アイリストの仕事とは? わかりやすく仕事内容を紹介
アイリストの仕事とは
アイリストの仕事は、お客さまのまつ毛ケアを行い、美しく魅力的な目元にすることです。
人工的にまつ毛を植毛する「まつ毛エクステ」、薬剤を使いまつ毛を自然な形にカールさせる「まつ毛パーマ」や「まつ毛カール」の技術が求められます。
このほか、目元トラブルを回避するために、目の構造や薬剤に関する知識も必要です。
お客さまは「まつ毛が短い」「まつ毛が下向き」などの悩みや不満を抱え、アイリストの元を訪れます。
アイリストはお客さまとのカウンセリングの中から、的確なアドバイス、施術提案を行い、お客さまの理想とする目元に近づけていきます。
アイリストは、美容師やネイリストなどに比べると認知度は低いものの、最近のアイメイクを重要視する女性層の支持を受け、人気が高まっている職業です。
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アイリストの業務の内容
開店準備・清掃
サロン営業開始前には、必ず開店準備をおこないます。
基本的な清掃に加え、まつ毛エクステなど目元ケアを提供するサロンの場合、特に衛生管理に気を配る必要があります。
器具やベッドなどの衛生管理をいい加減にした場合、雑菌がお客さまの目に付着し、感染症などときに重大な健康被害を引き起こすからです。
特に「ツイーザー」というまつ毛を植毛する器具は、紫外線照射器などで消毒したり、スポンジで洗い乾燥させたりしておく必要があります。
また、まつ毛を接着する糊の役割をする「グルー」は、黄色く変色したり、ゴミや埃が付着したりするため、保存温度に注意し、清潔なガーゼやティッシュで汚れをふき取るなどの手入れが肝心です。
カウンセリング・施術
アイリストのメインの業務内容は「カウンセリング」と「施術」です。
来店されたお客さまの悩み、理想の目元を伺い、お客さまに合うまつ毛の本数、カール具合などを提案します。
まつ毛の健康状況によっては、お客さまの希望する施術ができないことや、本数が少なくなることもあります。
施術時間は1時間~1時間半程度で、細かい作業になるため高い集中力が求められます。
施術終了後は、まつ毛カールやまつ毛エクステを長く楽しんでもらうために、クレンジングなど日々のケアで注意するポイントをお客さまに伝えます。
事務作業
施術に使うまつ毛エクステ、グルー、消毒液などの数量をチェックし、切らさないように発注をかける在庫管理も日々の業務の1つです。
また、お客さまのカウンセリング情報をカルテに残し、誕生日などにあわせDMを発送するなど、顧客管理もアイリストがおこなうことが多いです。
店長になると、従業員の勤怠管理や給与計算、社会保険の手続きなどの事務作業もあります。
アイリストの役割
お客さまの目元を美しくする
アイリストの役割は、専門技術をもって、女性の目元をより魅力的にみせることです。
まつ毛は顔の印象を決める重大なパーツであり、自然に美しい目元を手に入れたいという女性の願いを叶えます。
従来のビューラーやマスカラと違い、まつ毛パーマや、まつ毛カールは化粧をする際の時短になるほか、目元の印象を劇的に変えることもできます。
来店するお客さまの中には「まつ毛が少ない」「まつ毛が下向き」など悩み・不満をもつ方も多いため、アイリストはお客さま一人ひとりに合うデザインや施術提案をする必要があります。
毎日のメイク時間を短縮するために定期的にサロンに通うお客さまもいれば、結婚式などの特別なイベントの前にサロンに来るお客さまもいます。
アイリストはお客さまの「綺麗になりたい」という気持ちを応援する存在であり、お客様に施術を通じて感動を与えることができます。
まつ毛ケアのアドバイスもする
まつ毛パーマやまつ毛カールは、弱ったまつ毛に行うと、自まつ毛を傷めてしまいます。
そのためお客さまのまつ毛の健康状態を把握し、施術が可能かどうか見極める必要があります。
さらに目元ケアの専門家として、まつ毛を傷めないクレンジングの仕方をアドバイスしたり、まつ毛育毛剤を紹介したりすることもあります。
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アイリストの勤務先の種類
アイラッシュサロン
アイリストの勤務先で一番多いのが、目元ケアサービスに特化したアイラッシュサロンです。
展開する施術メニューは、まつ毛パーマ、まつ毛エクステが中心ですが、中にはまつ毛エクステのみに絞っているところもあります。
またアイラッシュサロンには、大手から小規模なところまであり、繁華街や住宅地などサロンの所在地によりターゲットとする客層が異なります。
ボリューム重視で低価格の付け放題サービスを強みとするサロンもあれば、まつ毛エクステをつけていると感じさせない、自然な目元デザインを強みとするサロンもあります。
サロンごとに雰囲気があり、求められる接客スタイルや技術レベルも変わります。
勤務するサロンを選ぶときは、自分の個性や得意な技術を生かせる、今後習得したい技術や経験を学べるという視点で選ぶとよいでしょう。
その他のサロン(美容室、ネイルサロン)
最近はまつ毛エクステや、まつ毛パーマのニーズが高まり、美容院やネイルサロンなどにアイラッシュコーナーが併設されていることも多く、これらのサロンで勤務するアイリストもいます。
ネイルサロンではネイル施術と同時に、まつ毛エクステなどを受けることが可能で、忙しいお客さまの支持を集めています。
中にはネイリストを兼務するアイリストもいて、予約状況によってはネイリストとしての勤務割合のほうが多くなることもあります。
また美容院で働くアイリストは、まつ毛パーマ、まつ毛エクステの他にアイブロウや眉カットなど、より幅広い施術メニューを任されます。
アイリストは全員美容師免許が必要なため、美容師の仕事も行うことができ、兼務する人もいます。
独立開業、フリーランス
美容師免許を取得し、アイリストとしての技術経験を積み、独立開業する人やフリーランスとして活躍する人もいます。
独立開業には保健所の許可が必要ですが、スペースや設備も大きなものは不要なため、自宅の一部をサロンとして、自分のライフスタイルに合わせて働くアイリストもいます。
開業資金や経営者としての手腕に不安が残る場合、公私をきっちり分けたい場合などは、「面貸し」や、業務委託などのフリーランスとして働くことも可能です。
アイリスト講師
アイリスト講師として、アイリストを目指す人の指導を行う人もいます。
講師として働くのであれば、アイリストとしての技術はもちろんですが、アイリスト講師の資格が必要になってくるでしょう。
アイリストの仕事の流れ
アイラッシュサロンに勤務するアイリストの一人のお客さまに対する仕事の流れを説明します。
カウンセリング
サロンに到着したお客さまをお迎えし、カウンセリングに入ります。
お客様の自まつ毛の状態やアレルギーを確認し、施術そのものが可能か判断します。
まつ毛エクステの場合、どのような仕上がりにしたいのかという希望や普段の化粧の仕方、今までのまつげエクステの経験などをもとに、どんな素材を使うか、何本つけるかといったことを決めていきます。
目尻を強調することでセクシーな印象になったり、黒目部分を強調することでキュートな印象になったりするため、お客様の理想の目元になるようデザインを提案します。
まつ毛パーマの場合、見せ方の好みを聞き、根本からしっかり上げるか、自然な感じのカールにするかを確認します。
施術
お客さまに施術ソファーに仰向けになってもらい、目を閉じた状態で施術を行います。
まつげエクステの場合、付ける本数はお客さまの要望によりさまざまですが、だいたい100本ほどを1時間から1時間半ほどかけて接着していきます。
まつ毛パーマの場合は、平均で1時間程度です。
まつげエクステは医療用のテープを貼り、まつ毛の生え際から1~1.5mmのところにグルーで人口毛を接着していきます。
まつげパーマは、お客様の自まつ毛の生え癖、かかりやすさを見ながら、ロットを巻いていきます。
どちらも細かい作業になり、少しのミスで仕上がりが美しくなかったり、お客さまが違和感・痛みを感じたりすることになります。
施術中、お客さまは寝てしまうことも多いため、会話は少ない傾向にあり、集中して施術を行います。
お見送り
施術終了後は、お客さまに手鏡を渡し、仕上がりを見てもらいながら、痛みや違和感がないかを確認します。
まつ毛エクステ、まつ毛パーマを初めて行うお客さま、慣れていないお客さまには、取扱いの注意点をお伝えします。
具体的には当日の入浴や運動、クレンジングの仕方などです。
まつげを健康に保つために、サロンで取扱いのあるまつ毛育毛剤などの紹介を行うほか、次回来店目安時期についてもお伝えします。
最後はお客さまを笑顔でお見送りします。
アイリストと関連した職業
美容師とアイリストの違い
アイリストは美容師免許の取得が必要な職業です。
そのため、美容師から転職してアイリストになったという人が多いです。
美容師はシャンプー、カット、カラーリングだけでなく、着付け、ヘアメイクまで担当することがあり、幅広い美容サービスを提供する技術・知識が求められます。
一方、アイリストはまつ毛の施術に特化しているため、いかに目元を美しくみせるかを知るまつ毛美容の専門家といえます。
美容師は2年程度の下積みが必要ですが、アイリストは2か月程度と下積み期間が短く、ステップアップしやすいでしょう。
また、美容師は幅広い世代の男女のお客様を接客するため、コミュニケーション能力が求められます。
一方、アイリストの場合、お客さまは女性が中心です。
また、お客さまは施術中に寝てしまうことも多く、美容師ほどにはコミュニケーション能力は求められませんが、細かい作業をコツコツと地道にできる集中力が必要です。
ネイリストとアイリストの違い
ネイリストは「爪」、アイリストは「まつ毛」に特化した美容のスペシャリストです。
細かい作業が多く、集中力が求められる点は共通ですが、アイリストはよりお客さまの目の形、まつ毛の生え癖などを見極め、お客さま一人ひとりに合う施術を行う必要があります。
また施術スタイルも異なり、ネイル施術中、お客さまはネイリストとの会話を楽しむため、ネイリストは高いコミュニケーション能力が必要です。
一方、まつ毛エクステ、まつ毛カールの施術は静かな環境で、お客さまも目を閉じた状態で行うため、会話はほとんどないことも多いです。
アイリストは美容師免許が必要とされますが、ネイリストは免許や資格も必要ではなく、仕事に就くためのハードルはアイリストのほうが高いといえます。