女性のパン職人のキャリアパス・結婚後の生活

女性のパン職人の現状

ひと昔前まで、女性はパン職人に不向きとされていました。

その理由はパン職人の仕事が体力を必要とするからです。

たとえば日常的に使う業務用の小麦粉は20キロ入り、油脂は一斗缶(18リットル入り缶)と呼ばれる大きな缶に入っています。

また、生地をこねる作業は力仕事になるので、女性は大量の生地作りが難しいという見方がありました。

しかし、最近はパン職人を目指す女性も増えていて、女性ならではの視点を生かし、活躍するパン職人もいます。

肉体的にハードな仕事であることは否定できませんが、大変な生地作りに機械を導入する店もあります。

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女性のパン職人の強み・弱み

女性のパン職人の強み

接客や店の雰囲気づくり

パン屋さんで女性スタッフの優しく親しみやすい笑顔に出迎えられると、入ってきたお客さまはホッとします。

女性パン職人がいる店は、「なんとなく安心感があり入りやすい」と感じることも多いでしょう。

華やかなディスプレイ、目を引くかわいらしいPOPや見やすいプライスカード、繊細な気配りなど、柔軟なサービスや対応力が存分に生かせるのも女性のパン職人ならではの強みです。

新商品開発

女性はトレンドに敏感な人が多いので、シーズン商品や流行の新スイーツについても先取りすることが得意です。

職場に向かう途中や買い物中に立ち寄ってくれる女性の方々が「朝や昼どんなパンを求めているか」も、同性の視点で敏感に察することができるでしょう。

女性と男性では感性が異なる面があるため、女性パン職人の意見や感性でお店の顔となるような商品が生まれることもあります。

女性のパン職人の弱み

パン職人に向いている条件として「体力に自信がある」ということが挙げられます。

男女問わず、パン職人の離職理由として肉体的なキツさを挙げる人は目立ち、採用面接で体力に自信があるかを聞く店も多いです。

このようなことから、一般的に男性より体力がない女性は、製パンにおいて不利とされています。

しかし、最近は機械化や軽量化が進み、肉体的な負担も減ってきた面もあります。

SNSを駆使した発信力、繊細な接客対応、流行を押さえた新レシピ開発など、女性だからこその強みを生かして、お店を盛り上げていくことも可能です。

仕事に慣れていくなかで、体力はついてくるという意見もあります。

肉体的に大変ということは否定できませんが、パンが好き、努力してがんばろうという気持ちがあれば、諦めるのではなく、チャレンジしてみる価値はあるでしょう。

女性のパン職人が増えてくれば、パン屋がより働きやすい労働環境へと改善されていくことにもなります。

パン職人の結婚後の働き方・雇用形態

パン職人は正社員数が少なく、契約社員など非正規雇用が多いという特徴があります。

そのため、契約社員であっても正社員と同様にバリバリ朝から夜遅くまで働くことも多いです。

パートやアルバイトであっても、見習いの立場であれば、正社員以上に朝が早いこともあります。

結婚後の女性の働き方もさまざまで、独身の時と同じような働き方で朝から勤務する人もいます。

一方で、パン職人の仕事は朝が特別に早く、配偶者と生活リズムが合わないことが多く、苦労するという声もあります。

そのため、1日数時間勤務でOKというようなパートやアルバイトに転職し、結婚前より勤務時間を減らす人もいます。

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パン職人は子育てしながら働ける?

妊娠中、大きなお腹で厨房に入り、肉体的にハードな業務をこなすことは難しいため、離職をする人や接客部門に異動になる人が多いです。

出産後の復帰には、お店の理解と家族の協力が不可欠です。

個人店のパン屋などでは人手も不足し、経営も楽ではないため、子育てしながら働くにあたり、オーナーや同僚の理解を得るのが難しいかもしれません。

しかし大手パンメーカー、大手パンチェーンでは、妊娠中、育児中の女性が働きやすい環境を整備する企業も増えてきています。

また出産後は、雇用形態を変えるという人も多いです。

パートやアルバイトとして1日数時間無理ない程度に、パン職人としてキャリアを継続していく人もいます。

パン職人は女性が一生働ける仕事?

一般企業であれば、結婚や育児によりキャリアを中断してしまうと、その後、第一線には戻りにくいという現状があります。

女性のパン職人も、例えば結婚や出産などに伴って生活スタイルが変化することで、フルタイムでの就労が難しくなり離職するケースもあります。

しかし、パン職人としてたしかな技術があれば、子育てがひと段落してから第一線に戻ることもできます。

また自分のお店を持ったり、夫婦でお店を開いたりして、年齢に関係なくパン職人として働き続けることも可能です。

体力面はハードですが、気力と情熱があれば、一生パン職人としてお客さまにおいしいパンを届けることが可能でしょう。