バリスタになるためにはどんな学校に行けばいい?(専門学校・スクール)
バリスタになるための学校の種類
バリスタを目指そうと思ったとき、必ずしもどこかの学校やスクールに通う必要はありません。
この職業は、なるために必要とされる資格もなく、未経験からいきなりカフェやバールなどの店で働き、現場でバリスタとしての腕を少しずつ磨いていくことが可能です。
また、なかには海外へ行ってバリスタとして修業する人もいます。
しかし、より効率的にバリスタに求められる知識や技術を身につけようとするのであれば、バリスタやカフェ関連の専門学校やスクールに通うという方法が挙げられます。
バリスタになるためのひとつの方法として、ここでは専門学校やスクールについて紹介していきます。
専門学校
近年のカフェブームにより、バリスタをはじめ、カフェで働きたい人を育てるための専門学校が増えています。
製菓や調理の専門学校に「カフェコース」のような名称で、バリスタ志望者向けのカリキュラムが用意されていることもあります。
また、なかには「バリスタ科」「バリスタ専攻」といったような名前で、バリスタを専門的に育てようとする専門学校もあります。
これらの学校では、国内のバールやカフェへの就職支援が積極的に行われていますし、卒業後は海外で修業を積み、一人前のバリスタを目指していく人もいるようです。
なお、こうした専門学校のなかには、カフェ経営やカフェオーナーになるための勉強をメインにした学科やコースもあります。
エスプレッソを淹れる技術と、経営を同時に学べるような学校もあります。
学科名・コース名だけに捉われず、どのようなカリキュラムとなっているのか事前にしっかりと確認しておくとよいでしょう。
民間のスクール・カルチャースクール等
学校法人の専門学校に通わず、民間のスクールやカルチャースクール等でバリスタの基礎を学ぶことも可能です。
とくに、すでに社会人として働いている人がバリスタになりたいと思った場合、すぐに仕事を辞めて専門学校に通うのは難しいものです。
そこで、夜間や週末だけを使って通えるスクールに通い、短期間でバリスタとしての基本的な知識・技術を身につけたり、本当に自分がこの仕事に向いているのかを見極める人もいます。
なお「一般社団法人 日本バリスタ協会(JBA)」の認定スクールに通うと、JBAバリスタのライセンス試験の受験資格も得られます。
この資格はバリスタとして働くのに必須ではありませんが、JBAが定める一定基準の技術や知識を持っている者として協会から認められることになります。
20代で正社員への就職・転職
独学でもバリスタになれる?
近年は、カフェやコーヒーブームの流れでバリスタに関する本がたくさん出版されていますし、インターネットを使って情報を集めることもたやすくなっています。
また、バリスタやエスプレッソの淹れ方に関するセミナーも、全国各地で毎日のように開催されています。
こういった機会を利用して知識・技術を学び、さらに経営センスがあれば、自分で店を開くことも不可能ではありません。
もちろん、成功するのは簡単なことではありませんし、一人で学び続けるだけの精神力や努力が必要になりますが、バリスタに必要な知識や技術は、独学でも身につけることが可能です。
バリスタになるための通信講座
バリスタに必要なコーヒー豆やエスプレッソの抽出などに関する知識は、通信講座を利用して勉強することもできます。
コーヒーに関連する民間資格はたくさんあり、ちょっとした趣味感覚で通信講座を利用して気軽に学べるものも増えているようです。
なお、バリスタの有名な2大資格である「JBAバリスタライセンス」と「コーヒーマイスター」については、一部はテキストを使って自習という形でも学べますが、講習会や認定試験は実地で受けなくてはなりません。
しかし、それらで学んだからといって、バリスタとしてすぐ活躍できることはほとんどないと考えておいたほうがよいでしょう。
バリスタの仕事では、日々いろいろなお客さまと触れ合い続けるなかで、自分がやるべきこと、もっと学ばなくてはならないことがわかってきます。
他のスタッフとの連携の仕方なども、やはり仕事を経験しなければわからないものです。
本で読んだことと現場のやり方が違うということも、こういった世界では決して珍しいことではありません。
ですから、ある程度の知識や技術を身につけたら、アルバイトでも構わないので一度バリスタとしての力が発揮できるお店で働いてみるとよいでしょう。
20代で正社員への就職・転職
留学で学ぶ人も
なかにはイタリアなどへ海外留学をして、現地の学校で知識や技術を身につける道を選択する人もいます。
バリスタやエスプレッソはそもそも海外が発祥であることから、留学して学ぶことで、本場の技術を掴み取りやすいといったメリットがあるでしょう。
ミラノを中心に、エスプレッソを提供するバールは人々の暮らしに欠かせないものとなっており、一流のバリスタが数多く働いています。
そんなイタリアは、最も代表的な留学先のひとつといえるでしょう。このほか、ドイツ、イギリスといったヨーロッパの他国にもバリスタの学校があります。
次に、アメリカのシアトルも留学先として選ぶ人が多いです。
シアトルでは、「シアトル系」といわれるコーヒー文化が発展しており、イタリアとはまた異なるバリスタのスタイルを追求することができるでしょう。
このほか、カナダやオーストラリア、ニュージーランドもカフェ文化が強いといわれており、バリスタになるためのスキルを専門的に学べる学校があるようです。
海外留学をしてバリスタのスキルを磨いた人は、帰国後、日本のカフェなどに勤めるケースが多いようですが、なかにはそのまま海外の店舗で修業を重ねたり、就職をしたりといった人もいるようです。