プロダクトデザイナーとインダストリアルデザイナーの違い
プロダクトデザイナーとインダストリアルデザイナーの仕事内容の違い
プロダクトデザイナーとは
デザイン対象が平面か、立体かという区別に着目した場合、「グラフィックデザイン」に対応して「プロダクトデザイン」ということがあります。
「グラフィック」とは印刷物などの平面、「プロダクト」とは立体物、製品を意味します。
ファッションや時計や眼鏡などの装飾品、または建築物といった市場に出回る「製品」を幅広くデザインする人のことを「プロダクトデザイナー」といいます。
インダストリアルデザイナーとは
インダストリアルデザインとは機械製品のデザインです。
機械製品とは自動車、飛行機、家電製品、業務用機器、医療機器などです。
インダストリアルデザイナーとは、一般には機械製品のみをデザインする機械工業デザイナーのことであり、グラフィックデザインやインテリアデザインなどは行いません。
機械製品の設計をメインにデザインする場合は、さらに専門的にメカニカルデザイナー(機械設計技術者)ということもあります。
プロダクトデザイナーとインダストリアルデザイナーの仕事内容の違い
プロダクトデザイナーとインダストリアルデザイナーは共通する部分もありますが、まったく同じというわけではありません。
もちろんプロダクトデザイナーは機械製品もデザインしますが、ほかにも家具、バッグやシューズ、スポーツ用品、パッケージなど身近な生活用品を扱うことも多く、対象が幅広いことであるのが特徴です。
一方、インダストリアルデザイナーは機械製品のデザインに特化しています。
また、プロダクトデザイナーはインダストリアルデザイナーを含む言い方であるため、プロダクトデザイナー(インダストリアルデザイナー)などの表記でくくられることもあります。
20代で正社員への就職・転職
プロダクトデザイナーとインダストリアルデザイナーのなる方法・資格の違い
プロダクトデザイナーになるには、デザインについての専門的な知識やスキルを学ぶ必要があるため、プロダクトデザイン学科が設置されている大学などで学びます。
大学や専門学校でプロダクトデザインを学んだあとは、メーカーやプロダクトデザイン事務所などに就職します。
一方、インダストリアルデザイナーになるには、大学や専門学校の工業デザイン科で学び、工業製品メーカーやデザイン事務所に就職するのが一般的な方法です。
機械の性能に重点を置く開発・設計者とは違い、インダストリアルデザイナーはデザインにおける美しさと機能性を高めるのが役割であるため、美術系の大学や工学部系のデザイン学科を選ぶといいでしょう。
プロダクトデザイナーとインダストリアルデザイナーの資格・必要なスキルの違い
プロダクトデザイナー、またインダストリアルデザイナーになるために、特別取得しなければならない資格はありません。
プロダクトデザインに関する民間資格「プロダクトデザイン検定」などがあり、就職活動の際に活用できるというメリットが考えられます。
ただし、実際には資格の有無よりもポートフォリオのほうが重視されるため、資格取得よりも作品作りに力を入れる人の方が多いです。
20代で正社員への就職・転職
プロダクトデザイナーとインダストリアルデザイナーの学校・学費の違い
芸術学部・美術学部・造形学部・工学部など、デザインを勉強することのできる大学は全国に多数あります。
プロダクトデザイン、インダストリアルデザインともに、はじめに基礎を学んだあとはそれぞれ専門分野に分かれ詳しく学びます。
大学や専門学校へ就職する場合は、「自分が一体どんなものをデザインしたいのか」をあらかじめ考えて進路選択をする必要があるでしょう。
プロダクトデザイナーとインダストリアルデザイナーの給料・待遇の違い
プロダクトデザイナーとしてメーカーなどに勤務する場合、新入社員で250万円から300万円程度となり、基本的には収入は勤続年数に比例した給料になります。
大ヒット製品をデザインすれば1000万円以上の年収も夢ではありません。
一方、インダストリアルデザイナーは業界全体での平均年収は700万円ほど、大企業の企業内デザイナーになると平均年収は1000万円を超える場合もあり、やや高めの傾向があります。
プロダクトデザイナーとインダストリアルデザイナーはどっちがおすすめ?
プロダクトデザイナーとインダストリアルデザイナーは、似たような仕事をする場合もありますが、デザインする対象に違いがあります。
機械製品を専門にデザインしたい場合はインダストリアルデザイナー、機械製品以外、あるいは機械製品を含めて幅広くデザインしたい場合はプロダクトデザイナーを目指すのがよいでしょう。