは、1990年生まれ・福岡県出身の有名なバリスタです。
高校を中退後、父が経営するコーヒー店を手伝いながらバリスタの道を目指します。
努力家として知られる井崎さんは、通信制高校を卒業後、法政大学国際文化学部への入学と同時に、株式会社丸山珈琲にも入社しました。
2012年、2013年には史上最年少でジャパン バリスタチャンピオンシップにて優勝し、2連覇を成し遂げます。
2014年のワールド バリスタチャンピオンシップでアジア人初の世界チャンピオンを獲得したのを機に独立し、株式会社QAHWAを立ち上げました。
現在、年間200日以上を海外で過ごしつつ、コーヒーエヴァンジェリストとして「コーヒーを通した世界平和」をビジョンに掲げ、コーヒー関連機器の研究開発や人材育成などを行い、グローバルに活動しています。
<主な実績>
・日本マクドナルド「プレミアムローストコーヒー」「新生ラテ」などの監修
・中国最大コーヒーチェーン「luckin coffee」の商品開発など
・著書:ワールド・バリスタ・チャンピオンが教える 世界一美味しいコーヒーの淹れ方/ダイヤモンド社 ほか多数
澤田 洋史(さわだ ひろし)
澤田洋史さんは、1969年生まれ・大阪府出身の有名なバリスタです。
伝統的なイタリアのバリスタの姿とは少し異なるもう1つのバリスタの形、「シアトル系バリスタ」として知られています。
近畿大学商経学部卒業後、紀ノ国屋インターナショナル、雪印乳業での勤務を経て、2001年からはシアトルに1年間留学しました。
帰国後は輸入食品販売会社に入社し、店舗立ち上げやカフェ部門を担当しながら、ラテアートの練習も欠かさなかったそうです。
何度も大会にチャレンジし、ついに2008年、ラテアートの先進地・シアトルで開催された「ラテアート・ワールドチャンピオンシップ」にてアジア人初の優勝を果たします。
ミルクピッチャーの注ぎのみで描かれた繊細な作品は過去最高得点をマークし、大きな話題を集めました。
2010年、自身がプロデュースした渋谷の「STREAMER COFFEE COMPANY」オープンを皮切りに、東京や大阪、シカゴ、ニューヨークに店舗を構えています。
現在、企業広告のラテアート制作担当やコラボ商品の開発・販売を手がけるほか、バリスタやラテアートの指導を国内外で行うなど精力的に活動中です。
<主な実績>
・2008年:フリーポア ラテアート ワールドチャンピオンシップ優勝
・フリーポア ラテアートチャンピオンシップ アジア香港大会 審査員
・2019年3月:ニューヨーク「sawada coffee NYC」オープン ほか多数
竹元 俊一(たけもと しゅんいち)
竹元俊一さんは、1977年生まれ・鹿児島県出身の有名なバリスタです。
元菓子職人の経歴をもつ竹本さんですが、コーヒー専門店で飲んだエスプレッソの味が忘れられず、バリスタを目指したといいます。
ジャパン バリスタチャンピオンシップで2度の優勝歴をもち、鹿児島のコーヒースタンドの先駆け的存在となります。
競技に臨んだ際に見せた「豆を直接指で触れない技術」は、会場にいた人々に元菓子職人ならではの高い衛生意識をも感じさせました。
2012年、「日常のコーヒーをもっと美味しく」をモットーに、コーヒースタンド形式の店舗「Coffee Soldier」を構えます。
現在、お客様が自宅でも美味しくコーヒーが作れるようにとの思いから、コーヒー教室の開講やドリッパーなどのグッズ販売も手がけています。
<主な実績>
・2006年、2008年:ジャパン バリスタチャンピオンシップ優勝
・2006年:ワールド バリスタチャンピオンシップ10位
・2007年:ジャパン バリスタチャンピオンシップ3位 ほか多数
宮前 みゆき(みやまえ みゆき)
宮前みゆきさんは、1981年生まれ・熊本県出身の有名なバリスタです。
バリスタを目指すきっかけとなったのは、高校卒業後に「UCCカフェコンフォート熊本交通センター店」でアルバイトしたことでした。
2004年から正社員として勤務し、数々のチャンピオンシップで優勝や上位入賞を果たし、2007年の競技では初の女性選手として優勝を獲得します。
現在、UCCホールディングス株式会社の係長、UCCコーヒーアカデミーの専任講師として、バリスタの育成に尽力しています。
また、2012年に出産し育休を終えた宮前さんですが、「仕事・子育て・家庭生活のバランスのとり方」をテーマにした講演会も行っています。
<主な実績>
・2007年:ジャパン バリスタチャンピオンシップ優勝
・2007年:ワールド バリスタチャンピオンシップ4位
・2007年:「UCCバリスタズスタイル カプチーノ」監修 ほか多数
バリスタのブログ
日本で活躍するバリスタだけでなく、海外でも活躍中のバリスタのブログを3つ紹介します。
バリスタはブログでどのような情報を発信しているのか、参考にしてみましょう。
カフェ巡りスト/和装バリスタ 柳隆晴の「No Cafe No Lifeなブログ」
「バリスタぎっさん」「カフェ巡りスト」の肩書で活動する、柳 隆晴(やなぎ たかはる)さんのブログです。
JBA(日本バリスタ協会)の認定バリスタとして都内のカフェに勤務しながら、定期的にラテアートなどコーヒーのワークショップを開催やケータリング活動をしています。
年間200店舗ものコーヒースタンドを巡り、ブログやインスタなどで情報を発信中です。
ブログのプロフィールによると、大学生のときにスターバックスコーヒーでアルバイトしたのがきっかけでバリスタになったとのこと。
ときおり和装姿で登場する柳さんの夢は、独立してセミナーを行い、カフェ運営者・出店したい人を支援することだそうです。
ブログには、巡り歩いたコーヒースタンドのコーヒー豆やマシンなどの専門情報や、現役バリスタおすすめのコーヒー器具の紹介など、有益な情報が溢れています。
カフェ情報をさらに知りたい人は「柳隆晴のNo Cafe No Life!!」も訪問してみましょう。
カフェ巡りスト/和装バリスタ 柳隆晴の「No Cafe No Lifeなブログ」
True Vine - コーヒーと猫と韓国と人生
韓国に在住して20年近くなるという、バリスタで3児の母でもあるHANNAさんのブログです。
HANNAさんはコーヒー好きが高じて、韓国でバリスタの資格を取りました。
ブログにはコーヒーの情報だけでなく、大好きな猫の話や趣味の映画レビューなどもアップされています。
「コーヒーを楽しもう」のカテゴリには、コーヒー豆知識や産地別コーヒー、家庭でのおいしいコーヒーの作り方、おすすめのエスプレッソマシン、韓国のカフェ市場についてなど幅広い情報が満載です。
日本だけでなく海外のコーヒー関連情報も得て、今のうちから視野を広げておきましょう。
ブログ | specialty coffee Unir
高品質のスペシャルティコーヒー豆の販売やカフェショップを全国に展開する、「Unir(ウニール)」のブログです。
一風変わった店舗名は、スペイン語で「結びつける」「ひとつにする」という意味なのだとか。
オーナーでバリスタの山本尚さんは、ジャパン バリスタチャンピオンシップの認定審査員を務めるほか、バリスタの指導にも力を注いでいます。
ブログの記事は、オーナー山本さんをはじめ、Unirに勤務するバリスタや各店舗のスタッフたちによってほぼ毎日更新されており、店舗の最新メニューや情報を見ることができます。
山本さんがコロンビアやエチオピアなどのコーヒー産地を巡って買い付けする写真などもあり、緊張感や現地の雰囲気が伝わってきます。
2018年のジャパン バリスタチャンピオンシップで優勝を獲得した山本知子さんも登場し、店舗で活躍する様子や世界大会に挑戦する報告などをアップしています。
20代で正社員への就職・転職
バリスタのインスタ
コーヒー競技会で優勝した、実力派のバリスタたちが発信するインスタを3つ紹介します。
香りこそ伝えられないものの、インスタにコーヒーを淹れている動画をアップすると、訪問者に臨場感が伝わり、「いいね!」や「フォロー」される機会が増すようです。
将来バリスタを目指すみなさんもフォローして、感性磨きに役立てましょう。
岡田 章宏(おかだ あきひろ)
京都でコーヒー専門店と焙煎所カフェを営む、バリスタ・岡田章宏さんのインスタです。
2008-09年ジャパン バリスタチャンピオンシップにて優勝し、ラテアート世界大会では3位を獲得しています。
京都の「小川珈琲」で腕を鍛えたのち、イタリアや日本のバールでの修行を経て、2016年にコーヒー専門店「Okaffe kyoto」をオープンさせました。
インスタには、2019年7月に京都嵐山にオープンした、焙煎所カフェ「Okaffe kyoto 嵐山」限定のカフェモカの写真やテレビ取材の様子、イベント出張による臨時休業のお知らせなど、店舗情報が満載です。
毎週水曜日は、本店「Okaffe kyoto」の焙煎&豆の品質チェックデーとのことで、常にお客様に最高のコーヒーを提供したい、という気持ちが伝わってきます。
土井 克朗(どい かつろう)
ジャパンハンドドリップチャンピオンシップ2014にて優勝した、バリスタ・土井克朗さんのインスタです。
土井さんは、UCCフードサービスシステムズ株式会社に勤務しており、UCCコーヒーアカデミーの専属講師として活躍しています。
インスタには、全国各地の珈琲店を訪れた際の写真が数多く投稿され、多くのバリスタのデザインを見ることができます。
UCC主催の「ブラジル鑑定士」の研修同期生や、土井さんのラテアートセミナーを受講した後輩の頑張る姿を見て、「自分も更なる成長せねば!」と刺激を受けたそうです。
現状に満足することなく、常に感性や技術を学ぼうとする土井さんの前向きな姿勢が伺えます。
中山 吉伸(なかやま よしのぶ)
中山吉伸さんは、丸山健太郎さん創業の「株式会社丸山珈琲」のプロモーションサポート部で、バリスタ・サイフォニストとして活躍しています。
サイフォニストとは、サイフォン抽出の腕前に優れたバリスタのこと。
中山さんは、2013年、2015年、2018年のジャパン サイフォニストチャンピオンシップで優勝し、2013年と2015年のワールド サイフォニストチャンピオンシップでも優勝した実力者です。
中山さんのインスタには1.8万人以上ものフォロワーがついていて、人気のほどが伺えます。
サイフォンでコーヒーを淹れる動画もあるので、中山さんがどのような抽出機や手法をもっているのかを学びましょう。
ここまで、有名なバリスタやブログ、インスタを紹介してきました。
バリスタに必要な知識や技術を習得するには、独学、民間の認定コースの受講、バリスタ専攻がある専門学校に通う、大手コーヒーチェーン店などで研修を受ける、留学するなどいくつもの方法があります。
バリスタとして一人前になるのは決して簡単ではありませんが、自分にあった方法と努力を重ね、未来の有名バリスタを目指しましょう。