電気工事士資格の1種と2種の違いは?

第一種電気工事士と第二種電気工事士の仕事内容の違い

電気工事士として働くには、国家試験に合格したうえで、都道府県知事から免状の交付を受けることが必要ですが、その資格には、第一種と第二種の2種類があります。

第一種資格と第二種資格にはさまざまな違いがありますが、最も大きな違いは、手掛けることのできる工事の規模です。

第一種資格は、最大電力500キロワットまでの、かなり大規模な電気工作物の工事を扱える一方、第二種資格でできる作業は、600ボルト以下で受電する一般家庭用設備の工事に限定されます。

このため、第一種電気工事士は、戸建やマンション、工場、ビル、大型商業施設など、幅広い現場で活躍できる一方、第二種電気工事士は、一般住宅や店舗などの小規模な工事しか担当できません。

第一種資格にはできなくて、第二種資格だけができるという業務はありません。

第一種と第二種の資格の取り方の違い

第一種・第二種ともに、試験を受けるにあたって受験資格は一切なく、誰でも試験を受けることができます。

ただし、第二種資格については、試験合格後すぐに免状の交付を受けられるのに対し、第一種資格は、学歴に応じた年数の実務を経験することが、免状交付の条件となっています。

電気科・電気工事科の大学や専門学校を卒業している人については3年以上、それ以外の人については5年以上、電気工事に従事したキャリアが必要です。

つまり、第一種試験に合格したところで、実務経験がなければ資格は使えないということです。

このため、第一種資格を目指す人は、まずは第二種資格を取って就職し、数年の実務経験を積んで、あらためて働きながら第一種試験を受ける、という流れを取ることが一般的です。

第一種と第二種の試験の難易度の違い

第一種も第二種も、試験では筆記試験と技能試験の2つが課され、両方の試験を突破すると合格となります。

第二種試験の合格率は、筆記試験が60%前後、技能試験が70%前後となっており、受験者全体に対する最終合格率はおよそ40%です。

筆記だけならまだしも、実技が求められることに難しさを感じる人も多いかもしれませんが、市販の練習用キットに1回取り組めばパスできるレベルであり、筆記・技能ともに、独学でも十分合格可能です。

これに対し、第一種試験は、筆記試験の合格率が50%前後、技能試験の合格率が60%前後、全体の合格率が30%前後となっています。

数字だけをみれば、第二種資格よりやや低い程度の水準ですが、手掛ける業務範囲が広いぶん、実際の難易度は第一種のほうがはるかに上です。

合格するには、電気工事士としてさまざまな現場を経験しつつ、コツコツと専門的な勉強に取り組むことが必要になるでしょう。

第一種と第二種の待遇面の違い

電気工事士全体の平均年収は、およそ400万円~500万円が相場とされています。

ただし、電気工事士の勤務先は、電気工事会社や設備会社、ビルメンテナンス会社、メーカーなどかなり幅広く、その事業規模も、個人経営のところから大企業までさまざまです。

資格別にみると、上述したように、より規模の大きな工事を扱える第一種電気工事士のほうが、大きな企業に就職しやすくなるぶん、第二種電気工事士より高給となりやすいでしょう。

事業所規模別の平均年収をみても、従業員1000人以上の企業は約560万円、それ以下の企業は約450万円と、およそ100万円ほどの大差がついており、第一種と第二種の差が表れているといえます。

また、同じ企業に勤める場合でも、資格手当や業務内容に違いにより、第一種保有者と第二種保有者では明確な差が付けられており、毎月5万円、年収ベースで60万円ほど開くこともあるようです。