芸術家になるには
芸術家になるまでの道のり
あらゆる人にチャンスが
芸術家はフリーランスで活動するため、年齢、性別、国籍、ハンディキャップのあるなしにかかわらず、あらゆる人にチャンスがあります。
ただし、持ち前のセンスで芸術活動をスタートすることは可能だとはいえ、より高度なテクニックやイメージづくりのために、下積みをしたいと考える人は多いでしょう。
市民講座で学ぶ
まず芸術に触れてみたいのであれば「絵画講座」「陶芸講座」などの市民講座を数回受けて、材料や道具の基礎知識を吸収することからはじめましょう。
基礎を学習すれば、すぐに作品づくりをスタートできます。
芸術家に弟子入りする
第一線で活躍する著名な芸術家や、自分が目指す芸術家に弟子入りし、師匠の手伝いをしながら技術を学びます。
師匠は手取り足取り教えてくれることはなく、教わるというよりも技術を盗むという表現が正しいでしょう。
ただし師匠の作風に影響され、自分の個性を押し殺してしまうことのないよう気をつける必要があります。
職人見習いとして就職する
陶芸や工芸などの場合、アートではなく日用品として使われる食器や花器などを創作している工房があります。
こうした工房へ職人見習いとして就職して現場で技術を磨くことも、自分のスキルアップにつながります。
自宅のアトリエにこもりっきりの場合と違い、トレンドや消費者のニーズを把握できることも強みのひとつになるといえるでしょう。
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芸術家の資格・難易度
芸術家になるために特別な資格は必要ありません。
試験や面接を受けて会社に就職するサラリーマンと異なり、学歴も資格も関係なく活躍することができます。
芸術家になるための学校の種類
美術大学や専門学校
美術について学びたい場合は、美術大学や芸術大学、美術系の専門学校で学ぶのがよいでしょう。
画材の種類や使い方などの基礎を学ぶだけでなく、美術史をはじめ美術のイロハを学ぶことができます。
また同じく美術系の仕事を志望する人たちと切磋琢磨することは創作活動をする上で大きな刺激となるでしょう。
しかし、オリジナリティーや個性が最大の武器である芸術家にとっては、大学や専門学校でみっちり学ぶと、かえって個性を抑制してしまう恐れがあります。
学校に通う弊害
美術大学や美術系の専門学校については、多くのアート業界にかかわる人たちから「日本の美術がダメになったのは美術教育のせいだ」という批判を受けています。
そもそも美術大学に合格できるスキル面での基準は、美的センスや個性をもっているかではありません。
予備校で学ぶようないわゆる「美大に合格するためのお手本デッサン」が描けるかどうかです。
デザイナーやイラストレーターなど、商業的な仕事で美術のセンスや知識が必要な職種にとっては、美術を勉強することは大きな価値があるといえます。
しかし、デッサンの基礎から学び、美術教育を極めた人より、まったく知識がない人の作品の方が、アート性があることも珍しくありません。
独自の感覚や生まれもった能力を伸ばすべき芸術家を目指すには、大学で学ぶことは遠回りになったり、偏った作風になってしまったりする危険が指摘されているのです。
進学先を考える場合は、自分がどのように活動してきたいのか、何を学びたいのかを明確にしておく必要があるといえるでしょう。
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芸術家に向いている人
芸術家は基本的に一人で作品を作ります。
大きな作品を手掛けるときは、数ヶ月から数年にわたって手掛けることも珍しくありません。
こつこつとまじめな性格で、一つ一つの作品を丁寧に作り上げられる人が芸術家に向いているといえるでしょう。
芸術家のキャリアプラン・キャリアパス
芸術家は、まず趣味やアマチュアとして活動し、自信がついたり経験を積んだりしたタイミングで独立する人が多いようです。
芸術家として生きていくためには、作品づくりだけでなく、展示会や作品展などを行ったり、ギャラリーへ売り込んだりしなくてはなりません。
こうした地道なプロモーションを重ね、徐々に大きなギャラリーに作品を置いたり、個展を開いたりするようになります。
キャリアアップし、より高値で作品を買ってもらうには専門的な能力や自己プロデュースが必要です。
芸術家を目指せる年齢は?
芸術家になる際に年齢は関係ありません。
いつでも何歳からでも目指すことができ、子どもからお年寄りまで活躍するチャンスがあります。