漁師にはどんな種類がある? 1年をどう過ごす?
沿岸漁業であれば、日帰りで帰ってくることもありますが、遠洋漁業・沖合漁業になると、沖合漁業であれば1カ月ほど・遠洋漁業は数ヶ月から1年、長いときは1年半ほどにもなることがあります。
とくに遠洋漁業の漁師は1年の多くの時間を海の上で過ごすことになるため、遠洋漁業の漁師を続けるには家族の理解や応援が大切です。
この記事では、漁師にはどんな種類があるのか・ 1年をどう過ごすのかについて解説します。
漁師の種類
- 沿岸漁業の漁師
- 遠洋漁業の漁師
- 沖合漁業の漁師
沿岸漁業の漁師
日本で最もポピュラーな「沿岸漁業」は、その名の通り沿岸部を中心に日帰りで行う小規模な漁法です。
個人事業主が小型船で行うことが多く、日本では沖縄から北海道までたくさんの沿岸漁業の漁師が漁をしています。
沿岸漁業で獲れる魚種は実にさまざまです。
アジやタチウオのような一般的な魚はもちろんのこと、タコやハモのような少し珍しい生き物も、貝類や海藻もすべて沿岸漁業の漁師が獲っているものです。
漁の方法には、
- 網を張って魚が入るのを待つ「定置網漁」
- 袋状の網を引っ張って魚を捕獲する「底引き網漁」
- 一本一本釣り上げる「釣り漁」
など、たくさんの方法があります。
遠洋漁業のようなダイナミックさはありませんが、さまざまな魚の習性に合わせてこまめに仕掛けを工夫する楽しみが味わえるのが沿岸漁業の醍醐味です。
遠洋漁業の漁師
マグロ漁船でよく知られているように、遠方の海まで行って大規模な漁をするのが「遠洋漁業」です。
近場の海ではなく世界中の海が漁場となるため、一度の航海も数ヶ月から1年ほどになります。
大型船にたくさんの乗組員が乗り、大きな仕掛けを使って魚を釣り上げるため、大漁の際には独特のスリルや喜びを味わえます。
遠洋漁業の漁師は、一度船に乗ってしまえば漁が終わるまで帰ってくることはできないため、陸の上で家族と生活する時間は1年のうちのわずかな時間だけという特殊な生活スタイルになります。
沖合漁業の漁師
遠洋漁業ほどの距離はなく、日本の200カイリ水域が中心漁場となるのが「沖合漁業」です。
サンマやイカなど獲る魚によって期間は違いますが、日帰りから1ヶ月ほどになるのが一般的です。
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漁師の1年
季節によって変わる魚種
漁師には、
- 沿岸部を中心に日帰りで漁をする「沿岸漁業」の漁師
- 日本だけではなく世界各地の海を舞台にお大規模な漁を行う「遠洋漁業」
の漁師がいます。
それぞれの漁の種類によって、1年間を通しての働き方は大きく異なります。
「沿岸漁業」の場合は、基本的には年間通して漁に出ることになりますが、時期によって獲れる魚の種類や量が違うため、そのときどきで獲る魚種を変えることも多いようです。
また、十分な収穫が見込めずに海に出られない時期は、養殖業や水産品の加工業に携わることで生計を立てている人もいます。
1年かけて行う漁も
漁師のなかでも「遠洋漁業」の漁に携わる漁師は、1年を通して長期的に漁に出ることとなります。
遠洋漁業とは、マグロやカツオ漁で知られているように、大型船で遠方の海まで出て行って大規模な漁をすることです。
漁場が日本だけではなく世界各地に及ぶため、一度の航海が数ヶ月から1年、長いときは1年半ほどにもなることがあります。
まず、最初の漁場に到着するまでに2週間から1ヶ月半ほどかかります。
その後は魚を追い求めて海をひたすら移動することになり、数ヶ月に一度ほど近くの港に寄って食料と燃料の補給や乗組員の休憩が行われます。
このように、遠洋漁業の漁師は1年の多くの時間を海の上で過ごすことになります。
家族と会える時間は、漁が終わった後の数ヶ月の休暇中のみのため、遠洋漁業の漁師を続けるには家族の理解や応援が大切です。
「漁師にはどんな種類がある? 1年をどう過ごす? 」のまとめ
漁師の漁業形態には、大きく沿岸漁業・遠洋漁業があり、その中間的な位置に、沖合漁業があります。
「沿岸漁業」の場合は、基本的には年間通して漁に出ることになりますが、時期によって獲れる魚の種類や量が違うため、そのときどきで獲る魚種を変えることも多いようです。
「遠洋漁業」の場合は、1年を通して長期的に漁に出ることになります。