照明デザイナーのつらいこと・大変なこと・苦労
照明デザイナーのつらいこと・大変なこと
正解のないものづくり
さまざまな光を扱う照明デザイナーですが、その光をどのように感じるかは人によって異なります。
たとえば「明るい」とされる光でも、それをものすごく明るいと感じるのか、それともまだ暗いと感じるのかは人それぞれです。
ときには、クライアントの要望やイメージと、自分がベストだと思うものが異なり、うまくすり合わせるのに苦労することもあるかもしれません。
照明デザイナーが生み出していく空間は、絶対的な答えのないものです。
だからこそ面白い面もあるのですが、同時に、そこに難しさを実感する瞬間も出てくるでしょう。
コストや環境への考慮
照明デザイナーは華やかな仕事を手掛けることも多く、一見、アーティストのような存在に思われることがあります。
しかし、デザインをするにあたって、現実的にはコストや使いやすさ、環境への影響など、考慮しなくてはならない要素も多くあります。
そのため、いくら実現させたいことがあっても、すべて思うようにできない場面もあります。
デザイナーとして働いていると、より美しいものを追求したいという気持ちと、ビジネスとしてきちんと成り立たせなくてはならないという気持ちの間でジレンマを感じることもあるでしょう。
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照明デザイナーの悩み
発展途上の職業
照明デザイナーの仕事は、まだ建築家やプロダクトデザイナーのようにしっかりと確立されてはいません。
光という実態のないものを扱うだけに、それぞれのデザイナーがまだ手探りで仕事を進めている部分もあります。
とくに仕事をする上では、光というものをどのようにプレゼンテーションするか、その重要性をどのように知ってもらうかなどといった悩みを抱えています。
デザイナー自身がCGや模型を駆使して提案したりイメージを伝えたりしても、普段光について慣れ親しんでいないクライアントになかなか伝わらないこともままあり、こうした部分に苦労する人が多いです。
認知度が低い
日本では、まだ一般住宅に照明デザインをとりいれていることはあまりありません。
照明器具売り場を見てもシーリングライトや間接照明などが一般的で、普段から照明を使って部屋の雰囲気を変えたり、楽しんだりしている人は少ないでしょう。
照明デザインはまだ認知度の低い仕事です。
光の好みや楽しさを体験しなくては、この仕事の魅力を知ってもらうことはできないため、照明デザインへの興味関心不足や認知度の向上に悩む人も多いです。
照明デザイナーを辞める理由で多いものは?
照明デザイナーとして働いている人はごくわずかで、現状では建築家やインテリアデザイナー、インテリアコーディネーターなど別職種の人が兼任することが多くなっています。
照明デザインという要素は、建築やインテリア、エクステリアなどの領域に重なる部分が大きく、自分の立場を確立させて仕事を続けていくには、日ごろから専門性を高める努力が欠かせません。
それと同時に、建築やインテリア設計など関連する分野に対する知識・スキルを磨いていくことも大切です。
現時点では、照明デザイナーとしての求人はそこまで多いわけではないため、仕事を自分で見つけにいくような姿勢が必要になるでしょう。