県議会議員の1日のスケジュール 勤務時間や休日についても解説
県議会議員の業務スケジュール
県議会議員(都道府県議会議員)の業務でメインとなるのは議会への出席で、会期中は議会出席を中心としたスケジュールで一日が過ぎていきます。
分刻みで動くことも多く、会期中は非常に多忙な毎日を送るようですが、会期日数は平均で年間約100日という調査結果もあり、議会への出席自体は多くないです。
それだけを見ると、あまり働かずに年収1,000万円以上の報酬を得ているようなイメージもありますが、実際は議会閉会中も多忙に働いています。
議会閉会中は次の開催に備え、県政が抱える課題を調査・研究したりするほか、タウンミーティングなどで県民と直接対話し意見や要望を聞き出すこともあります。
また県議会議員を続けたい場合、次期選挙を意識した活動も必要です。
後援会や支援者へのあいさつまわり、祭りなどのイベント参加、活動報告会や懇親会への参加など、多くの人たちに顔と実績を知ってもらう必要があります。
このような地道な活動は確実に票につながるため、とても重要な仕事といえるでしょう。
20代で正社員への就職・転職
県議会議員の1日
議会会期中の場合
議会閉会中の場合
県議会議員の勤務時間・休日
勤務体系の種類
県議会議員は一応公務員の立場になりますが、特別職公務員といって勤務時間や休日の定めはなく、いつ何をするかなど働き方はすべて議員の裁量に委ねられています。
会期中は議会出席中心に朝から晩まで行動しているため、勤務時間という考え方にあてはめれば会期中は休む暇もなく働くことでしょう。
しかし、2019年に発表された「地方議会議員の報酬・手当等の待遇」によると、都道府県議会の会期日数の平均は約100日です。
つまり一年の3分の2以上は議会が開かれていないことになり、その期間は勤務しないのかというとそうではありません。
むしろその期間こそ県議会議員としての活動に力を入れるべきでしょう。
県議会議員の勤務時間
議会会期中であれば議会や委員会に出席している時間が勤務時間ともいえますが、数時間で終わることもあれば日をまたぎ議会に出席する場合もあります。
議会への出席は県議会議員など政治家にとって重要な業務ですが、それだけが仕事ではありません。
議会閉会中は次の議会で提案する政策の資料作成や調査を行ったり、各種関係者や所属団体の会合に出席したり、勉強会に参加し政策に関する知識を養っているようです。
ほかにも地域イベントへの出席や、県民とのタウンミーティングを開催し意見を交わすなどの活動も行います。
そうした活動から出た課題に対して、専門家にヒアリングを行う、他府県に赴き成功事例を視察することもあるようです。
何にどの程度時間をさくか、政治活動の時間はすべて県議会議員本人が決めます。
いかに有効に時間をつかえるかが選挙に影響を及ぼすので、自己マネジメント力が重要です。
県議会議員の休日
勤務時間が決まっていなければ、休日も決まっておらず、すべて自分で決めるしかありません。
しかし議会閉会中も政治家としてやるべきことは多く、特に県民との交流は主に土日祝日に行われるので、7日間働きづくめの週もあります。
タウンミーティングなどのイベントは、県民の休日に開催されるためです。
ゴールデンウイークやお盆など世間が休んでいる期間も、丸一日とはいかないまでも仕事をすることもあります。
また、本当に地域をよくしていきたいという想いのある人が県議会議員に興味を持ち、立候補しやすいよう土日に議会を開催する案があります。
加えて地方議会への興味を持ってもらうため、サンデー議会と称して日曜日に議会を開いている自治体もいくつかあります。
今後はますます、世間の休日に休むことが難しくなるかもしれません。
県議会議員は忙しい? 激務?
県議会議員は議会会期中も、閉会中も忙しく毎日を過ごしていますが特に忙しいのは選挙でしょう。
県議会議員選挙の場合、選挙運動が行えるのは公示(告示)日から投票日の前日までと決まっており、日数にすると9日間のみです。
公示後は出陣式に始まり、遊説(ゆうぜい)、街頭演説、個人演説会、総決起集会など、報道でもよく目にするような選挙活動を行います。
朝から晩まで各地をまわり続け、声が枯れるまで声を出し続ける候補者もいるように、まさに全身全霊で戦います。
選挙期間は短いですが、選挙に向けての活動は選挙の大体半年前には始めるようです。
昼は対話集会に後援会結成式、あいさつ回りなどを行い、夜は演説の原稿や資料作成の日々が数カ月にわたって続きます。
県議会議員の休日の過ごし方
休日の定めがない県議会議員ですので、予定の入っていない日が休日という考え方になります。
たまの休みですの過ごし方は人それぞれですが、家族と一緒に出かけたり、趣味に時間を費やしたり、ほかの人と変わらない過ごし方をするでしょう。
ただし、県議会議員は公人ですし、税金から報酬が支払われている以上、節度ある行動が求められます。
何かあれば次の選挙に悪影響を与えるということを念頭に置かなければいけません。