ピラティスインストラクターの仕事内容・なり方や必要な資格・給料を解説
ピラティスインストラクターの仕事内容
ピラティスに関する正しい考え方や動きを人々に伝える
ピラティスインストラクターとは、「ピラティス」といわれる、筋肉や骨格を正して健康を目指していくエクササイズの指導者として働く人のことをいいます。
ピラティスは傷病者のリハビリという観点から歴史がスタートしたものであり、身体の柔軟性を高め、正しい姿勢をとることによって、骨のゆがみや肉体の活性化などにつながるとされています。
ピラティスインストラクターは、ピラティスを習いたいと考える人たちに正しい呼吸法や筋肉の動かし方などを指導するとともに、ピラティスの魅力を世に広めていきます。
20代で正社員への就職・転職
ピラティスインストラクターの就職先、活躍の場
ピラティスレッスンを行うスクールや、フリーで働く人も
ピラティスインストラクターのおもな就職先としては、ピラティス教室やピラティススタジオ、またピラティスのレッスンが開講されているフィットネスクラブなどが挙げられます。
ヨガスクールと一緒にピラティススクールが開講されているところも多くあります。
こうした場所に正社員やアルバイトなどとして雇われて働く以外に、フリーランスのピラティスインストラクターとして生徒を集めて指導したり、ピラティススタジオと業務委託契約を結んでレッスンを請け負っているような人もいます。
ピラティスインストラクターの1日
レッスンをする時間を中心に過ごす
ピラティスインストラクターの働き方は人によってさまざまですが、いずれの場合でも、「ピラティスを習いたい」と考える人へレッスンや指導をする時間が多くなります。
ここでは、フリーランスで働くインストラクターのある1日を紹介します。
20代で正社員への就職・転職
ピラティスインストラクターになるには
ピラティスインストラクターの養成講座を受ける
ピラティスインストラクターになるための方法はいくつか考えられますが、代表的なのは、ピラティスインストラクター養成講座を受けて資格を取得し、ピラティススタジオなどで働くことです。
未経験でインストラクターのアシスタント業務などからスタートし、働きながら資格取得を目指す方法もありますが、先に資格を取っておくほうが就職には有利になるでしょう。
ピラティスの流派や資格はいくつも存在するため、まずは自分が専門的に学びたいピラティスについて調べ、それに関連する資格の取得を目指していくとよいでしょう。
ピラティスインストラクターの学校・学歴・学費
養成講座の種類や内容はさまざま
ピラティスインストラクターについては、さまざまな資格団体がインストラクター養成講座・スクールを開講し、資格を認定しています。
受講費用は10万円台から50万円程度まで幅がありますが、どのような講座を選ぶかによって取得可能な資格も変わってきます。
このようなスクールに通うことは強制的なものではないものの、正しい知識や技術を身につけるためには必須と考えておいたほうがよいでしょう。
一方、大卒などの一般的な学歴はほとんど問われません。
ピラティスインストラクターの資格・試験の難易度
数多くの団体が認定しており、世界標準の資格もある
ピラティスインストラクターの資格はたくさんありますが、いずれも国家資格ではなく、民間団体が認定する資格となっています。
資格によってどのようなスキルを持っていることを証明できるかが異なり、なかには世界標準の資格も存在します。
一般的には、マットを使用する「マットピラティス」の資格を取った後に、専用の機械や器具を使う「マシンピラティス」の資格を取得する人が多いとされています。
ピラティスインストラクターの給料・年収
経験や雇用形態、働き方によっても変わってくる
ピラティスインストラクターの給料は、ピラティススタジオなどに正社員として就職する場合、年収300万円前後が相場となっているようです。
アルバイトなど時給制で働く場合は、多くの人が時給1,000円からのスタートとなるでしょう。
インセンティブ制度を設けている職場であれば、多くのレッスンを担当したり、売上に貢献することで収入アップにつながります。
独立して働くとなれば、人気や実力を高めて多くの生徒を集められるようになると、安定して稼ぐことができるようになるでしょう。
ピラティスインストラクターのやりがい、楽しさ、魅力
大好きなピラティスの魅力をたくさんの人に伝えられる
ピラティスインストラクターとして働く人は、自分自身がピラティスを愛しており、その魅力を多くの人に伝えたいと考えています。
毎日好きなものに触れ、自分の指導によって目の前の生徒さんがイキイキとする姿を見たり、ピラティスをもっと好きになってくれたりしたときには、最高にうれしい気持ちになるものです。
自分自身が元気である限り、年齢を重ねてもピラティスを実践し続けられることも、この仕事の魅力といえるでしょう。
ピラティスインストラクターのつらいこと、大変なこと
人に教えることの難しさを実感する
ピラティスインストラクターになると、ただピラティスのことを深く知り、技術があるだけでは「よい先生」とはいえません。
生徒さんの身体の状態や技術レベルはさまざまで、人によっては一度や二度説明しただけでは、なかなか理解してもらえないこともあります。
しかし、インストラクターはどんなケースでも生徒一人ひとりとしっかりと向き合い、どのように教えれば正しく伝わるかを考え抜かなくてはなりません。
この仕事に就くと、他人に教えることの難しさを実感することも多々出てくるはずです。
ピラティスインストラクターの向いている人、適性
ピラティスを愛しており、その魅力を伝えたい人
ピラティスインストラクターに向いているのは、まず自分自身ピラティスを突き詰めたいという気持ちを持てる人です。
この仕事では、働き始めてからも自身のスキルアップのためにピラティスの理論や技術を学び続けることが重要になるからこそ、「ピラティスが大好き」という人のほうが好ましいです。
さらに指導者として、ピラティスの魅力や楽しさをたくさんの人に伝えたいという気持ちを持てる人であれば、ピラティスインストラクターとしての適性はあるといえるでしょう。
ピラティスインストラクターの志望動機・目指すきっかけ
ピラティスと一生触れていたいという思い
ピラティスインストラクターとして働く人は、かつて自分がピラティスを習ったことがあるという人がほとんどです。
何らかのきっかけでヨガやピラティスに触れた経験があり、その魅力にとりつかれていくなかで、「ピラティスを一生の仕事にしたい!」という思いが強くなってきたと話す人もいます。
具体的な志望動機は人それぞれ違いますが、ピラティスで元気になったり、その奥深さを実感するうちに、ピラティスインストラクターとして働きたいというケースが多いようです。
ピラティスインストラクターの雇用形態・働き方
雇われて働く人のほか、フリーランスで活躍する人も
ピラティスインストラクターの働き方は、大きく分けると「スタジオなどに雇われて働く人」と「フリーランスになる人」に分けられます。
前者は、正社員や契約社員、パート・アルバイトなどの雇用形態で、特定のスタジオにインストラクターとして勤務します。
レッスンはもちろんですが、社員やスタッフとして他の仕事も任されることがあります。
一方、後者は個人で活動をするため、レッスンのやり方や働く時間・場所などは自由度が高くなります。
レッスン以外に執筆活動やイベント出演など、さまざまな活躍の仕方をする人もいます。
ピラティスインストラクターの勤務時間・休日・生活
就職して働く場合はある程度決まった生活時間になる
ピラティスインストラクターとしてピラティススタジオなどに就職して働く場合には、そのスタジオの営業時間や定休日に準じた勤務時間や休日となります。
固定の時間帯で働くことが多く、ある程度規則正しい生活が送れるでしょう。
一方、フリーランスで働く場合には、インストラクターによってレッスンを開く時間帯や日数は異なり、勤務時間や休日は自分で決めていくことになります。
個々の考え方によって、多様な働き方ができます。
ピラティスインストラクターの求人・就職状況・需要
資格を持っておくほうが就職には有利になる
ピラティスインストラクターは、近年ピラティスの認知度が高まってきたことで、需要も増している職業です。
大学などの学歴はほとんど問われませんが、基本的には何らかのピラティスインストラクター養成講座で学び、関連する資格を持っておくほうがピラティススタジオなどへの就職には有利になります。
年齢が若い場合には、まったくの未経験からでもアルバイトとしてキャリアをスタートさせることも不可能ではありませんが、狭き門だと考えておいたほうがよいでしょう。
ピラティスインストラクターの転職状況・未経験採用
転職をしてピラティスインストラクターになる人も多い
ピラティスインストラクターは、別の仕事に就いていた人が、転職によって就くことも多い職業です。
たとえば、働きながら身体づくりのため、あるいは趣味でピラティスに触れているうちに、もっとピラティスのことを知りたい思いが強くなり、いつしかインストラクターを目指していたというような人もいるようです。
実務未経験からでもなることは可能ですが、有資格者が求められる傾向が強いため、ピラティスインストラクターの養成講座を修了しておくとよいでしょう。
ピラティスインストラクターの現状と将来性・今後の見通し
どのようなインストラクターになりたいのかをよく考える
最近では、日本でもピラティスに触れる人が増え、その正しい知識や実践法を指導できるインストラクターの活躍の場は広がっているといえます。
さまざまな民間団体が資格認定をしており、また流派もいくつか存在するため、これからこの仕事を目指す人は、インストラクターとしてどのような活動をしたいのかをよく考え、計画的に学んでいくとよいでしょう。
実力をつければ独立も可能ですし、自分の理想の形で働き続けることができる将来性ある職業だといえます。