漁師になるために必要な資格・免許とは? 漁業権の取得方法は?
また、小型船舶の免許に加え、「海上特殊無線技士免許」も大切で、海に出てからの無線による情報交換という重要な役割を果たします。
さらに、商売として漁業をする場合は「漁業権」を取得する必要があり、一般の人による漁の禁止や、乱獲による資源枯渇の防止・漁業で生計を立てている人の生活を守る役割があります。
漁業権を取得するためには、まず漁業協同組合に加盟し、売上の一部を支払うなど漁業協同組合が決めた取り決めに従うことが必要です。
漁師におすすめの資格
小型船舶操縦士免許
沿岸漁業で船を出して漁をする場合、いくつかの欠かせない免許があります。
そのひとつが、「小型船舶操縦士免許」という20トン未満の小型の船を操縦できるようになる船舶免許です。
小型船舶操縦士免許は、通称「ボート免許」とも呼ばれ、
- 海域内のルール
- 気象の知識
- 救助の方法
についての知識があることを証明する免許であり、車の免許証と同じでこれがなければ船の操縦はできません。
個人事業主として自分の船で働きたい人は、必ず「小型船舶操縦士免許」を取得しなければいけません。
小型船舶操縦士免許の区分には、
- 一級
- 二級
- 特殊
があり、一級は満18歳以上、それ以外は満16歳以上から取得できます。
免許を取得するには2つの方法があり、
- 受験コース=試験機関で講習・試験を受けるもの
- 教習所コース=車の教習のように学校に入校して免許の取得を目指すもの
があります。
また、水産・海洋系高校に通った場合、学校のカリキュラムの中で取得が可能な場合もあります。
海上特殊無線技士免許
小型船舶の免許に加え、漁師にとって大切なのが「海上特殊無線技士免許」です。
海に出てからは無線による情報交換が非常に重要な役割を果たし、
- 魚がたくさん獲れる漁場を教えあう
- 天候が荒れるときに注意を促す
- トラブルがあったときに救助を呼ぶ
など、無線で飛び交う情報はときには命に係わります。
そのため、無線についての知識を習得して「海上特殊無線技士免許」を取得することで、安全に海に出られます。
第2級海上特殊無線技士を取得すれば、国内航海での無線の操作が可能です。
さらに第1級海上特殊無線技士を取得すると、国際航海にて無線を操作できます。
- 年3回行われる国家試験に合格する
- eラーニング等の養成課程を修了する
- 学校で無線通信に関する科目を履修・卒業する
20代で正社員への就職・転職
漁業権とは
漁師は国家資格や民間資格が必要な職業ではないため、漁師になるための試験があるわけではありません。
しかし、商売として漁業をする人は、「漁業権」を取得する必要があります。
「漁業権」というのは漁業法によって定められているものであり、「一定の水面において特定の漁業を一定の期間排他的に営む権利」とされています。
一般の人が無断で漁を禁止することで、乱獲で資源が枯渇することを防止したり漁業で生計を立てている人の生活を守ったりする役割があります。
「漁業権」は、日本の各地にある漁業協同組合のもとに管理されています。
漁業権を取得するためには、まず漁業協同組合に加盟し、売上の一部を支払うなど漁業協同組合が決めた取り決めに従うことが必要です。
漁業協同組合に加盟するためには、
- 漁業に従事する意思や実績があること
- その地で定住し漁業を営むこと
などが求められます。
「漁師には資格が必要? 漁業権とは? 」のまとめ
沿岸漁業で船を出して漁をする場合、「小型船舶操縦士免許」「海上特殊無線技士免許」が必要となります。
「漁業権」は漁業法によって定められ、「一定の水面において特定の漁業を一定の期間排他的に営む権利」とされており、商売として漁業をする人は、「漁業権」を取得する必要があります。
「漁業権」を取得するためには、漁業協同組合に加盟し、売上の一部を支払うなど漁業協同組合が決めた取り決めに従うことが必要です。