書道家のつらいこと・大変なこと・苦労
この記事では、書道家を仕事にするうえでつらい、大変だと感じることについて解説していきます。
書道家のつらいこと・大変なこと
成功できる人はごくわずか
自身の作品が評価され、収入を得られることはすべての書道家が掲げる目標の一つです。
作品制作を生業にしたいということは多くの書道家の夢であり、希望であるといってもいいでしょう。
しかしそれを現実のものにしている書道家はごく少数です。
多くの書道家は作品制作の傍らで副業に時間を割かなければ生計を立てることができません。
書道家になるために培ったスキルを、作品制作以外に教育やデザインなどの現場で使う機会が多いのが現状で、書道家として生計を立てられる人は限られた人のみです。
副業と創作の両立
生計を立てるために副業をもつ書道家が多く、作品制作と副業との両立に悩む人も多くいます。
書道の教員になった場合、授業以外の業務に多くの時間と労力が割かれます。
教員は週末も部活動や学校行事等で出勤を余儀なくされることが多い職業であるため、作品制作に充てられる時間が大幅に削られることを覚悟しなければなりません。
また商業書道家として活動した場合、依頼者のニーズに合わせた作品を書かなくてはならないため、自身の持ち味や個性を生かせない場合も出てきます。
このように副業の存在が書道家としての立場を圧迫することもあり、バランス良く両立することが難しくなる場合も多いのです。
20代で正社員への就職・転職
書道家の悩み
大きな労力を払って書き上げた作品が他者からの理解をまったく得られないことは少なくありません。
これは書道家に限らず、芸術活動を行うすべての人が抱える悩みであるといえます。
作品が売れなければ生計を立てるのはもちろん、作品制作にかかる費用を捻出する必要があります。
書道家は己の信念を持って作品制作に励んでいるため、売れるような作品を書けばいいというわけでなく、売れるために自分の表現や個性を犠牲にすることは容易ではありません。
せっかくの持ち味や個性を生かせないのは芸術家にとって最もつらいことです。
書きたい作品と売れる作品、どちらにウエイトを置くかはすべての書道家に対する大きな課題であるといえます。
書道家を辞める理由で多いものは?
作品が評価されない
書道家を辞める理由で多いものは、作品が評価されず生計を立てるのが難しく辞める決断をするケースです。
いくら時間をかけ心をこめて描いた作品でも、他人が評価し価値を与えてくれなければ意味を持ちません。
書道家を志していても、こうした現実に心が折れてしまったり、生計を立てられる他の職業に転職してしまったりする人は非常に多いのが現状です。
書道人口の減少
パソコンやスマートフォン、アプリの普及により、文字を手描きすることは大幅に減少しました。
さらにデザインソフトを使えば、誰でも自由に簡単に筆文字をデザインできますし、手描きのようなフォントも多く販売されています。
こうしたなかで書道人口は徐々に減少しつつあり、書道教室を開いても生徒が集まらなかったり、高額な費用がかかる書道家に制作を頼まず、安価でデザインできるソフトやフォントを使用する企業も増えたりしています。
書道を文化として継承していかなければならない書道家にとっては、書道から興味関心が薄れ仕事が成り立たなくなることに大きな危機感を覚える人も少なくありません。
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「書道家のつらいこと」のまとめ
自分の作品が評価されず、生計を立てるのが難しくなり辞める決断をするケースも多いのが現実です。
好きでも評価されなければ続けることはできないところが書道家のつらさといえるでしょう。