気象大学校の難易度・合格率・倍率
気象大学校とは?
気象庁職員になるための学校
気象大学校は、千葉県にある国土交通省所管の省庁大学校です。
気象庁の一般職員・幹部候補の育成のための学校で、大学部は4年制、定員は60名とされています。
気象大学校では、一般的な大学の教養課程に相当する人文科学・社会科学・数学・物理などの基礎知識と、気象業務に携わる際に必要な気象関連の専門知識を広く学ぶことができます。
また、気象庁の職員が気象予報、地震・火山、海洋気象などについて学ぶ研修コースも設けられています。
公務員として扱われる
気象大学校は気象庁に勤務する国家公務員を養成する施設であるとともに、将来の気象庁幹部候補を輩出するエリートを育成する機関でもあります。
卒業後は気象庁職員としてエスカレーター方式で入庁しますので、就職活動はほとんどありません。
一般的な大学とは異なり、入学すると学生は公務員として扱われ、月額約15万円の給料が与えられ、授業料・入学金・寮費は一切無料です。
気象大学校の入学試験
気象大学校は大学と名がついているものの、実際には「入試試験」ではなく「採用試験」に近くなっています。
試験は1次試験と2次試験に分かれており、1次試験は、英語・数学・物理の学科試験、基礎能力試験(一般教養)、作文試験、2次試験は面接および身体検査です。
試験の難易度も非常に高く東大、京大などの国立大理系学部と併願する受験者が多いようですが、気象学などの特殊な知識を問われることはなく、他の理系大学の受験と同様で高校3年生末までの物理や数学が出題範囲です。
一学年の定員は毎年数十人程度と小規模で間口が狭いこと、試験が11月に実施されることなども他の大学とは大きな違いです。
また採用予定者の数は、毎年15名程度とされ、試験合格者の成績上位から順に採用されます。
試験に最終合格しても入学できない場合があるため注意が必要です。
年齢制限に注意
気象大学校の受験には年齢制限があり、受験年度4月1日時点で高等学校または中等教育学校を卒業した日の翌日から2年経過していない者、または翌年3月までに高等学校または中等教育学校を卒業する見込みである必要です。
基本的には20歳までしか受験することができないため注意しましょう。
20代で正社員への就職・転職
気象大学校採用試験のデータ
気象予報大学採用試験の申込者数
気象予報大学採用試験の申込者数は、ほぼ横ばいで推移していましたが、近年減少傾向にあります。2023年度の申込者数は、全体で289人、うち男性211人、女性78人となっています。
気象予報大学採用試験の採用倍率
気象予報大学の合格倍率は、年によってばらつきがあり、2023年度は5.0倍となっています。
2023年度 気象大学校学生採用試験合格者男女比率
2023年度の男女別の合格者数は、男性42人、女性16人の合計58人でした。男女比は男性72.4%、女性27.6%となりました。
2024年度 気象大学校学生採用試験の概要
試験日 | ・一次試験:2024年10月26日(土)および10月27日(日) ・二次試験:2024年12月13日(金) |
---|---|
試験地 | <一次試験> 札幌市、仙台市、東京都、新潟市、名古屋市、大阪市、広島市、高松市、福岡市、鹿児島市、那覇市 <二次試験> 札幌市、仙台市、東京都、大阪市、福岡市、那覇市 |
受験資格 | 1.2024年4月1日において高等学校又は中等教育学校を卒業した日の翌日から起算して2年を経過していない者 及び2025年3月までに高等学校又は中等教育学校を卒業する見込みの者 2.高等専門学校の第3学年の課程を修了した者であって、2024年4月1日において、当該課程を修了した日の翌日から起算して2年を経過していない者及び2025年3月までに当該課程を修了する見込みの者 3.高等学校卒業認定試験に合格した者であって、2024年4月1日において当該試験に合格した日の翌日から起算して2年を経過していないもの等人事院が1に掲げる者と同等の資格があると認める者 |
試験科目 |
一次試験<基礎能力試験(多肢選択式)> <学科試験(多肢選択式)> <学科試験(記述式)> <作文試験> 二次試験<人物試験> |
採用予定数 | 約20名(2024年度) |
合格倍率 | 5.0倍(2023年度) |
合格発表 | ・一次試験:2024年12月6日(金) ・二次試験:2025年1月16日(木) |
詳細情報 | 人事院 気象予報大学校学生採用試験(PDF) |