ネットワークエンジニアを目指す人におすすめの資格は?
ネットワークエンジニアにおすすめの資格
前提として、ネットワークエンジニアとして働く上で必須となる資格はありません。
資格を一切取らなくとも、ネットワークエンジニアになることが可能です。
ただし、IT業界にはさまざまな資格があります。
資格を所有することによって自分の知識・スキルを証明しやすく、就職がしやすくなったり、フリーランスであれば仕事がとりやすくなったりと、さまざまなメリットもあります。
資格を取得するための勉強で身につく知識もありますから、資格取得を目指すのもひとつのスキルアップ手段といえるでしょう。
ネットワークエンジニアにおすすめの代表的な資格は、以下の通りです。
・ITパスポート試験
・基本情報技術者試験
・シスコ技術者認定
・ネットワークスペシャリスト試験
いずれもネットワークエンジニアとして働く上でプラスとなってくれる資格ですが、「シスコ技術者認定」や「ネットワークスペシャリスト試験」は難易度が高めです。
学生やIT業界未経験の人であれば、まずはIT業界への入門資格となる「ITパスポート試験」や「基本情報技術者試験」から狙ってみるのがよいでしょう。
20代で正社員への就職・転職
ネットワークエンジニアの代表的な資格の種類
ITパスポート試験
ITパスポート試験は、経済産業大臣が実施する国家試験「情報処理技術者試験」の1区分として実施されている資格試験です。
情報処理技術者試験の中では最も難易度の低いエントリークラスの試験ではありますが、IT業界外の人やコンピュータにまったく関わってこなかった人にとっては、それなりの難易度に感じられるでしょう。
ITの基礎となるコンピュータのしくみから始まり、ソフトウェア・セキュリティ・ネットワーク・データベースといった、ITに関するさまざまな要素の基礎を学べます。
ほかにも、ITを活用した企業活動、法務、システム戦略といったITビジネス的な知識も学ぶことができます。
文字通りIT業界へのパスポートとなる資格といえます。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、経済産業大臣が実施する国家試験「情報処理技術者試験」の1区分として実施されている資格試験です。
通称「FE」とも呼ばれ、前述したITパスポート試験の上位版といえる国家試験です。
ITパスポート試験同様に、コンピュータのしくみから始まり、ソフトウェア・セキュリティ・ネットワークなど幅広いIT分野の問題が出題されます。
全体的にITパスポート試験より一歩深入りした内容となり、難易度もワンランク上となっています。
また午後試験ではプログラミングに関する問題が出題され、C言語・COBOL・Java・アセンブラ・表計算からどれか一つを選び回答する必要があります。
基本情報技術者試験は、IT業界で最もポピュラーともいえる資格です。
ITエンジニアであれば「基本情報技術者は持っていますか?」と聞かれることもあり、会社によっては入社後に資格取得が義務付けられる場合があります。
IT業界を目指す学生が所持していると、ITパスポート試験以上に面接で高評価を得やすいでしょう。
ITパスポート試験と基本情報技術者試験の両方を狙う必要はありません。
合格の自信がある人は、あえてITパスポート試験は飛ばし、最初から基本情報技術者試験を受験してしまうのも手です。
シスコ技術者認定(Cisco Systems社)
ネットワーク系の資格として業界内での認知度が高く、現場でも重視されているのが、米シスコシステムズ社(Cisco Systems社)の認定資格です。
下位レベルの資格を取得することで、上位レベルの資格試験を受験できるようになります。
最難関の「CCIE」は、あらゆるネットワーク系資格の中で最も評価されるといわれています。
難易度がやさしいほうから順に、以下の資格があります。
CCENT
ネットワークエンジニアとしてのエントリーレベルの資格です。
CCNA
ネットワークエンジニアとして評価される基礎レベルの資格です。先輩の指示を受けながら作業ができる程度のスキルを証明することができます。
ネットワークエンジニアの登竜門的な資格ともいわれ、転職の際に、この取得の所持が必須とされることもあります。
CCNP
CCNAの上位資格として、1人で作業ができるレベルであることを証明できます。
CCIE
シスコ技術者認定の最上位資格です。国際的にも通用する資格であり、海外でも一流のネットワークエンジニアとして評価されます。
ネットワークスペシャリスト試験
ネットワークスペシャリスト試験は、経済産業大臣が実施する国家試験「情報処理技術者試験」の1区分として実施されている資格試験です。
通称「NW」とも呼ばれます。
国内で実施されるネットワーク関連試験の中では最難関のものであり、国家資格という信頼感もあいまって、CCNA以上の評価を得られるのが一般的です。
試験では、プロのネットワークエンジニアとしての力を問うべく、ネットワークに関する幅広く高度な問題が出題されます。
午後試験では、設計・運用・保守・障害対応などを扱う事例解析問題なども出題されます。
基本的には現役でネットワークエンジニアとして活躍しているプロ向けの資格であり、学生や業界未経験の人では難易度が跳ね上がります。