プロダクトデザイナーになるには

プロダクトデザイナーになるまでの道のり

プロダクトデザイナーになるには、芸術的なセンスやプロダクトデザインについての専門的な知識や技術を学ぶ必要があるため、まずは大学や専門学校に通うのが一般的です。

大学や専門学校でプロダクトデザインを学んだあとは、メーカーやプロダクトデザイン事務所などに就職する人が多いでしょう。

メーカーに勤務する人は「インハウスデザイナー」(企業内デザイナー)、プロダクトデザイン事務所(制作会社)に勤務する人は「制作会社デザイナー」と呼ばれることもあります。

プロダクトデザイナーになるまでのルート

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プロダクトデザイナーになるための学校の種類

プロダクトデザインについて学べる学校は、主に芸術大学や美術大学などがあります。

芸術学部、美術学部、工学部、造形学部といった学部を中心に、学部や学科の名称はさまざま存在します。

国立大学では、以下のような大学が有名です。
・東京藝術大学(美術学部/デザイン科)
・千葉大学(工学部/デザイン学科)
・筑波大学(芸術専門学群/デザイン専攻)

私立大学では、以下のような大学が知られています。
・多摩美術大学(美術学部/生産デザイン学科)
・武蔵野美術大学(造形学部/工芸工業デザイン学科)
・東京造形大学(造形学部/デザイン学科)
・日本大学(藝術学部/デザイン学科)

また、専門学校では、桑沢デザイン研究所(総合デザイン科/デザイン専攻科)が有名です。

プロダクトデザイナーになるためにはどんな学校に行けばいい?(大学・専門学校)

プロダクトデザイナーに向いている人

プロダクトデザイナーがデザインする対象は、生活雑貨や家電など身近なものから自動車まで多岐にわたります。

プロダクトデザイナーとしてどのようなものをデザインするにしても、そのものの使い勝手や機能、市場情報など、ものに関わるあらゆることをしっかり把握しなくてはなりません。

世の中にあるさまざまなものに興味を持てること、ものづくりが好きであることは、プロダクトデザイナーにとっての原動力といえるでしょう。

プロダクトデザイナーに向いている人・適性・必要なスキル

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プロダクトデザイナーを目指す人におすすめの資格は?

必須の資格はない

プロダクトデザイナーになるために、あるいはプロダクトデザイナーとして仕事をするために、取得しなければならない資格はありません。

しかし、プロダクトデザインに関する民間資格は存在します。

公益社団法人「日本インダストリアルデザイナー協会(JIDA)」が主催する「プロダクトデザイン検定」です。

民間資格ですから、もちろん取得せずに「プロダクトデザイナー」と称しても問題はありません。

就職活動の際に活用できるというメリットが考えられますが、資格の有無が採用を左右するかというと、そうではありません。

実際にはポートフォリオ(作品集)や面接のほうが重視される傾向にあり、合否を決める判断材料としては参考程度の場合が多く、客観的な実力を見極めるという意味で取得する人が大半です。

プロダクトデザイナーにおすすめの資格

プロダクトデザイン検定

「プロダクトデザイン検定」は、公益社団法人「日本インダストリアルデザイナー協会(JIDA)」が認定する民間資格です。

基礎の2級と実務者向けの1級があり、全国のテストセンターでいつでも受験および申込みができます。

2級は、プロダクトデザインに関わる仕事をするにあたって必要とされる基礎的な知識を有しているレベルです。

1級は、プロダクトデザインについての知識と技術を習得し、具体的な方法や留意事項の指示を受け業務を遂行できるレベルです。

受験資格はなく、試験時間は2級、1級ともに90分で4択問題が100問出題されます。

受験料は1万円(税抜)、さらに資格登録料として1万円(税抜)が必要ですが、合格したあと登録を申請すると「PD検定2級(1級)資格証」が発行されます。

資格に有効期限はありません。

英語表記で、JIDA認定「Certification of the Japan Industrial Designers’ Association 」の「Product Design Specialist」(2級)、または「Product Design Expert」(1級)と名乗ることもできます。

参考:日本インダストリアルデザイナー協会(JIDA) プロダクトデザイン検定

色彩に関する資格

プロダクトデザインに関わる民間資格としては、色彩に関するものがあります。

公益社団法人「色彩検定協会」主催の「色彩検定」(1級~3級)などです。

こうした色彩に関する検定は、実際にデザインを作成する上で役立つでしょう。

参考:色彩検定

CGに関する資格

公益社団法人「画像情報教育振興協会(CG-ARTS協会)」主催の「CGクリエイター検定」(1級~3級)などが考えられます。

デザインを作成するうえでCGを利用したり、モデリングをしたりする際に役立ちます。

参考:CG-ARTS協会 CGクリエイター検定

実力を試すための資格取得

しかし、実際の現場でプロダクトデザイナーがカラーリングや本格的なCG制作まで行うかというと、専門家によって分業する場合もあるため一概にはいえません。

どのようなプロダクトデザイナーになりたいかによって取得する資格は変わりますし、実力は備わっているのかを見極めるために挑戦するという人も多いです。

ただし、こうした資格はプロダクトデザイナーの業務内容には深く関連する技術であり、実力次第では大きな強みになるでしょう。

プロダクトデザイナーのキャリアプラン・キャリアパス

独立開業への道

プロダクトデザイナーというと、フリーランスで働くイメージを持つ人もいるでしょう。

しかし、現実的にはいきなり独立してフリーランスになる人はほとんどいません。

たしかにプロダクトデザイナーは実力次第で評価される職業で、その判断材料は仕事の実績ですが、優れたデザインを提案できるようになるためには、実務経験が欠かせません。

そのためメーカーなどの企業に勤務するインハウスデザイナーや、プロダクトデザイン事務所に所属する制作会社デザイナーとして、じゅうぶんに実績を積んでから独立するのが一般的です。

独立してフリーランスになりたいと考えるのであれば、知識や技術をしっかり身につけたり、評価の高い実績を積んだり、製品化の出資者を確保したりする必要があるということです。

独立までの流れ

フリーランスデザイナーになりたい場合は、独立することを意識し、出来るだけ早いうちから努力を重ねたほうがいいでしょう。

独立する以前に、プロダクトデザイナーになることそのものが非常に難しいため、まずは進学について考えなくてはなりません。

とくに美術系大学の入学試験には実技があり高倍率なため、高校生のうちからデッサンの練習をしたり、受験勉強をしたりする人は大勢います。

卒業後はメーカーやプロダクトデザイン事務所に就職するのが一般的ですが、デザイン部署のあるメーカーはおおむね大手企業であるため、学生のうちにしっかり努力する必要があります。

人脈も重要

ひとつの製品がユーザーの手元に届くまでには非常に多くの人が関わります。

とくに製品化する工程では大規模な機械や設備が欠かせませんし、多くの人件費なども発生します。

たとえデザインセンスや実力があっても、依頼者であるクライアントや製品化する設計者、技術者、販売や流通の販売担当者、商品管理者などとのつながりがなければ仕事として成立しません。

独立してフリーランスデザイナーになるためには、実績を積むとともに、じゅうぶんな人脈形成が必要といえるでしょう。

プロダクトデザイナーを目指せる年齢は?

まったくの未経験からプロダクトデザイナーを目指すのは非常に難しいでしょう。

ただし、デザインに関する仕事をしたり勉強をしたりした経験があれば、それを生かして転職することは可能です。

とくに、グラフィックデザイナーやインダストリアルデザイナーからプロダクトデザイナーに転職する人は少なくありません。

未経験からの転職は難しいですが、こうした経験があれば、30代以降でも十分に転職可能だといえます。

プロダクトデザイナーの求人状況・就職先選びのポイント

プロダクトデザイナーの就職先にはどんなところがある?

メーカー勤務の場合

プロダクトデザインを専攻する学生の卒業後の就職先としては、まずはさまざまなメーカーが考えられます。

インハウス(企業内)デザイナーの場合は自社製品のプロダクトデザインを行います

メーカーの業種としては、以下のようなところが考えられます。
・自動車
・家電
・家具
・事務用品
・日用品や生活雑貨
・スポーツ用品
・玩具・ゲーム・キャラクター
・化粧品・製薬品
・時計・ジュエリー

デザイン事務所勤務の場合

メーカー以外にもプロダクトデザイン事務所へ就職することが考えられます。

こうした制作会社勤務のプロダクトデザイナーは、複数のクライアントから依頼されるさまざまな製品を担当します。

デザイン事務所のなかにも規模の大小はありますが、実際のデザイン業務を多く経験することができるでしょう。

プロダクトデザイナーの求人の状況

メーカー勤務のプロダクトデザイナー、デザイン事務所勤務のプロダクトデザイナー、いずれにしても就職先は限られており、採用状況は厳しいと考えられます。

社内にデザイン部署のあるメーカーは大手企業や安定した企業の場合が多いですが、大量にプロダクトデザイナーを採用する会社は少数で、採用人数が数名なのが一般的です。

また、プロダクトデザイナーは高度な専門職であるため、プロダクトデザイナーをめざす多数の就職希望者に対して就職先は少なく、非常に難関であるといえるでしょう。

プロダクトデザイナーの就職先の選び方

プロダクトデザイナーの手がける製品は、身の回りの生活用品から自動車や飛行機などの大きなものまで多岐にわたります。

制作会社のデザイナーになりたいと志望する場合は、多種多様な製品に対応できるような幅広いデザイン力に加えて、突出した得意分野をもつ必要があるでしょう。

まずは、どのようなプロダクトデザイナーになりたいかをじっくり考える必要があります。

憧れのプロダクトデザイナーがいるのであれば、そのデザイン事務所に就職するのが最初の目標になるでしょう。

プロダクトデザイン関連のサイトなどを熟読して、どのようなデザイナーがいるのかを調べてみるのもよい方法です。

プロダクトデザイナーの志望動機・面接

就職先選びと同様、志望動機を考えるうえで欠かせないのは「どんな製品を作りたいのか」ということです。

どれだけ志が高い志望動機があったとしても、その企業のコンセプトと異なれば試験を突破することはできません。

企業によって、開発している製品やコンセプト、どのようなデザインを採用しているかは異なります。

試験受ける企業の特徴を調べたり、競合他社などと比較したりして話せるようにしておきましょう。

就職先はどのように探したらいい?

プロダクトデザイナーの求人は、一般的な職業と比べるとあまりありません。

求人サイトや企業のホームページで募集されることもありますが、多くの企業で「業務経験あり」の人が優遇されるため、新卒採用を行っている大手メーカー以外に就職するのは非常に狭き門となります。

一方、デザイン事務所はメーカーと比べると比較的就職しやすいといえますが、契約社員やアルバイトからのスタートとなる場合もあるため注意が必要です。