ホテルコンシェルジュの仕事内容・なるには
ホテルコンシェルジュとは
お客さまのあらゆるリクエストに応える
ホテルコンシェルジュは、ホテルにおいて、お客さまのあらゆるリクエストを聞き、その内容にお応えする接客のプロフェッショナルです。
お客さまからのリクエスト内容は多岐にわたります。
「ホテル内について案内してほしい」というものをはじめ、「オススメのフレンチの店を教えて」、「観光名所の情報がほしい」あるいは「具合が悪いので薬がほしい」、「航空券の手配をしてほしい」といったことにもよく対応します。
同じような内容のリクエストであっても、お客さまの考え方や好みは一人ひとり異なるため、マニュアル通りにはいきません。
ときには、すぐに叶えるのが難しい要望を投げかけられることもありますし、不可能だと思えるような無理難題をいわれてしまうこともあります。
しかし、どのような場合でも「No」といってはいけません。
もし実現できないリクエストの場合には、代替案をご提案するなど、常に最善を尽くすことがホテルコンシェルジュには求められます。
頭をフル回転させて、手と足を使って、お客さまのために、少しでも早く、喜んでいただける結果を出す。
決して簡単な仕事ではありませんが、自分の行動で「ありがとう」とお客さまに笑顔になっていただけたときにはこの上ない喜びを味わえます。
ホテルコンシェルジュの給料は?
ホテルに勤務するコンシェルジュの給与は、ホテルの規模によって変動はありますが、平均年収400万円ほどだといわれています。
近年のホテル業界は、ホステルや民泊などの台頭もあり競争が厳しく、ホテルスタッフは全体的にあまり高い給料が得られない仕事として知られています。
しかし、フロント係とははっきりと区別された専任の「コンシェルジュ」がいるのは、大規模なホテルや外資系ホテルが多いため、ホテルスタッフ全体の平均年収よりは給料が高くなる傾向にあります。
ホテルコンシェルジュの求人を探す際は、応募先のホテルの規模や、フロントやその他の業務と区別された職種として募集されているかを確認しましょう。
20代で正社員への就職・転職
ホテルコンシェルジュになるには?
ホテルコンシェルジュになるには、コンシェルジュを募集するホテルの求人に応募し、採用される必要があります。
ただし、未経験の場合、ホテルに就職してもすぐにコンシェルジュとして活躍できるケースは少ないようです。
「コンシェルジュ」という専任の職種を置いているホテルには、いわゆる高級ホテルも多く、高いレベルの接客スキルが期待されます。
外国のお客さまやサービスに高い質を求めるお客さまを相手にしますし、緊急の要望にもスムーズな対応が求められるので、客室係やフロント業務などで経験を積んだのち、コンシェルジュとしてデビューする流れになるのが一般的です。
ホテルコンシェルジュになるために取得必須となる資格や、必要な学歴はとくにありません。
ただし、なかには大学の観光系学部や、ホテル・観光が学べる専門学校を卒業したのち、ホテルに就職する人もいます。
専門的な学校に通わなくてもホテルへの就職はできますが、すでにホテル業界の知識を身につけていれば、就職のときに有利となるでしょう。
ホテルコンシェルジュに求められるもの
ホテルコンシェルジュは、ホテルの仕事のなかでも、とりわけ専門的なスキルと豊富な知識が求められます。
お客さまの多種多様なリクエストにきちんと応えていくには、並大抵の知識では太刀打ちできません。
ホテルの館内全体についてよく理解しておくほか、日ごろからホテル周辺の観光情報を集めたり、人気の飲食店について調べたりと、アンテナを張って積極的に情報収集をしていくことが不可欠です。
また、お客さまは外国人の方もいらっしゃるため、きちんと会話が成り立つだけの語学力や、世界に通用するマナーも必要となります。
ホテルコンシェルジュはこうした難しい仕事であることから、多くの人は、ホテルに就職するとまず一般のスタッフとして多様な仕事を経験したうえで、少しずつ実力を身につけて、この仕事に就いています。