マンション管理士のつらいこと、大変なこと
マンションは運命共同体
中古マンションの購入者にとって気になるのは、マンションの管理状態ではないでしょうか。
購入者にとってマンションは運命共同体名ともいえるものなので、購入時点だけではなく長年にわたって住環境が快適であるかどうかはとても重要な情報となります。
そうした購入者のニーズに応えるため、マンション管理士の資格は大変説得力をもつものとなります。
しかし、人の数だけ要望があり、それにともなってトラブルが発生します。
住民の高齢化に伴ったコミュニティー形成や自治会運営、騒音トラブルの解消等、住民目線でのキメ細やかな対応が求められます。
平日には住民の参加が見込めないため、多くの会合は休日に行われます。
立場のわけ隔てない意見を聞けることはもちろん歓迎すべきことですが、単なるクレーマーと化してしまう住民の方も少なからず存在します。
理不尽に思える要求にも解決策を編み出すことがマンション管理士には必要となり、業務を超えた忍耐力や人間性を抜きにしてはこの職業は成り立たないでしょう。
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マンション管理に休みは無い
マンション管理は基本的に、24時間365日求められるといっても過言ではありません。
残業も多く、社内の営業部や経理6部も一丸となってこれらに取り組むことになります。
多岐にわたるマンション管理の仕事をマンション管理士だけで遂行することはほぼ不可能であり、社内での連携の取れた協力関係が不可欠です。
膨大になる業務内容を効率よく進めるには、やはり円滑な人間関係を維持するためのコミュニケーション力がとても大事なものとなります。
つらさがやりがいにつながることも
たとえば、大規模な修繕工事の際には、住民はベランダに置かれた植物などは撤去する必要があります。
管理規約によると修繕費用に私物の移動や撤去費は含まれていないことになるため、植物等も住民が室内で保管するのが筋です。
しかし、規約を掲げるばかりでは住民感情を逆撫でしてしまうこともあります。
そのため、代替案として、植物を共有スペースに一時的に移動させ、工事期間中の水やりはマンション管理士が引き受けるというケースすらあります。
こうした小さいことを積み重ねることこそが、住民との信頼関係に繋がることをマンション管理士は承知しているのです。
規約どおりに冷たく接するのではなく、住民の生活に密接にかかわり一人ひとりの人生に寄り添うことが必要です。
住民を気遣って細かい雑務までやらなければならないという大変さはありますが、それがきっかけで住民と心が通うようになり、マンション管理士のやりがいにつながることもあります。