サッカー選手に必要な身長・筋肉は? 体脂肪率はどれくらい?
ただ、身長や筋肉量などの身体条件は、選手たちのパフォーマンスにはどのような影響を与えるのでしょうか?
この記事では、サッカー選手の身長や体重、体脂肪などサッカー選手としての理想的な体づくりについて、重要性と理想的な数値を解説します。
サッカー選手の平均身長
サッカー選手の平均身長は、ポジションによって差があることが特徴的です。
ここでは、ポジション別の平均身長を紹介します。
身長はポジションによって大きな差がある
J1の登録選手の平均身長は約178cmで、平均体重は約72キロです。
ただし、サッカーはポジションによって求められる体格や傾向が異なります。
- ゴールキーパー 約188cm
- ディフェンダー 約180cm
- フォワード 約177cm
- ミッドフィールダー 約174cm
ゴールを守るゴールキーパーや、守備の要となるセンターバックのポジションでは、身長が高いほうが有利に働くため、実際に多くの選手が180cm以上です。
一方、前線で攻撃をしかけていくフォワードの身長はプレースタイルによってさまざまです。
個々の能力や戦術の組み合わせも重要であるため、身長だけで選手の価値を判断することはできません。
低い身長でも一流になった海外選手
サッカーは、小柄な選手でも一流の選手になれる数少ないスポーツのひとつです。
たとえば、サッカーの歴史上で最高の選手の一人といわれるディエゴ・マラドーナ選手は身長165cmと非常に小柄です。
また、世界最優秀選手賞であるバロンドールを史上最多の7度受賞したリオネル・メッシ選手も170cmと、身長はそう高くありません。
Jリーグの平均身長を見てもわかるように、ミッドフィールダーには小柄な選手も多くいます。
実際に、ミッドフィールダーでは160cm台の身長の選手も珍しくありません。
なかには150cm台のトッププレーヤーも存在します。
たとえば、川崎フロンターレのタイ代表ミッドフィールダー、チャナティップ選手の身長は158cmしかありません。
小柄な選手たちは足元の技術が非常に高く、ボディーバランスの良さを生かしたドリブルやシュート、パスでチームの攻撃をリードしています。
チャナティップ選手は、2018年北海道コンサドーレ札幌所属時にはチームのMVPに選出され、東南アジア出身初のJリーグベストイレブンにも選出されています。
低身長の日本人選手も活躍している
2022年のワールドカップ(W杯)日本代表のメンバーでは、最も身長の低いミットフィールダーの相馬勇紀選手は165センチとされています。
同じく小柄なディフェンダーの長友佑都選手も、身長は170センチです。
このように、日本でも多くの選手が身長が低くても一流の選手になれることを示しています。
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サッカー選手の身体条件で最も大切なこと
サッカー選手として活躍するためには、身長の大きさ以上に、体幹を強くすることが重要といわれています。
ここでは、体幹の強さが必要な理由や、身体を鍛えていくポイントを紹介します。
最も大事なものは体幹の強さ
サッカー選手として必要な筋肉量はポジションやプレースタイルによって異なりますが、すべての選手が鍛えるべきなのは「体幹」です。
Jリーガーの平均身長や体重からもわかるように、サッカー選手の体は、ラグビー選手のような大きな筋肉で満たされているわけではありません。
サッカー選手には、大きな体よりもボールや相手の動きに素早く対応できる俊敏さや、それに合わせてボールを正確にコントロールできる安定性が求められます。
そこで体感が重要になるのです。
体幹を鍛えることによって、相手と接触しながらも体のバランスを保ち、多くの人数がいるなかでも正確にボールをコントロールする力が身につきます。
体幹の強化によって、瞬時のスタートの速さも向上し、プレーの質が全体的に高まるのです。
下半身の筋肉も重要
サッカーは俊敏性やスピード、パワーが求められるスポーツであり、下半身の筋肉がとくに重要です。
大腿四頭筋・大腿二頭筋・下腿筋群などの筋肉が、蹴る力や走るスピードに直結します。
また、コントロールやバランスを保つためには前述のように体幹の筋肉も重要です。
腹筋や背筋を鍛えることで、ボールを正確に扱えるようになり、相手との競り合いにも強くなるでしょう。
身体のバランスを整えるためにも、全身の筋肉を均等に鍛えることが大切です。
自分に適切な筋力トレーニングを考えながら、トレーニングメニューを組んでいきましょう。
サッカー選手の体脂肪率はどれくらい?
サッカーは長時間走るスポーツだからこそ、筋肉の割合を増やし、持久力を維持できるようにすることが重要とされています。
ここでは、サッカー選手の理想的な体脂肪率について説明します。
一般的な選手の体脂肪率は10%前後
サッカー選手の体脂肪率は、一般的には10%前後の人が多く、体脂肪率が15%近くになるとプレーに悪影響が出るといわれています。
サッカーは長時間走るスポーツであり、その際に体脂肪が多いと余分な重量となってしまうからです。
トップ選手の中には、体脂肪率が5%前後の選手も少なくなく、元日本代表の中心選手である中田英寿選手の体脂肪率は4%でした。
サッカー界では、体重よりも体脂肪率が重要視されることが多く、チームでも選手の体脂肪率を詳しくチェックしています。
理想的な体脂肪率は10%未満
一部のチームでは、体脂肪率が10%を超える選手には栄養指導が行われることもあります。
実際に、2015年サッカー日本代表監督だったハリルホジッチ氏は、体脂肪率12%を超える選手は代表に召集しない方針を打ち出していました。
体脂肪率はサッカーのパフォーマンスと密接に関係しており、サッカー選手が目指すべき体脂肪率の目安は10%未満といわれます。
ただし、体脂肪率とともに体重まで落ち過ぎることは、スピードとパワーのバランスを維持できなくなる可能性があります。
体脂肪率を減らすだけでなく筋力量を増やして体重を維持させることが、パフォーマンスの向上につながるのです。
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「サッカー選手に必要な身長・筋肉量」のまとめ
サッカー選手の身長はポジションによって違いがあります。
ゴールキーパーでは身長が高いほうが有利ですが、小柄な選手でも一流になれる可能性はあります。
また、重要なのは体幹の強化や下半身の筋肉で、身体のバランスを整えるために全身の筋肉を鍛え、体脂肪率も適切な範囲に保つことが重要です。
適度な体重と筋力量のバランスを保つことが、パフォーマンス向上につながります。