自動車整備士の1日のスケジュール・勤務時間や休日についても解説

自動車整備士の業務の流れ

ディーラーなどの場合ですと、まずはフロントスタッフや営業がお客さまから点検・車検・修理などの整備作業の予約を受け、その後技術管理者を通して、自動車整備士に作業の指示が出されます。

作業指示が出されたら都度対応していく形となり、イメージとしては、一日当たり何件かの整備を担当する毎日となります。

自動車整備士の主な作業場は、「整備場」や「ピット」内となり、その名のとおり自動車をいじり、整備をしている事が多いです。

ただし時には、店頭に出て整備結果の報告をしながらお客さまとコミュニケーションをすることもあり、他にも事務所内で部品発注などの事務作業をすることもあります。

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ディーラーで働く自動車整備士の1日

09:00 出社
店舗の営業開始時間よりも少し前に、出社します。
09:10 始業準備
作業着に着替え、整備場の掃除を行います。

その日の整備予定や作業手順を確認します。

09:30 朝礼
店舗のスタッフ全員で、朝礼を行います。
10:00 点検業務
業務を開始します。

技術管理者から点検作業に関する情報が引き渡され、それに基づき自動車整備士が点検を進めていきます。

11:00 点検結果の報告
お客さまに、点検結果を報告します。

問題がある箇所については、部品交換の見積を作成し、技術的な見解も交えてお客さまへ説明します。

12:00 お昼の休憩
お昼の休憩となります。

店舗内の従業員スペースなどで昼食をとり、身体を休めます。

13:00 整備業務
整備の予約が入っている場合は、指示にもとづき整備作業を進めていきます。

整備作業は、ブレーキパッドやベルトの交換から、オプション品の取り付け、エンジンやサスペンションを取り外すといったことまでさまざまです。

間違えのないように、慎重に作業を進めます。

17:00 整備結果の報告
整備が完了後、お客さまに作業の内容や仕上がりを報告します。

また故障などの場合には、今後同様のトラブルが起きないようにするための技術的なアドバイスも行います。

18:00 定例ミーティング
自動車整備士チーム内での定例ミーティングを行います。

今日一日の作業の報告や連絡事項の周知、その他にも課題や問題点の共有や話し合いなどを行うこともあります。

18:30 退社
急な作業の予約が入っていなければ、その日の仕事は終了し、帰宅します。

補足点としては、ディーラーは常々不特定多数のお客さまが出入りする環境であるため、整備士であっても何かとお客さまと関わることが多くなるのが特徴的です。

またディーラーで働く場合は、お客さまの目の届く範囲で作業していることを、常に意識した上で働く必要があります。

整備工場や町工場で働く自動車整備士の1日

「整備工場」や「町工場」で働く自動車整備士の場合も、1日の業務の流れはディーラーとさほど変わりはありません。

整備工場や町工場の場合も朝9:00頃に出社し、指示にもとづき点検や整備の仕事を1日何件かこなしていく形となります。

ただし、整備工場や町工場は、ディーラーのように常にお客さまが出入りしている環境ではないため、お客さまの目を気にする必要は少なくなってきます。

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自動車整備士の勤務時間・休日

自動車整備士の勤務時間

一般的な勤務時間

自動車整備士の勤務時間は職場によって変わってきますが、整備工場や町工場などは9:00~17:00頃を就業時間としているケースが多いです。

ディーラーの場合は、10時に営業開始としている店舗が多く、就業時間はそれに合わせ9:30~18:00頃を定時としているのが一般的です。

実働時間としては、間に約1時間の休憩を挟み、1日の労働時間は実働7時間30分~8時間程度が目安となっています。

整備士はお客さまを相手にする仕事でもあるため、基本的には店舗の営業時間やお客さまの予定に合せて出勤する必要がでてきます。

シフト制や不規則な勤務時間になることも

昨今は朝早くから夜遅くまで営業しているディーラーやガソリンスタンドなどもあり、さらには急な故障などの発生に備えて、24時間体制で整備士が出勤している整備工場などもあります。

そのような職場では、「シフト制」の交替勤務を採用しているケースが多く、早番として朝早くに出勤する日や、遅番で夜勤が発生することもありえます。

自動車整備士の休日

ディーラーの整備士の休日

ディーラーの場合は、週休2日制、もしくは月6日〜8日のシフト制で休みを設定している会社が多く、年間休日は105日~110日程度が目安となってきます。

多くのディーラーは、月・火を定休日、それ以外の日は土日・祝日も含め営業日としている店舗が多いです。

整備士の休日は、基本的には店舗の営業日に合わせる形となり、土日・祝日は出勤となり、月曜日や火曜日の定休日に休む形となります。

飲食業などと同じく、土日・祝日はむしろ稼ぎ時となるため、基本的にはあまり休めないと思っておくのが賢明でしょう。

一方で、ゴールデンウイーク・夏季(お盆)・年末年始などは、長期休業に入るディーラーが多いため、客商売の割には長期休暇が取りやすい傾向にあります。

ただし、中小のディーラーや独立系のディーラーなどのなかには、ゴールデンウイークや年末年始もほぼ休まず営業している店舗もあるため、一概にはいえない部分もあります。

整備工場・町工場の整備士の休日

整備工場や町工場に勤務する自動車整備士の場合は、一般的な日勤の会社員と同様、月~金の平日は出勤で、土日・祝日は休日となることが多いです。

とくに、店頭を持たずお客さまが頻繁に出入りしないような整備工場や、規模の小さい地域の町工場などでは、そのような休日形態としている工場が目立ちます。

整備工場や町工場も、ゴールデンウイーク・夏季(お盆)・年末年始などには、長期休暇が取りやすい傾向にあります。

ただし、整備工場や町工場は、職場によって環境はさまざまです。

中には、人手が足りておらず休日が不定期になる整備工場や、24時間体制のシフト勤務を採用している整備工場などもあるため、こちらも一概にはいえない部分もあります。

自動車整備士の残業時間

整備士の残業時間のおおよその目安としては、1日当たりの残業時間は約1~2時間、月当たりの残業時間としては約20~40時間が平均的といわれています。

ただし、残業時間は職場によっても大きく変わってきます。

常連客相手に細々と運営している町工場などであれば、ほぼ残業ゼロのような職場もあります。

一方で、客入りの多い人気ディーラーや大型の整備工場などであれば、多くの仕事が舞い込み、毎日長時間残業が続くこともあります。

また自動車整備の仕事には波もあり、2~4月頃の繁盛期は整備の仕事が増える傾向にあるため、残業時間もおのずと増えやすくなります。

自動車整備士は忙しい?激務?

自動車整備士の繁盛期は、2~4月頃となります。

この時期は、新入学・新入社・転勤などで車を購入する人が増え、またディーラー側も決算のためセールスに追い込みを掛けるため、車の販売台数が増えやすい時期です。

それに伴い、「車検」や「オプション部品の取り付け作業」なども舞い込んでくるため、営業職だけでなく自動車整備士にとっても忙しい時期となります。

その他にも、「7月や12月のボーナス商戦時期」「9月の中間決算時期」「真冬のスリップ事故の多い時期」なども繁盛期となりやすいです。

そのような繁盛期は整備の仕事が大きく増えるため、普段あまり忙しくない職場であっても、長時間残業の毎日となることもあるでしょう。

整備士は身体を使う仕事ですから、たとえ1日に1時間残業が増えただけでも、身体に掛かる負荷は馬鹿にできないほど大きくなります。

繁盛期は身体を壊さないように体調管理を徹底する必要も出てきます。

自動車整備士の休日

自動車整備士には、やはり車やバイクが好きな人が多く、休日は愛車でドライブをしたり、仲間とバイクでツーリングを楽しんだりする人が多いようです。

一方で、普段仕事で身体を酷使する分、休日はインドアな趣味で静かに身体を休めたり、家族とゆったりと過ごすという人もいます。

また、上位の整備士資格などを取得するために、試験前には休日を使って勉強に励む人もいます。

自動車整備士は平日が休日となることが多いため、いかに平日を生かした自分なりの休日の過ごし方を見つけられるかが、充実した整備士生活をおくる上でポイントとなってくるでしょう。