ヨガインストラクターの現状

日本では、2000年を過ぎた辺りからヨガがブームになっています。

1990年代のアメリカで、ハリウッドスターやニューヨークのセレブの間でいろいろなタイプの「健康ヨガ」が広まると、それが日本にも紹介されて大ブームとなりました。

ヨガジャーナル日本版調査（2017年3月発表）によれば、年1回以上ヨガをおこなっている日本のヨガ人口は発表時で約770万人で、2020年には1000万人を超えるとされています。

ヨガを学ぶ生徒も、もとは若い女性が中心でしたが、現在では20代～60代まで幅広い世代で親しむ人がおり、中高年の女性や男性が新規で習いはじめるケースも増えているそうです。

ヨガの人気は衰えるどころか右肩上がりであり、健康雑誌や習い事雑誌、それにインターネットのサイトなどでも、よくヨガの特集が取り上げられています。

ヨガインストラクターの需要

こうしたヨガ人気を受けて、ヨガインストラクターの求人も一気に増えました。

若者が目指す職業のひとつとして認知度が高まっただけでなく、OLやスポーツ選手・ダンサー・モデルなどから転身するケースも目立ちます。

ヨガを教えるスクールやスタジオは都市部に集まっていますが、カルチャースクールやスポーツジムでの指導の需要もあるため、全国的に活躍の場は存在します。

とくに最近では

• 平日の遅い時間帯にレッスンを受けたい
• 週末に集中してレッスンに通いたい

など、生徒さんのニーズも多様化しているようです。

またレッスン内容も

• 初心者向けのもの
• 豊富なヨガ経験をもつ人を対象としたもの
• ホットヨガのようなハードなものではなく精神面の鍛錬を重視したもの
• 骨盤矯正のポーズを中心にしたもの

など、多種多様なものとなっています。

現在では、こうしたさまざまなニーズに応えられるインストラクターが、各所で求められています。

正社員だけではなく派遣やフリーランスなど、さまざまな働き方ができますが、ヨガインストラクターは個人の実力が問われる仕事であるため、つねにスキルアップしていく努力は必要だといえます。

ヨガインストラクターの将来性

日本では今後もヨガ人気が続くと予測されており、安定したヨガインストラクターの需要が見込まれるといえるでしょう。

しかし、今後も長い期間ヨガブームが続くかどうかはわかりません。

また、現在活躍するヨガインストラクターの大半は、30代の女性で、ヨガブームの中でOLなどから転身した人が多いです。

ヨガは質の高いレッスンを行い、生徒からの人気も高ければ、40代や50代になっても指導できるため、ヨガ人口が増えないと新しいインストラクターが入りこむ余地は少なくなります。

もちろん若いヨガインストラクターはつねに求められ、20代～30代のヨガインストラクターに対して一定の求人はあるでしょうが、単純に「ヨガ経験者ならOK」というわけにはいかなくなるでしょう。

現実にヨガを習う人の目的も、ブーム当初の美容やダイエットから、

• 精神の安定
• スピリチュアル的な要素
• 内面の充実や変化

に変わってきています。

今後は哲学や精神世界のテーマまで、生徒と話し合える深い知識を持ったヨガインストラクターが求められるようになるかもしれません。

ヨガインストラクターの今後の活躍の場

ヨガインストラクターは、ヨガスクールやヨガスタジオ、スポーツジムなどでレッスンをする以外にも、多様な活躍の仕方が考えられます。

たとえば、最近では高齢者向けのヨガレッスンのニーズが増しているといわれます。

社会の高齢化が進むなかで、こうしたニーズに対応できるヨガインストラクターを目指すことで、新たなチャレンジにつながったり、安定した仕事量を確保できるかもしれません。

また、なかには海外へ行き、現地でヨガインストラクターとして働く道を模索していくような人もいます。

ヨガインストラクターはフリーランスで活動していく人も多いため、自分のアイデアや熱意次第で、どんどん活躍の幅を広げていける可能性を秘めた職業だといえます。

ヨガインストラクターの需要、現状と将来性のまとめ

ヨガの人気は年々、右肩上がりで、若者が目指す職業のひとつとして認知度が高まっただけでなく、OLやスポーツ選手・ダンサー・モデルなどから転身するケースも目立っています。

ヨガインストラクターは個人の実力が問われる仕事であるため、つねにスキルアップしていく努力は必要です。

また最近では高齢者向けのヨガレッスンのニーズが対応できるヨガインストラクターが求められており、新たなチャレンジにつながったり、安定した仕事量を確保できる可能性があります。