歯科衛生士を辞めたい理由で多いものは? 離職率は高い?
歯科衛生士の転職回数
歯科衛生士は、離職率の高さが指摘されています。
新卒で正社員として何年か勤務すると結婚や出産を機に退職する歯科衛生士が多く、出産後はアルバイト・パートとして働くケースが多いようです。
歯科衛生士は女性がほとんどを占める職業なので、女性のライフステージの変化があるたびに転職や退職をする人が少なくありません。
国家資格なので復職しやすく、職場に復帰できる状態になったらまた歯科衛生士として就職先を探すといったパターンが多くあります。
歯科衛生士の退職理由
歯科衛生士の退職理由は、前述の通り「結婚と出産」が最も多くなっています。
次いで多い理由は、「院長との人間関係」、「勤務時間」、「スタッフとの人間関係」が主な退職理由として挙がっています。
それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。
院長との人間関係
結婚、出産、人間関係は歯科衛生士に限らず、社会人の女性であればよくある退職理由の一つですが、「院長との人間関係」は、歯科医院特有の悩みといえます。
一般的な会社よりも少人数のスタッフで運営している歯科医院は、歯科衛生士の同期が少なく、先輩や後輩が一人ずつしかいないというところも珍しくありません。
さらに、歯科医院の経営者でもある歯科医師と相性が合わないと、診療補助をする立場の歯科衛生士は働きづらくなり、退職せざるを得ないケースがあります。
勤務時間が長い
歯科衛生士のほとんどが働く歯科医院は、午前と午後に分けて診療をおこなうのが一般的です。
朝の8〜9時ごろから夜の17〜18時ごろまでが受付時間となりますが、開院準備や後片付けなども歯科衛生士の業務範囲なので、診療時間の前後も勤務する必要があります。
また、午前診療と午後診療の間のお昼休みは2時間ほどのところが多く、一般企業よりも長いのが特徴です。
お昼休みといっても2時間すべて休憩できる日は少なく、午前の受付時間内に患者さんの診療が終わるまでは業務にあたります。
患者さんの数によっては午後の受付時間が終わっても診療を続けるため、計10〜12時間の拘束となる場合もあります。
プライベートの時間がとれないことに不満を感じて辞めてしまうのです。
スタッフとの人間関係
歯科衛生士は女性の割合が圧倒的に高い職業です。
男女問わず同性ばかりの職場にストレスを感じる人は多いですが、女性はとくに共感性を重視する傾向にあり、気の合わない同僚に対して排他的になりがちです。
スタッフ間で派閥ができたり嫌味を言われたりする職場環境に悩めずに、離職・転職を考える歯科衛生士も少なくありません。
就職先を探すときには、勤務条件や業務内容とともに、院長やスタッフの人柄もよく観察することが大切です。
すでにできあがっている人間関係の輪のなかに、自分が入ったところを想像してみると就職後のトラブルを避けられるでしょう。