童話作家の仕事内容、なるには、資格、給料、求人

童話作家の仕事内容

子どもたちの感情を揺さぶる童話作成がお仕事

童話作家の仕事は、子どたちに愛される物語を創り出すことが仕事になります。

『魔女の宅急便』の作者・角野栄子さんをはじめとして、多くの女性作家が活躍するが童話作家です。

小説家などと同じ執筆業に分類され、童話だけでなく他のジャンルを書いている人もいます。

童話作家へのデビューは、公募の受賞という狭き門となっていて、デビューしたとしてもよほどの人気作家でなければ出版社からの依頼で仕事が発生するというよりは、編集者とともに企画を立て、作品創りにつなげていくことが多くなります。

童話がベストセラーに並ぶことは稀ですが、高い評価を得た童話は長い間愛されるのも特徴です。

娯楽小説よりはエンターテインメントの話題として取り上げられることは少ないですが、子どもたちの心を豊かにする作品を社会に発表することは、社会的にもとても有意義な仕事になります。

また、童話は海外作品が翻訳されたものが人気となることも多いので、世界中にライバルがいる職種でもあります。

童話作監の就職先、活躍の場

就職ではなくフリーランスとして活動

童話作家は、フリーランスの自営業として働くことになります。

童話作家の現状として、作家としての収入だけで生活できる人はほんの一握りで、ほとんどの童話作家が兼業で他の職業に就いています。

女性作家の中には、主婦兼童話作家という人もいます。

個人事業主なので、それぞれで仕事の仕方や方法が変わってきます。

兼業であったり主婦であったり、時間を有効活用して作品を創り出していきます。

童話作家の1日

上手に時間を活用して創作活動

童話作家の大半は、作家専業ではなく他の仕事をこなしながら創作活動をこなしています。

忙しい毎日のなかで童話作家として活動できる時間は限られているので、通勤時間などを創作時間として活用していくことになります。

女性作家で兼業主婦の場合は、家事の合間に時間をとって物語をつくっていきます。

6:00 起床から出社
出社までの通勤時間にスマホを使ってトレンドをチェック。海外作品にも注目しつつ次の作品のコンセプトを考えていきます。

9:00 本業の就業時間
出社後は本業の業務をこなします。

12:00 昼休み
昼休みに余力があれば、作品のプロットなどを組み立てる時間に当てます。

18:00 終業
会社での仕事を終え、時間が取れれば編集者との打ち合わせなどを行います。

20:00 帰宅
帰宅後は、自由に創作活動ができる時間です。企画書をつくったり、実際に原稿を作成したり、進捗状況に合わせて作業を選択します。

童話作家になるには

公募という狭き門を突破することが近道

童話作家になるには資格や免許は必要ありません。

男性・女性の性別も問題になりません。

ノベルズやシナリオ作家の養成コースがある専門学校はありますが、それは作品作りの基礎を学ぶものです。

童話というジャンルが通常の小説よりも対象年齢への適応が重視されるので、海外作品を含めた多くの童話を読んでしっかちと研究して作品に反映することが大切になります。

特定の年齢層に伝わる表現は、個人の感覚だけ進めることはとても難しいのです。

また童話作家にあるためのルートは、作品を創ってから出版社へと持ち込むか、コンテスト・公募などに作品を送ってなんらかの賞を取ることが近道になります。

特にコンテストは、「講談社児童文学新人賞」「JXTG童話賞」や「グリム童話賞」など毎年開催されているものから、企業や地方のJAなどさまざまな団体がコンテストを行っているので公募ガイドなどを細かくチェックしておくと有利になります。

近年では小説投稿サイトからプロへとなる人もいますが、話題になる作品は広い年齢層に受けるエンターテインメント性の高い作品の場合が多く、童話というジャンルでは現実的には難しくなっています。

アナログではありますが、出版社も参加する文学フリマで作品を発表した方が、編集者の手に届く可能性が高いかもしれません。

童話作家の学校・学歴・学費

童話を学べる専門学校はほとんどない

童話作家になるための専門の学校、学部というものはありません。

「ノベルズやシナリオ」にまでジャンルを広げると、いくつかの専門学校に養成コースがある程度です。

ちなみに専門学校は2年制の割合が多く学費は200万円~300万円程度の場合が多いようです。

また、専門学校ではなくカルチャースクールの講座の一つとして「童話」が取り上げられることもあります。

こういった講座はプロの童話作家の方が講師となることが多く、プロの言葉を聞くチャンスで、実際に童話創作教室に通ったことがプロの童話作家へとつながった人もいます。

こういったカルチャースクール講座の情報もチェックしておくと童話作家への可能性が広がっていきます。

童話作家の資格・試験の難易度

公募の受賞は狭き門

童話作家に必要な資格はありません。

アマチュアからプロとなって活躍している童話作家の中には、自身の子どもの行動がきっかけとなって創作を始めて公募に応募した人もいます。

女性で専業主婦から童話作家へと転身した人の中には、小さな子どもの言動にインスパイアされた人もいれば、子どもが大きくなって自分の時間ができて創作活動に没頭できた人など、子どもの存在が大きいようです。

学んでおいた方がいいことは、常に子どもの視点を持って世の中を見ることです。

公募に応募して受賞することはとても狭き門です。

子どもの行動、言動を常に観察して、どのような物語が子どもの心を掴むのか、海外の童話や映画などさまざまな分野を研究していく必要があります。

童話作家の給料・年収

フリーランスの完全実力主義

童話作家で、安定した収入を得ている人は多くありません。

童話作家の収入は、作品が出版されたことで得られる印税や原稿を作成した時点で得る買取原稿料の2つのパターンがあります。

印税は本の刷り部数(製作数)に応じて支払われるもので、重版のたびにも支払われるものです。

買取原稿料は、原稿を作成したことに払われる報酬で、刷り部数などに左右されず重版された際に追加されることもありません。

印税を10%と想定した場合、1000円の本を3000部発行するとして、印税は30万円。

創作時間を考えるととても高い報酬とは言えません。

買取の原稿はもっと低くなることがほとんどで、「印税契約で重版がかかる人気作」という条件が当てはまることが童話作家を本業とできるスタート地点となります。

そしてどちらの場合も、まず「作品を発表し続ける」ことができないと収入は得られない完全なる実力主義の世界です。

童話が、名作であれば長い期間愛されるジャンルで、何度も重版がかかる可能性もありますが、それも「名作を生み出す」という高いハードルがあります。

童話作家だけで生計を立てるフリーランスで活動するのならば、社会保険等の情報をしっかりと把握して一番適切なものを選ばないと活動自体が厳しくなるので、しっかりと準備をしてからフリーランスになるほうがいいでしょう。

童話作家のやりがい、楽しさ、魅力

やりがいは子どもの笑顔

童話作家のやりがいは、自分が作った作品が子どもの大切な時期に感動やワクワクなどの感情をゆさぶることができることです。

やりがいがかけがけのないものである反面、待遇は完全に実力主義。

公募で入賞することができなければ、プロにすらなれない狭き門であり、デビューができたとしてもある程度売れなければ続けることができない厳しい職業です。

ですが、一度自分の作品を世に出すことができれば、「次をまた出したい」と強く思うようになってそれがモチベーションとなっていきます。

童話作家のつらいこと、大変なこと

デビューできても次があるとは限らない

童話作家のつらいところは、公募の受賞という狭き門を突破してプロになったとしても、作品を発表し続けることも難しいということです。

児童文学ではありますが、商業誌として発売される以上、出版社としてもある程度の売り上げを期待していることになります。

売れる作家、数字が期待できる作家には新しい物語を創り出すことができますが、そうでなければ童話作家として認識されることもなくなってしまいます。

辞める理由がなく、ニーズがなくなる形で作品を発表できなくなる童話作家も少なくありません。

童話作家に向いている人・適正

子どものこころ忘れないことが大切

童話作家に必要な能力でまず抑えて置かないといけないことが、文章力とともに物語を最後まで書ききることができるかということです。

物語を思いついて書き始めたはいいものの、途中でやめてしまう…そういう人では作品を作りきることができません。

想定する読者の年齢層が絞られるため、対象とする年齢の読者と同じ視点を大人になっても持ち続けていることも大切です。

子どものころ、どのような物語に感動しいていたのか?それを忘れてしまっていては子どもたちが感情移入する物語を書くことは難しくなります。

さらに海外作品も研究対象にして、子どもたちが今何を求めているのかを察知できるアンテナの広さも必要。

対象年齢に特化したプロットが作成でき、対象年齢の心に響く文章力が必要になるのが童話作家です。

また、子どもとの触れ合いが多くなることは大きなアドバンテージになりますので、専業主婦で小さな子どもを育てている人や保育士、小学校の先生など女性が活躍する職場に勤めながら童話創作を行なっている人も多くいます。

童話作家の志望動機・目指すきっかけ

自分の子どもがきっかけになることも

童話作家を目指すきっかけは、「自分が感動したような童話を生み出したい」というような憧れからくるものや、「子どもに携わる仕事がしたい」といったケースもあります。

また童話作家を目指しているわけではなかった人が、自分に子どもが生まれて自然に童話に触れ合うようになって、子どもの言動や行動が「童話的」と感じて作品を書き始める人もいます。

文章を書いこともなかった人が、たまたま通ったカルチャースクールの童話教室がきっかけで童話作家となった人もいるので、さまざまなきっかけがあるようです。

童話作家の勤務時間・休日・生活

休日も創作活動に当てる

童話作家の勤務時間は、その人の生活リズムに合わせて作品を書いていくスタイルになります。

兼業で童話作家を続けている人が多いので、日中は会社の業務をこなし、朝や夜に創作活動をしいている場合も多くなっています。

朝夜の通勤時間は、スマートフォンのメモ帳・ボイスメモなどを活用してアイデアをまとめたり、海外作品を含めた人気作を読んで最新のトレンドを研究している人もいます。

また兼業の場合は、本来の仕事の休日が大切な創作活動・研究活動の時間になります。

これは就業中の休み時間などにも当てはまります。

作品を世の中に発表してその評価が得られるという達成感・充実感の高い職業ですが、多忙な日々になります。

童話作家の就職状況・需要

デビューへのハードルは高い

童話作家の求人数、ニーズは多いとは言えません。

公募に入賞することがデビューのチャンスとなる、相当に狭い門をくぐる必要のある職業なのです。

公募は「複数作品可」であったり「重複応募禁止」の場合もありますので、たくさんの公募の応募できるように作品を書き溜めておいたほうがいいでしょう。

「必要な能力」の項目にも出てきましたが書き終える・書き続けることができなければ狭き門は突破できません。

唯一公募が一般の就職活動よりも緩くなるぶぶんが年齢です。

年齢制限のある公募はほとんどありませんから、幾つになっても童話作家になりたいという夢に挑戦できる職業でもあります。

童話作家の転職状況・未経験採用

年齢はデメリットにならず

童話作家への転職は、兼職という形になることがほとんどです。

学生時代に公募に応募して入賞しデビューしていなければ、別の仕事につきながら童話作家を目指すことになるからです。

教育現場を取材していたジャーナリストが童話作家としてデビューするケースもありますので、子どもと触れ合える職場、出版関係の仕事からの”転職”もあります。

女性の場合、主婦から童話作家へと転身するケースもあり、童話作家の戸田和代さんは40歳を過ぎてからデビューして『きつねのでんわボックス』という名作を創り出しています

年齢は童話作家という職業を始めるにはデメリットにはなりません。

童話作家の雇用形態・働き方

兼業かフリーランスとして活動

童話作家の労働形態は、フリーランスの自営業である場合が大多数で、出版社などに雇用されている正社員・アルバイトというケースはありません。

童話作家だけの収入で生計を立てている人は、ほんの一握りなので、兼業の人がほとんど。

作品が評価されなければ童話作家を続けられない厳しい職業ですので、兼業であることが大きなメリットになります。

逆に、童話作家だけに絞ることはかなりの覚悟が必要です。

童話作家の将来性・今後の見通し

ニーズは安定でも常に成長が必要

総務省統計局のサイト内で閲覧できる日本統計年鑑では、2015年に「児童書」が4801冊出版されていると紹介されています。

これは、児童書としては哲学書・歴史学書と同じくらいのニーズです。

日本統計年鑑の数字では安定した出版数が掲載されています。

少子化が進んでいますが、児童書の出版数のピークは2014年となっていました。

こんご急激に童話のニーズがなくなるとは考えられません。

ただし業界自体が安定していても、童話作家のデビュー数が劇的に増えるわけではないので、狭き門であり実力主義の厳しい職業であることは変わりません。

そして国内だけでなく海外の童話作家もライバルとなり、子どもたち・社会のニーズも常に変化しています。

それを研究して作家として成長し、対応した作品を残すことも童話作家のお仕事。

やりがいが大きだけに、デビューすることも続けることも難しいのが童話作家なのです。