市議会議員になるための学歴・大学・学部
市議会議員に学歴は必要?
市議会議員は、基本的に学歴不問の職業です。
市議会議員選挙に立候補する条件のなかに学歴要件はなく、実際の市議をみても、中卒や高卒、専門学校卒、米国のカレッジスクール卒、大卒、院卒など、さまざまな最終学歴の人がいます。
そういう意味では、市議は広く門戸の開かれた職業であり、誰にでも市議になれるチャンスがあるといえます。
ただし、近年の地方自治体は、人口減少・税収減によって財政が悪化しているため、市議の議席数を減らすところが増えています。
それに伴って市議は「少数精鋭化」されていく方向にあり、専門知識のある市議や政策立案能力に長けた市議でないと、生き残ることが難しくなりつつあります。
これから進路決定を控えている人については、学費などの問題もありますので絶対というわけではありませんが、できればいずれかの学校に進学して、自分なりの「武器」を身につけることが望ましいでしょう。
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市議会議員になるための学校の種類
大学
市議になるための学校としてもっとも王道といえるのは、4年制大学の政治経済学部や政策創造学部などです。
政策をどのように立案し、どう実行に移していくのかなど、実践的な講義を受けることができます。
大学によっては、現役議員を招いて直接話を聞く機会があったり、実際の議員事務所で働く「議員インターンシップ」に参加できるところもあるようです。
また、法学部に進んで地方自治法などの法律知識を身につける、経済学部に進んで自治体会計や税法について学ぶといった選択肢もあります。
近年は医療や介護に関する課題を抱える自治体が増えていますので、文系ではなくあえて理系の医療系学部に進み、専門分野に特化して学ぶという道も考えられるでしょう。
専門学校
市議になるための専門学校としては、ビジネス系専門学校や法律系専門学校などにある「公務員学科」に進学するのがおすすめです。
市議と公務員の仕事は密接に関係しあっており、わかりやすくいうと市議が市政の仕組みを決める役割、公務員がそれを実行に移す役割を担っています。
現職の市議をみても、元々は市の職員だったという人は大勢います。
専門学校で公務員試験の勉強をして地方公務員となり、数年程度のキャリアを積んでから辞職、市議選に立候補して当選というのが、専門学校卒業者が市議にいたる理想的なキャリアプランです。
政治塾
政治塾というのは、各政党や政治家、起業家などが主催している政治を学ぶための学校です。
有名なところとしては、「松下政経塾」を筆頭に、自民党の「TOKYO自民政経塾」、維新の会の「兵庫維新政治塾」、小池百合子氏の「希望の塾」などが挙げられます。
文部科学省によって定められた教育機関ではなく、民間の予備校のような扱いになりますが、実はこの政治塾に入ることが、政治家になるための1番の近道ともいわれています。
著名な政治家のプロフィールをみても、「〇〇政治塾出身」と書いてあるケースがよく見られます。
費用は入塾料・受講料合計で1万円~5万円前後のところが多く、それほど大きなお金がかかるわけではありませんので、興味があれば気軽に参加してみるとよいでしょう。
学校以外で市議会議員になるために必要なことを学ぶには?
市議会議員が学歴不問である以上、学ぶために必ずしも学校に通わないといけないわけではありません。
学校以外で市議に必要なことを学べる場所、それは議員事務所です。
国会議員事務所や都道府県議員事務所、市区町村議会議員事務所では、秘書や事務スタッフ、庶務スタッフを募集しているところが数多くあります。
雇用形態もさまざまで、長期雇用を前提とした正社員採用のところもあれば、雇用期間が決まった契約社員のところ、1日数時間だけ働くアルバイトのところもあります。
選挙期間中には、人手不足を補うためにボランティアスタッフを募集するケースもよくあります。
政治家がどんな仕事をして、どんなふうに1日を過ごしているのか、実際の現場に飛び込んでみれば、見聞きしたり調べたりするよりも、はるかに多くのことがわかるでしょう。
市議になりたいなら、たとえ数日間だけでも議員事務所で働いて、直にその雰囲気を味わってみることをおすすめします。