バスガイドの仕事とは? わかりやすく仕事内容を紹介
バスガイドの仕事とは
バスガイドとは、おもに観光バスを利用するお客さまと一緒にバスに乗車し、お客さまがバスツアーを楽しめるように、観光案内やサポートをする人のことです。
バスの車内で会話を盛り上げたり、有名な観光地の歴史や文化について紹介したりしながら、お客さまに快適なツアーの時間を過ごしてもらえるように気を配ります。
バスツアーはスケジュールに沿って時間通りに進めていくため、事前の計画や準備が欠かせません。
お客さまをお迎えしてからお見送りするまで、トラブルなくツアーが進むように管理することも大事な役割のひとつです。
20代で正社員への就職・転職
バスガイドの業務の内容
観光案内
バスガイドの最大の仕事といえば「観光案内」です。
バスでの移動中には、目的地での楽しみ方や車窓から見える景色について説明し、観光地に到着してからは見どころを案内します。
ツアーがお土産屋と提携している場合には、お土産屋への誘導や、おすすめのお土産の説明なども行います。
観光地ごとに説明する内容が異なるため、事前にしっかりとリサーチ・勉強しておくことが重要になります。
乗客の体調管理
バスガイドの仕事は観光地の説明以外にも、バス旅行中にさまざまな仕事をこなす必要があります。
そのひとつが「乗客の体調管理」です。
常に乗客の状態に気を配り、体調を崩した乗客がいれば然るべき対処を行います。
応急処置のほか、必要であれば救急車を手配し、その乗客の家族への連絡なども請け負うことになります。
関連する仕事として、常備薬や絆創膏、エチケット袋などの準備・管理も行います。
バスに関連する仕事
バスガイドは「バスに関連する仕事」もこなさなければなりません。
たとえばバスの上下車時における誘導作業や、バス停車中の車内清掃・車内管理といった仕事も、バスガイドの仕事の一部です。
バス車内でのレクリエーション等
バスガイドの仕事内容としてイメージしやすい仕事のひとつが「車内レクリエーション」でしょう。
たとえば「カラオケ」「ビンゴゲーム」「じゃんけん大会」など、バス移動中の乗客が退屈しないように随所で車内を盛り上げる必要があります。
こうしたレクリエーションの質のよさも、お客さまからのツアーに対する評価につながります。
バスガイドの役割
バスツアーを楽しいものにする
バスガイドの最大の役割は「バスツアーを安全で、楽しいものにすること」です。
もし、確かなスキルを備えたバスガイドがいなければ、お客さまは「どこを見るべきかわからない」「土産屋やトイレなど、ツアーで立ち寄るべき場所がわからない」「トラブルが発生して観光どころではなくなる」といったような、さまざまな不安や不満を抱えるかもしれません。
そのような結果にならないよう、バスガイドはお客さまの様子を常に気にかけながら、要所で観光関連の説明を行うとともに、ツアー日程や乗客の体調、その他バスツアーに関連するさまざまな事柄をサポートして、バスツアーをスムーズに進行させていきます。
バスガイドがテキパキと細やかに動くことによって、お客さまは安心してバスツアーを楽しんでくれます。
勉強も必要
バスガイドとしてよい仕事をこなすためには、さまざまな勉強が必要です。
観光地やツアー内容に関連し知識習得はもちろん、緊急時の対応方法を確認しておくなども欠かせません。
勤務時間外にもコツコツと勉強を続けていくことが大事です。
20代で正社員への就職・転職
バスガイドの勤務先の種類
バス会社
バスガイドの勤務先として最も多いのは、観光を取り扱う「バス会社」です。
バス会社では、ある程度ツアーでの行き先が限定されますが、各地域に特化した密度の濃いツアーを提供する会社が目立ちます。
大手観光会社と競合するためにも、バスガイドには、より濃密な観光知識が求められる場面も多くなります。
観光会社・旅行会社
次に多いのは「観光会社や旅行会社」です。
観光会社では、集客のために全国さまざまな地域の観光地を目的地としたツアーが組まれることがあります。
また、ツアー内容も定期的に変更されるため、バスガイドとしては覚えることが多いです。
一方で、ガイドをするエリアが広いため、バスガイド自身もさまざまな観光地に行くことができ、旅行好き・観光好きな人にとってメリットが多いといえます。
派遣会社・フリーランス
特定の会社に勤めるのではなく、派遣会社への登録やフリーランスとして、さまざまな会社で働くバスガイドもいます。
バスガイドの仕事の流れ
ここでは、ツアーがある日の1日の仕事の流れをおおまかに紹介します。
バス出発・車内での観光ガイド
バスガイドが出勤すると、バス車内の準備や担当者とのミーティングを行い、お客さまを迎える準備をします。
準備が完了したらお客さまを案内し、バスが出発します。
出発後、バス車内において挨拶を済ませ、その日の日程の説明や車内での観光案内を行います。
移動が長い場合はレクリレーションを行うなどして車内を盛り上げます。
目的地到着・観光ガイド
目的地に到着したらお客さまと一緒に観光地に降り立ち、観光ガイドを行います。
必要に応じて目的地の案内や土産屋への誘導などを行い、スムーズに観光ツアーが進行するように配慮ながら行動します。
宿泊または退社
バスガイドの1日の終わり方は2通りあります。
「その日でツアーが終わるパターン」と「ツアーが翌日以降も継続するパターン」の2パターンです。
その日でツアーが終わる(日帰り、またはツアー最終日)場合にはお客さまを見送ってから帰社し、片付けを行い、業務報告を済ませて退社します。
その日でツアーが終わらない場合(宿泊を含めたツアーの途中)には、お客さまと一緒に宿泊し、翌日以降のツアーの準備を行います。
バスガイドと関連した職業
バスガイドとしばしば混同されがちな職業が「添乗員」です。
添乗員とは、別名「ツアーコンダクター」であり、そのおもな仕事はツアー日程の管理・変更の決定です。
たとえば観光地での滞在時間を決めるのは添乗員の仕事であり、ツアー中に発生したトラブルなどを原因とした旅程変更などの作業も、添乗員が行います。
なお、基本的にバスガイドが同乗するツアーにおいて、観光ガイドの仕事は行いません。
一方、バスガイドのおもな仕事はバスツアーの観光ガイドや観光関連のサポート業務です。
旅行の日程決定やアクシデント時の旅程変更などの仕事は添乗員に任せますが、添乗員がバスガイドの仕事を兼任するケースもあります。
一人で添乗業務を行うためには「国内旅程管理主任者」や「総合旅程管理主任者」の資格が必要ですが、バスガイドとして働くために特別な資格は必要とされません。