新人編集者が心がけるべきこと(体験談)
自分で学ぶ姿勢が大切
編集者の新人時代は、仕事にも慣れていない状態で雑務と実務の両方をこなさなければならないため、過酷なものとなるでしょう。
編集プロダクションに新入社員として就職した場合でも、おそらくそこには長年勤めているアルバイトの方が何人かいるはずです。
場合によっては、アルバイトの方は自分よりも年下、もしくは学生もいるかもしれません。
しかし、長年勤めているそのアルバイトの方は職場の先輩であることには変わりありません。
とくに出版社では雇用形態や年齢よりも、意欲や仕事での成果で評価される傾向も強いです。
皆、好きで働いているので吸収力や柔軟性が高く、アルバイトであろうといっぱしの編集者としてきびきび働く人もいるかと思います。
そんななかでアルバイトや上司、同僚と一緒に仕事をしなければならないのですが、一番大変なのが、自分で学ぶ姿勢を積極的に見せないと、上司からはまったく相手にされないことです。
編集長は社内では「デスク」と呼ばれることがあります。「鬼編集長」「鬼デスク」と俗に呼ばれるだけあって、編集長はつねに新人に対しても厳しい姿勢を見せます。
周りの同僚や上司もそれに触発されて慌ただしく動いているため、自分から仕事を見つける努力が欠かせません。
まずは雑用から
最初は同僚のやっている仕事をフォローすることからスタートするでしょう。取材に同行したり、外部ライターやカメラマンに依頼をかけたりもします。
たとえばファッション雑誌の制作に携わるのであれば、まずカメラマンに依頼をかけます。そして、モデルを雇い、写真撮影の現場に同行します。
そのときに、新人はポーズのやり方を見せるように指示をされることがあるかもしれません。
とにかく、現場ではカメラマンや同僚編集者に指示されたことをすべてこなしていきます。
なかには食事の買い出しなど、まさに「雑用」といえる仕事もありますが、プロの編集者はみんなこの道を通っていくものです。ここは我慢しましょう。
上司のタイプ
上司には2通りのタイプがあることを覚えておくと得します。
ひとつめは、何から何まで新人に指示を出してこき使う人です。
つねにイライラしていて、しょっちゅう怒鳴ったりするため、ちょっとしたことで叱られることも多々あるでしょう。
ふたつめは寡黙な人です。いちいちあれやれ、これやれとは言いません。
このような人は「言われて学ぶのではなく、見て学べ」タイプです。その人の一挙一動を見て、真似するように業務の流れを学びましょう。
上司のタイプを見極めて動くことも、新人にとっては大事です。
このように、新人時代は心身ともに疲労困憊の日々が続きます。
しかし、いつか必ず実を結ぶ日が来るので、めげないことが何よりも大切です。