ジュエリーデザイナーが独立・開業するには
ジュエリーデザイナーが独立・開業するまでの流れ
ジュエリーデザイナーとして独立するためには事前に準備が必要です。
宝石や貴金属、デザイン、ジュエリー製作に対するじゅうぶんな知識や技術や経験がなければ、いきなり開業しても事業を継続できるとはかぎりません。
まずは専門学校やスクールなどでジュエリーデザインについて学び、ジュエリーメーカーやデザイン会社などに勤務します。
経験を積みながら、ジュエリー(宝飾)業界の動向をリサーチし、人脈をつちかっていきましょう。
企業内デザイナーの場合はさまざまな工程で分業し、それぞれ担当者が存在することもあります。
しかし独立するとあらゆる業務を自らおこなうか、少なくとも管理責任はすべて自分になりますから、それなりの覚悟と能力が求められます。
20代で正社員への就職・転職
ジュエリーデザイナーが独立・開業するまでのキャリアパス
フリーランスで開業する
ジュエリーデザイナーとして独立する際に重要な能力として営業力があります。
修行中に「JJAジュエリーデザインアワード」のような権威あるジュエリーデザイナーのコンテストに入賞するほどの実力があれば、名前が知られて仕事が舞い込んでくることも考えられます。
ただジュエリー業界は高価な宝石や貴金属を扱いますから景気に左右される側面もあり、どんなに有名なジュエリーデザイナーやジュエリーブランドであっても堅実な経営が必要です。
独立するとしてもいきなり会社を設立したり従業員を雇用したりするまえに、まずはフリーランスつまり個人事業主として開業するという段階を踏んだほうがいいでしょう。
ウェブサイトを作成するなど作品や経歴、活動状況が広く伝わるようにすることも大切です。
会社を設立する
売上が順調であれば業績に適したかたちでいよいよ会社を設立します。
ジュエリー製作や販売も自社でおこなうのか、デザイン中心なのかという業務内容によって、ジュエリーブランドや工房(アトリエ、スタジオ)、ジュエリーショップ、デザイン会社などの違いがあります。
とくに工房をかまえる場合は、製作機械や設備をそろえる必要があり、作業音や振動に問題がない環境でなければなりません。
初期投資や事業継続の経費を考えると、まずはデザイン中心で活動して営業面に力を注ぎ、コンテストや展示会、展覧会などで実力を広く認められるようになってからブランド展開するという人もいます。
いったん起業したのち、経営がままならず会社勤務に戻る方も少ないため、事前にじゅうぶんな経験を重ねたほうが独立の成功率はあがるでしょう。
仲間と一緒に独立
独立する際に、企業で一緒に働いていたデザイナーやクラフトマンとともに独立したり、学生時代一緒に学んだ仲間と独立したりすることも珍しくありません。
仕事を共にするうちに「一緒にブランドを立ち上げよう」という夢を持ち、協力して会社を立ち上げるという人は多くいます。
ジュエリーデザイナーの独立・開業のメリット・デメリット
独立する最大のメリットは、自分の好きなジュエリーを製作できることです。
ブランドのコンセプトや流行に左右されず、自分の思い通りのデザインを製品化することができますし、人気が出れば一躍有名になる可能性もあります。
一方、収益を生み出すためには営業も必要ですし、製品化するためのクラフトマンとの交渉や経営のための仕事もすべて自分で行わなくてはなりません。
デザイン以外の仕事が増え、より多忙になるという人は少なくありません。
20代で正社員への就職・転職
ジュエリーデザイナーの独立・開業したときの給料・年収
フリーランスの場合は、人によって給料は大きく異なります。
フリーになれば年収が上がるイメージがありますが、ブランドが成功し高収入を得ている人もいれば、売り上げが伸びず給料が低くなってしまう人もいます。
有名なジュエリーデザイナーの場合、年収は数千万円以上になることもありますが、商品が売れず全く収入がないという人もおり、実力によって大きな差が出るのが現状です。