皇宮護衛官採用試験の採用倍率は? 難易度や合格率も解説
皇宮護衛官採用までの流れ
皇宮護衛官になるには、まず「皇宮護衛官採用試験」を受験し、合格後、採用される必要があります。
現在、皇宮護衛官採用試験は「大卒程度」と「高卒程度」、さらに「武道有段者」を対象とする3つの区分で実施されています。
それぞれで年齢や学歴などの受験資格が異なるため、注意が必要です。
また、採用予定数は試験の実施年度や試験区分ごとに違いがありますので、人事院・皇宮警察本部が発表する最新の受験案内で確認してください。
皇宮護衛官採用試験はまず筆記試験などの第1次試験が行われ、その合格者のみ第2次試験に進むことができます。
第2次試験では人物試験(面接)、身体検査、身体測定、体力検査が実施され(大卒程度試験、高卒程度試験の場合)、それらの基準をクリアすることで合格者が決まります。
最終合格者は、採用候補者名簿に得点順に記載され、この名簿に記載された人の中から採用者が決定されます。
採用後は「皇宮巡査」に任命され、皇宮警察学校で憲法・行政法・警察法などの基礎学科をはじめ、犯罪捜査・鑑識などの実務、柔道・剣道・逮捕術・拳銃などの教養訓練を6ヵ月間(大卒者の場合)または10ヵ月間(その他の経歴者の場合)受けることになります。
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皇宮護衛官採用試験の受験資格
皇宮護衛官採用試験の受験資格は、試験区分別に以下のようになっています。
大卒程度試験
年齢制限については「21歳以上30歳未満」となっています。
21歳未満の場合でも、大卒(および卒業見込み)の人であれば受験が可能ですが、遅くても20代のうちには試験に合格して採用されることを目指す必要があります。
学歴については、院卒、大卒、短大卒、高専卒のいずれかの人であれば受験することができます。
高卒程度試験
年齢の要件はありません。
高校または中学校を卒業後5年を経過していないことが条件となっているため、高卒や中卒の人はもちろん、該当期間内であれば大学や専門学校の在学生・卒業生も受験可能です。
武道有段者試験
年齢制限はありませんが、採用試験を受験する年度の4月1日において高校または中学校を卒業していることが前提となります。
それに加えて以下の2項目の条件を両方満たす必要があります。
- 柔道2段または剣道3段以上の者(柔道は講道館、剣道は全日本剣道連盟から授与されたものに限る)
- 過去5年間に全日本柔道(剣道)連盟が主催、共催、主管または後援する全国規模の生徒、学生が参加する競技大会において、個人戦に出場した者または団体戦に登録された者
皇宮護衛官採用試験の合格難易度
皇宮護衛官の採用試験は、大卒程度試験も高卒程度試験も合格倍率が10倍や20倍以上となることが多く、やや難しい試験だといえます。
その背景には、採用人数が少ないことが挙げられます。
年度によっては全体で10名~20名程度しか採用されないこともありますので、どうしても高倍率になりがちです。
しかし、試験種目は毎年同様で、さらにおおまかな内容が受験案内で発表されますので、事前に対策することは可能です。
皇宮護衛官は国家公務員であるため、試験についても国家公務員試験向けの対策をしておく必要があります。
市販のテキストや過去問題集などを使って十分に勉強をしておきましょう。
大卒程度試験を受ける人は、公務員試験の予備校に通って対策している人もいます。
なお、皇宮護衛官採用試験での最終合格者数は辞退者数を考慮して決定されるため、合格した人全員が採用されるとは限りません。
できるだけ高得点での合格を目指すことが、採用に近づくための大事なポイントとなります。
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皇宮護衛官採用試験(大卒程度試験)
皇宮護衛官採用試験(大卒程度試験)申込者数の推移
皇宮護衛官採用試験(大卒程度試験)の申込者数は減少傾向にあります。2023年度の申込者数は856人となっています。
皇宮護衛官採用試験(大卒程度試験)合格倍率の推移
皇宮護衛官採用試験(大卒程度試験)採用倍率は年によってばらつきがあります。2023年度は14.5%となっています。
2023年度の合格者数は59名でうち女性の合格者は17名となっています。なお、皇宮護衛官(大卒)の採用予定数は10人となっています。
2024年度 皇宮護衛官採用試験(大卒程度試験)の概要
試験日 | ・第1次試験:2024年5月26日(日) ・第2次試験:2024年7月9日(火)~17日(水) |
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試験地 |
第1次試験札幌市、多賀城市、東京都、大阪市、広島市、福岡市 第2次試験札幌市、仙台市、東京都、京都市、福岡市 |
受験資格 | 1 1994年4月2日~2003年4月1日生まれの者 2 2003年4月2日以降生まれの者で次に掲げるもの (1) 大学を卒業した者及び2025年3月までに大学を卒業する見込みの者並びに人事院がこれらの者と同等の資格があると認める者 (2) 短期大学又は高等専門学校を卒業した者及び2025年3月までに短期大学又は高等専門学校を卒業する見込みの者並びに人事院がこれらの者と同等の資格があると認める者 |
試験科目 |
第1次試験◇基礎能力試験 第2次試験・人物試験:人柄、対人的能力などについての個別面接 |
合格発表 | ・第1次試験:2024年6月26日(水) ・第2次試験:2024年8月13日(火) |
採用予定数 | 約20名(2024年度) |
最終合格者数 | 59人(2023年度) |
合格倍率 | 14.5倍(2023年度) |
詳細情報 | 人事院 皇宮護衛官採用試験(大卒程度試験)(PDF) |
皇宮護衛官採用試験(高卒程度試験)
皇宮護衛官採用試験(高卒程度試験)申込者数の推移
2023年度の皇宮護衛官採用試験(高卒程度試験)の申込者数は、前年より減少し、301人となりました。
皇宮護衛官採用試験(高卒程度試験)合格倍率の推移
皇宮護衛官採用試験(高卒程度試験)合格倍率は前年度より下降し、2023年度は13.1倍でした。合格者数は23人でうち女性の合格者は7人となっています。
2024年度 皇宮護衛官採用試験(高卒程度試験)の概要
試験日 | ・一次試験:2024年9月22日(日) ・二次試験:2024年10月21日(月)〜10月25日(金) |
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試験地 | <一次試験> 札幌市、多賀城市、東京都、大阪市、広島市、福岡市 <二次試験> 札幌市、仙台市、東京都、京都市、福岡市 |
受験資格 | <護衛官> (1) 2024年4月1日において高等学校又は中等教育学校を卒業した日の翌日から起算して5年を経過していない者 及び2025年3月までに高等学校又は中等教育学校を卒業する見込みの者 (2) 人事院が(1)に掲げる者に準ずると認める者 ※下記のいずれかに該当する場合には不合格となります。 |
試験科目 |
一次試験<基礎能力試験(多肢選択式)> 二次試験<人物試験> 体力検査の内容基準に達しないものが一つでもある場合は、体力検査で不合格となります。 |
採用予定数 | 護衛官約8名 |
合格倍率 | 13.1倍(2023年度) |
合格発表 | ・第1次試験合格者発表:2024年10月9日 ・最終合格者発表:2024年11月19日 |
詳細情報 | 人事院 皇宮護衛官採用試験(高卒程度試験)(PDF) |