バスガイドの需要・現状と将来性
バスガイドの現状
国内観光旅行は景気の影響を強く受ける
バスガイドの活躍の場である国内旅行バスツアーは、ほかの観光業の仕事と同じく、景気の影響を受けやすい特徴があります。
世の中の経済状況がよく、多くのお客さまが見込めるときはよいのですが、状況が厳しくなると求人数の減少や非正規雇用の増加、また給料やボーナスカットなどの動きが顕著になっていきます。
景気は自分の力ではどうにもできないため、バスガイドとして働くのであれば、今後もこうした厳しさは常にあるものと捉えておく必要があるでしょう。
20代で正社員への就職・転職
バスガイドの需要
バスツアーが存在する限り需要は続く
バスツアーは、昔から人々に親しまれてきた旅行形態です。
最近は個人旅行を楽しむ人が増えてきましたが、年配のお客さまや、個人での旅に不安を抱く人など、「バスガイドさんに案内してもらいながらツアーを楽しみたい」と考える人も決して少なくありません。
人気のバスガイドがいるツアーには、リピーターのお客さまがついてくれることもあります。
高品質路線になればバスガイドは必要とされる
昨今の観光業界では「低価格化」で多くのお客さまを集めようとする動きがしばしばみられるようになりました。
その一方、まったく逆である「高品質路線」を打ち出す観光会社も出てきています。
高品質なツアーを提供するためには、高いホスピタリティ精神をもち、一人ひとりのお客さまにきめ細やかなサービスを提供できる、すぐれたバスガイドの存在が欠かせません。
バスガイドとして確かなスキルを備えれば、より幅広い場で活躍できるチャンスが広がるでしょう。
バスガイドの将来性
バスガイドが付くバスツアーに求められるのは「高品質な旅行サービスの提供」です。
したがって、バスガイドの「サービス力」が、ツアーを成功されるための重要なカギを握ることになります。
インターネットによって観光地の情報を誰もが簡単に入手できる現代では、バスガイドには、単なる観光に関する情報提供者としての役割だけでなく、「個性」が求められる時代となりました。
時にはエンターテイナーとして、時には溢れんばかりのおもてなしの心で接することができるバスガイドであれば、お客さまに愛され、社内でも評価されるでしょう。
20代で正社員への就職・転職
バスガイドの今後の活躍の場
AIによるバスガイドの非人間化の可能性は?
ビジネスの場でのAI導入による人件費削減の動きはさまざまな分野において見られ、2018年には、京都でICTと人型ロボットを使ったバスガイドの実証実験が行われています。
しかしながら、バスガイドの仕事は、簡単にはAIに奪われることはないだろうという見方があります。
バスガイドの仕事は単なる観光情報の開示ではなく、いかにツアー客を楽しませることができるかという点が重要だからです。
そうした「人の感情に関わる仕事」は現状のAIには難しいため、バスガイドの役割は、当面の間は人間だからこそできるものとして、生き残っていくでしょう。
インバウンド需要の増加に伴う外国人観光客需要の増加
2010年代から訪日外国人観光客数は年々増加し、政府も「インバウンド」に力を入れています。
こうした背景の下、これからのバスガイドは、外国人観光客を相手にする機会がさらに増えていくものと考えられます。
外国語スキルや、外国関連のさまざまな知識(風習、宗教など)を備えたバスガイドが歓迎されるケースが、さらに増えるかもしれません。