JICA職員の出身大学で多いところは? 採用に有利な学部・学歴はある?

JICA職員はさまざまな分野から集まった人々がともに活躍し、途上国の発展に貢献しています。

そのため、とくに新卒者を対象とする採用においては、大学名よりも自身の意欲が重要であり、特定の学部や学歴が有利ということはありません。

この記事では、JICA職員の出身大学や学歴について紹介します。

JICA職員採用試験で求められる学歴

JICAでは、大きく分けて「新卒採用」と「社会人採用」の2種類があります。

それぞれで求められる学歴について紹介します。

新卒採用の場合

JICAは毎年、新卒者を採用した採用試験を実施しています。

新卒採用の対象となる学歴は、短期大学や4年制大学、大学院(修士や博士)卒以上です。

短期大学には、高等専門学校や専修学校の専門士課程も含まれます。

なお、学校の種類や国内外、また学部や学科については問われません。

参考:過去の新卒採用実績

  • 2023年度:51名
  • 2022年度:42名
  • 2021年度:41名
  • JICA新卒採用情報ページ

    社会人採用の場合

    一方、社会人採用では、学歴の要件はとくにありません。

    たとえ高卒や中退などでも応募できます。

    ただし、社会人採用では「英語力」と「国際協力に関する実務経験」などが重視されます。

    また、各分野における専門性や実務経験も重視されます。

    とくに英語力は「TOEICのスコアが860点以上」などの具体的な基準があるため、応募する前に、まずは基準を満たしているか確認しましょう。

    JICA社会人採用情報ページ

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    JICAを目指す上で有利になる学歴、学部・学科

    ここからは、JICAを目指す際に、どんな学歴が有利になるのかや、学部・学科についての条件はあるのかといった点を詳しく紹介します。

    有名大学以外からでもJICAを目指せる

    JICA職員になるためには、基本的には大学の知名度や名前は関係ありません。

    重要なのは、「なぜJICAを志望するのか?」や「JICAで何を成し遂げたいのか?」といった質問に明確な答えを持てるかどうかです。

    JICAは就職先として人気があり、有名な私立大学や国公立大学出身の優秀な人たちが応募します。

    しかし実際の採用試験では「応募者自身の能力」が重視されるため、あまり知られていない大学出身のJICA職員も多いです。

    さまざまな学部・学科卒の職員が活躍中

    一般的に、国際協力に関わる仕事に就くためには「国際関係学部や外国語学部が有利」という考えがあるかもしれません。

    しかし、これは必ずしも正しいわけではありません。

    JICAは経済や産業、医療など、さまざまな支援プロジェクトを手がけています。

    そのため、各分野における専門知識を持っていることが大きな強みになります。

    たとえば「貧困で学校に行けない子どもたちを助けたい」と考えるなら、教育学部で学んだ内容が役立ちます。

    「開発途上国の農業インフラを整えたい」と考えるなら、農学部で学んだ専門知識が役に立つでしょう。

    ほかにも、法学部や経済学部、医学部、機械工学科など、さまざまな選択肢があります。

    将来JICAに入りたいと考えているのであれば、「JICAでどんな支援プロジェクトに関わりたいのか」という視点で学部を選ぶとよいです。

    JICAにはさまざまなバックグラウンドを持った職員が活躍しており、その中には理系や院卒の職員も多くいます。

    JICAは「総合職」としての採用が基本

    JICAでは、大学や大学院で学んだ専門知識を生かすことができます。

    たとえば、理系の学生が土木工学や環境学、建築学、農学などを学んだ場合、途上国で都市の開発やインフラ整備、農業に携わる仕事を志望することも可能です。

    ただし、JICAの採用試験では、基本的に専門職ではなく「総合職」としての採用を行っています。

    そのため、とくに新卒採用においては、幅広い分野で活躍できるポテンシャルを重視しており、文系から職員になった人も大勢います。

    途上国の課題を多角的な視点から考えるためには、国際政治や経済学などの学びも役立つでしょう。

    なお、社会人採用においては、開発課題、経済分析、金融、事業投資など、各分野の実務経験を持つ人が強く求められています。

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    海外経験は必須ではない

    国際協力の仕事をするにあたり、海外経験は自身の強みとなる魅力的な要素ですが、JICAの選考では、外国で生活した経験やボランティア経験は必須条件ではありません。

    なによりも大切なのは、海外での経験を通してどんな力を身につけたかです。

    JICA採用試験においては、異文化コミュニケーション能力や国際協力の実務経験、問題解決能力、リーダーシップなどが重要な要素となります。

    ただし、これらの能力やスキルを身につけることは、大学の研究活動やインターンシップ、ボランティア活動、地域での活動など、国内での経験を通じても可能です。

    したがって、海外での経験がなくても十分に応募することができます。

    重要なのは、自身の意欲や志望動機、専門知識やスキルの獲得に取り組んできたことです。

    「JICA職員の出身大学、求められる学歴」まとめ

    JICA職員の新卒採用試験においては、「短大卒以上」の学歴が応募条件として掲げられています。

    ただし、大学や学部・学科の種類は問われず、幅広い分野で活躍できるポテンシャルや意欲が重視されます。

    JICA職員の多くは多様なバックグラウンドを持ち、特定の学部が有利というわけではありません。

    JICAを目指すのであれば、その役割をきちんと理解した上で、自分がどう貢献したいのかを深く考えておきましょう。