電気工事士の1日のスケジュール・勤務時間や休日も紹介

電気工事士の業務スケジュール

電気工事士は、事務職や経理職の会社員などのように、自分の席に座ってデスクワークする時間はほぼなく、1日の大半は現場作業に費やされます。

基本的には毎日朝と夕方は事務所に集合し、機材の積込や図面確認、翌日以降の準備作業などをしますが、工事現場が遠方の場合は現場に直行したり、現場から直帰することもめずらしくありません。

また、ひとつの工事にかかる工期はさまざまであり、数ヵ月を要する現場もあれば、数時間程度で終わる現場もあり、1日のなかで複数の現場を掛け持ちすることもしばしばです。

仕事する場所がめまぐるしく移っていく電気工事士は、日々の変化が大きな職業といえるでしょう。

なお、電気工事は非常に危険であり、集中力を保って作業にあたることが重要になるため、昼食休憩とは別に、1日に数回、15分程度の小休憩がスケジュールに組み込まれているケースが一般的です。

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一般家庭の電気工事を手掛ける電気工事士の1日

一般家庭の修理工事や追加配線工事、空調設備工事などを手掛ける電気工事士は、日に数件の現場を抱えるケースもよくあります。

2人~3人程度のチームを組んで、社用車を使って現場から現場へと移動することで、効率的に作業をこなします。

ひとつの現場に手こずると、後の工事にかけられる時間がどんどんなくなってしまうため、手際のよさや段取り力、突発的なトラブルにも対処できる経験が求められます。

7:30 出勤
事務所で朝礼を行い、工事スケジュールを確認します。
8:00 移動
本日使用する工具類や部材などをすべて積み込み、数人で出発します。
9:00 工事
1件目の現場に到着し、役割分担しながら工事します。
11:30 昼食休憩
持参した弁当を現場または車内で食べます。
13:00 移動
午前中の工事が終わり次第、次の現場へ向かいます。
14:00 工事
2件目の現場で工事します。
17:00 帰社
事務所に戻り、工具類などを片付けて帰宅します。

新築建物の工事を手掛ける電気工事士の1日

事務所ビルや商業施設など、ある程度の規模の大きな建物の新築工事を手掛ける場合、区画ごと、あるいはフロアごとに、基本的に同じ電気工事の繰り返しとなります。

このため、あらかじめ配線やスイッチ、照明などの部材を大量に現場に用意しておけば、毎日事務所に出勤する必要性はなくなるため、直行直帰となるケースが一般的です。

1日のスケジュールは、たとえば朝から晩までシーリングの取り付け工事を行うなど、ほとんどがルーティンワークとなります。

8:30 現場集合
工具類を持参し、マイカーで現場に集合します。
9:00 作業開始
朝礼で安全確認を実施したあと、昨日の続きの作業に取り掛かります。
12:00 昼食休憩
コンビニやスーパーで弁当を買って、現場の一角で食べます。
13:00 作業再開
適宜休憩を取りつつ、ひたすら壁のボードを開口し、コンセントを取り付けていきます。
15:30 作業終了
手元が暗くなる前に、本日の作業を終了し、後片付けや清掃をします。
17:00 帰宅
明日の工程表を確認し、事務所に報告を入れて帰宅します。

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電気工事士の勤務時間・休日

電気工事士の勤務時間

電気工事士の勤務時間は、勤務先の業種によってかなり事情が異なります。

電気工事会社や施工会社などでは、8:00~17:00、9:00~18:00など、一般の会社員と同じ、日勤の時間帯に設定されているところがほとんどです。

これに対して、ビル管理会社の勤務時間はさまざまです。

日勤のみのところもあれば、日勤と夜勤を交互にこなすところ、その中間で、月1回の定期点検の日だけ夜勤が発生するところなども見られます。

なかでも、病院や工場など、24時間対応が必要になる施設を管理する場合は、どうしても夜勤の発生頻度が高くなりやすいようです。

さらに、鉄道電気工事を手掛ける企業の場合は、電車が走っている時間帯は基本的に作業できないため、ほぼ毎日、人々が寝静まった深夜の時間帯に働くことになります。

電気工事士は、規則正しく働くこともあれば、ほとんど昼夜逆転の暮らしを送ることもあり、勤め先によってライフスタイルが大きく変わる職業といえるでしょう。

電気工事士の休日

電気工事士の休日は、勤務時間と同様、勤め先によってさまざまです。

電気工事会社や施工会社では、完全週休2日制の職場もあるものの、日曜日プラス平日のどこか1日という、やや変則的な休日設定となっているところが目立ちます。

お客さまによっては、仕事の都合で土日しか家にいないという場合もあるため、世間一般が休みとなる土日のうち、少なくともどちらか1日は働かないといけないケースが多いでしょう。

一方、ビル管理会社で働く場合は、基本的にシフト制の勤務となるため、カレンダーに関係なく、週に2日程度の休みを交代で取得します。

長期休暇や有給休暇、産休・育休なども、大企業を筆頭として、しっかりと取れるところもあれば、個人経営の小さな業者では、休暇制度そのものが曖昧なところもあります。

なかには、ほとんどブラック企業に近いような、労働基準法スレスレの過酷な職場も一部存在するため、各企業の休日事情については入社前にしっかりと確認しておくことが大切です。

電気工事士の残業

配線工事や空調工事など、一般家庭を対象に電気工事をする場合、作業できる時間帯は日中に限られています。

このため、よほどスケジュールが詰まっていない限りは、撤収作業や後片付けなどまで含めても、それほど遅くまでかかることはなく、残業時間も少なめです。

また、ビル管理会社では時間を区切っての交代制勤務となるため、緊急事態が発生しない限り、勤務時間を超えて働くことは通常ありません。

残業は基本的にゼロと考えておいてよいでしょう。

これに対して、店舗やビル、商業施設などの工事をする場合は、納期次第ではかなり遅い時間帯まで作業に追われることもあり、時期によっては残業時間がかさむこともあります。

企業によってある程度はっきりと傾向が分かれているため、ワークライフバランスを重視するなら、残業時間の少ない職場を選ぶとよいでしょう。

電気工事士は忙しい?激務?

電気工事士は、ビル管理会社のように年間を通して業務量が一定の職場もありますが、エアコン工事業者のように、季節によって閑散期と繁忙期がはっきり分かれている職場もあります。

エアコン工事は、引越しが集中する年度末~年度初め、および夏と冬の始まりの時期に需要が集中します。

それ以外の時期に仕事が少ないぶん、ハイシーズンの忙しさはかなりのものです。

朝から夕方まで、一般家庭を何軒も回ってエアコンを取り付け、夕方以降も店舗やオフィスでの作業に追われるなど、ろくに休憩時間を取ることもできず、慌ただしく働く日々がしばらく続きます。

さらに、平日だけではすべての現場をさばききれずに、休日を返上して土日も働かないといけないなど、体力勝負の激務となることも珍しくありません。

電気工事士の休日の過ごし方

電気工事士は、数々の現場を飛び回って働く仕事と同じように、休日についても家でじっとしているより、アクティブに過ごすという人が目立ちます。

普段から数人単位でチームを組んで作業にあたることもあって、スタッフの仲がよい職場も多く、同僚同士でスポーツやキャンプ、バーベキューなどの野外活動を楽しむケースもよく見られます。

また、電気工事の技術を生かして、バイクや車などの改造やメンテナンスなど、機械いじりの趣味に興じる人や、家族や友人とDIY作業をする人も少なくないようです。