舞妓の仕事とは? わかりやすく仕事内容を紹介

舞妓の仕事とは

「芸妓」になるための見習いをしている15~20歳の女性を「舞妓」と呼びます。

芸妓、舞妓というのは関西地方特有の呼び方であり、関東地方では芸者、半玉と呼ばれています。

京都の街を可憐に歩いたり、しなやかな身のこなしでお客さまに対応したりする舞妓は、日本文化の象徴として国内だけでなく海外からも非常に注目が集まる職業です。

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舞妓の業務の内容

芸妓、舞妓ともにどちらも宴席を唄や踊りで盛り上げ、客をもてなす職業であることには変わりありません。

舞妓は一人前の芸妓を目指して唄や踊り、三味線などの芸事を日々鍛錬するのが大きな仕事です。

また着物の着付けや化粧、日本髪のセットなどの身だしなみを、美しくそしてスピーディーにできるようになることも目指します。

ある程度の実力が認められると、宴席(お座敷)に呼ばれるようになり、実際のお客さんに披露する機会が得られます。

しかし、舞妓はあくまでも芸妓の見習いという修行中の身分であるため、そこに賃金は発生しません。

賃金の代わりに舞妓の生活にかかる費用のすべては置屋と呼ばれる下宿所が負担するのが一般的であり、「職業」と呼べるのかどうかは判断が分かれるところです。

舞妓の役割

日本文化を海外に伝える

海外からの旅行者にとっても舞妓は日本文化を象徴する存在であり、その姿を見るのを楽しみに来日するという人も多いようです。

2014年3月に京都市によって京都の花街文化が「京都をつなぐ無形文化遺産」に登録されたことからも、舞妓が大切な日本文化の一つとして考えられていることがわかるでしょう。

日本の伝統的な文化を海外に伝えるという意味でも大きな役割を担っています。

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舞妓の勤務先の種類

舞妓は「置屋」と呼ばれる事務所兼下宿所で生活しています。

置屋が集まる地域を「花街」と言い、京都では上七軒・祇園甲部・祇園東・嶋原・先斗町・宮川町の6つの地域を指します。

置屋はいわば芸妓の養成所のようなもので、所属するために必要な資格などはありません。

その代わり、置屋の女将さんに直接採用か不採用かを判断してもらう必要があります。

女将さんに認められると、舞妓として置屋での住み込み生活が始まり、女将さんをはじめ、他の舞妓との生活を共にすることになります。

舞妓の上下関係は厳しく先輩をたて、後輩の面倒を見るなど、生活の中で常に気をつかわなければなりません。

生活にはいろいろな制約があり、恋愛が禁止されていたり、常に日本髪にしておかなければならないので洗髪は週に一度しかできなかったりと、不自由な生活を強いられることもままあります。

舞妓は一般的に恋愛やおしゃれを思いっきり楽しみたい年ごろの女性ですので、この生活に順応できることも立派な修行の一つであるといえます。

舞妓の仕事の流れ

仕事をするまでの流れ

舞妓は起床し、身支度を整えると舞妓の学校ともいえる「歌舞練場」に通い、舞や三味線、唄の稽古を行います。

稽古を終えると置屋に戻り昼食をとり、日によって午後は引き続き稽古をしたり、自主練習をしたり、休みをとったりします。

お世話になっているお茶屋や芸妓さんにあいさつ回りをすることもあります。

夕方になると、化粧や着付けなどお座敷の準備をはじめます。

化粧は自ら行うことがほとんどですが、衣装は一人では着付けができないため「男衆」とよばれる着付け専門の職人さんが手伝ってくれます。

18時ごろになるといよいよお座敷に向かい、すべての仕事を終えて帰宅するとたいていは深夜になります。

お座敷でのふるまい

お座敷では、日頃磨いている芸事を披露するだけではありません。

お客さんと会話を楽しんだり、お酌をしたりなどの接待も大切な職務の一つです。

お座敷に舞妓や芸妓を呼ぶことは、お客さんにとって決して手軽な金額でできることではありません。

お客さんはその分、お座敷に日常から離れた癒しを求めています。

そのため、舞妓は美しい唄や踊りを見せるだけではなく、お客さんが美味しいお料理やお酒を存分に楽しめるようにお座敷を華やかに彩る存在であることが求められるのです。