獣医師の休みはいつ? 勤務時間や忙しさも解説
勤務体系の種類
獣医師の勤務体系は、勤務する場所ごとにさまざまです。
街の動物病院や、地方公務員として動物園や水族館などで勤務する場合は、開院・開園時間に合わせて定時で働く場合もあれば、シフト制が組まれていることもあります。
なかには夜間診療を行っている動物病院や、農家さんからの急患対応するために獣医師が待機している農業共済組合の診療所もあるため、当番制で夜間勤務することもあるでしょう。
一方、自治体や民間企業で働く場合は、決まった時間帯で働くのが一般的です。
獣医師の勤務体系の種類はまちまちであるため、どのような働き方をしたいのかや体力に合わせて職場を検討してもよいかもしれません。
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獣医師の勤務時間
勤務体系と同じように、獣医師の勤務時間も働く職場によって異なります。
公務員の場合は8:30〜17:30まで働くのが一般的で、昼休憩が1時間入り、実働は8時間です。
残業をしてもその分の残業代はしっかり払ってもらえるため、ワークライフバランスが取りやすいでしょう。
民間企業の場合も一般的に定時が定められていて、その時間内を目安に働きます。
乳牛などを診療する産業動物獣医師が活躍する農業共済組合の診療所では、8:30〜17:00までの勤務時間が一般的ですが、時間内に仕事が終わることはほとんどありません。
農家さんから連絡が来れば時間外でも対応をしますし、夜間当番も週に1〜2回ほど担当することもあります。
一方、動物病院の獣医師はとにかく忙しく、勤務時間が不規則になりがちです。
朝は一般的なサラリーマンと同じように、開院前の8:00頃に出勤しますが、ミーティングや手術を診察時間後に行うことが多いため、帰宅がどうしても遅くなってしまいます。
1日12時間以上働くのは当たり前で、日によってはほぼ徹夜状態で勤務することもあるかもしれません。
動物病院によっては手厚い待遇が保証されているものの、かなりの激務になる可能性もあります。
獣医師の休日
休日も、獣医師の場合は勤務先によって異なるのが一般的です。
国家公務員や地方公務員として働くのであれば、週休2日が基本です。
公務員は休暇制度が整っているため、長期休暇や有給休暇が取りやすく、育児休暇もムリなく取得できるでしょう。
製薬会社などに所属して働く獣医師の場合は、一般的な会社員と同様に土日祝日が休日となることが多いようです。
また動物園や水族館などで働く場合は、基本的に土日が繁忙期となるため、休みは平日にとることになるでしょう。
動物の出産時など、夜間の緊急対応が必要なこともありますが、比較的安定して休日がとれます。
個人開業の動物院で働く場合の休日は、基本的に病院の休診日です。
ただし休診日は「週1日だけ」という病院も多いため、ハードな日々を送ることになるでしょう。
基本的に動物病院は小規模のところが多く、獣医師が一人や、ほんの数人で働くことも珍しくありません。
そのため「交代で休む」ことをしづらく、急患も受け入れる病院では休日返上で働くこともあります。
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獣医師の残業時間
獣医師の残業時間は、公務員の場合はほとんどないと考えてよいでしょう。
万が一あっても残業代が支払われるため、環境が整えられています。
一方、民間企業で働く場合は、残業量は勤務先次第です。
動物病院や農業共済組合の診療所で働く獣医師は、ほとんどの場合残業があると考えておいた方がよいかもしれません。
残業時間削減よりも、動物たちの命を優先させる働き方が中心となっています。
獣医師に夜勤はある?
獣医師として夜勤があるのはシフト制が組まれている職場がほとんどです。
たとえば夜間診療を行っている動物病院や、夜間勤務がある動物園・水族館、農業共済組合の診療所などです。
昼間の勤務もあるため、夜勤は交代で月に数回〜8回とされていることが多いです。
職場によっては、夜勤後は1.5日の休みが取れるなど体の負担が最小限になるように配慮されている場合もあります。
一般的に民間企業や公務員として働く獣医師には、夜勤がないと考えてよいでしょう。
獣医師は忙しい?激務?
働く勤務先にもよりますが、一般的に獣医師は忙しく、激務といえます。
その理由は、動物はいつ体調に異変をきたすかわからず、急患対応に追われることが多いからです。
とくに動物の場合は自分で「ここが痛い」「なんとなく調子が悪い」と口にできるわけではありません。
そのためペットの様子がおかしいと気づいた飼い主が、慌てて病院に駆け込んでくるということがよくあるのです。
急患対応によって、動物病院では診療時間外の業務が多くなりがちで、まして早朝や夜間対応をしている病院に努めるとなれば、連日不規則な勤務となることも覚悟しておく必要があります。
帰宅時間が、深夜0時を過ぎることもあるでしょう。
基本的に患者さんが多く訪れる人気の動物病院ほど、獣医師の忙しさも増すものです。
治療や手術が続けば、寝不足のまま翌日の診療を迎えることもあるため、とにかく精神力と体力は必須となります。
動物病院の場合の繁忙期は、狂犬病や混合ワクチン、フィラリア予防の予防接種が行われる4月〜6月、周辺の動物病院がお休みしているときに営業している動物病院では12月末が最も忙しくなる時期です。
また動物の医療は日進月歩で、新しい治療法や研究報告が次々と発表されているため、獣医師は常に勉強を続け、自分のものにしていかなければいけません。
そのため仕事が終わったあとや休日を利用して、セミナーや学会に通ったり、有志の獣医師が集まって勉強会を開くことも多いです。
非常に多忙な毎日となりますが、仕事に誇りを持ち、生涯をかけて突き詰めていける人であれば、充実した日々が送れるでしょう。
獣医師の休日の過ごし方
獣医師は忙しい仕事ですが、年中働きづくしというわけではありません。
急患が入らなければ予定通りに休日が取れますし、たまの休みには旅行に出かけるなど、「休めるときは思いっきり楽しむ!」という考えの人が多いようです。
獣医師は仕事中に気を張り詰めなければいけない瞬間も多いため、少しの休みを上手に使ってリフレッシュする癖が自然と身につくのかもしれません。
一方、向上心があって研究熱心な人が多いのも、獣医師の特徴です。
休日を使って動物医療に関するセミナーや学会に足を運んだり、自分で専門書を読んで知識を磨く人も少なくありません。
獣医師になれば毎日があっという間に過ぎていくと感じるほど、忙しい日々になるでしょう。
しかし「動物たちを守りたい」という思いを持ち続けられれば、そんな忙しさもやりがいに感じられるはずです。