バーテンダーの資格にはどんなものがある? 難易度はどれくらい?
バーテンダーに資格は必要?
バーテンダーには国家資格はありませんが、民間の団体が認定する資格があります。
バーテンダーとして働くうえで資格は必須ではありません。
実際、資格を持たずに現場経験の中で成長していくバーテンダーは非常に多くいますが、資格があれば就職先や仕事の幅が広がったり、バーテンダーとしての自信にもつながる可能性があります。
また、大きな大会に出場するのには資格が必要となる場合もあります。
将来的に独立・開業まで視野に入れている人は、資格を取得しておくと役立つことがあるかもしれません。
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日本バーテンダー協会(NBA)の資格
バーテンダーの資格で代表的なものといえば、「社団法人 日本バーテンダー協会(NBA)」が発行している資格です。
日本バーテンダー協会について
日本バーテンダー協会は、正式名称は「社団法人 日本バーテンダー協会」で、英文では「NIPPON BARTENDERS ASSOCIATION」となります。
この英文を略して「NBA」と呼ばれることもあります。
こちらの協会は意外にも歴史が古く、バーテンダーの技術の練磨と人格の陶冶を目的として昭和4年に設立され、現在の事務所は東京都千代田区にあります。
昭和34年に、世界的なバーテンダー協会である「国際バーテンダー協会」にアジア地域では最も早く加盟をし、昭和54年には厚生省より社団法人の認可を受け公益法人として認可されています。
歴史と格のある協会ですので、バーテンダーを職業としている人たちにもよく知られています。
日本バーテンダー協会が認定する資格の種類
日本バーテンダー協会の資格は、3段階に分かれています。
最も難易度が低いものが「NBA認定バーテンダー資格証書」ですが、こちらは1年以上の実務経験者で、支部にて面接試験を行い、新入会員と認めた満20歳以上の人が取得できます。
次に「NBA認定バーテンダー技能検定合格証書」があります。
こちらは協会在籍3年以上で経験5年以上及び「NBA認定バーテンダー資格証書」の保有者で満23歳以上の人が取得可能です。
最後に「IBA認定インターナショナル・バーテンダー資格証書」です。
こちらは協会在籍6年以上で経験7年以上および「NBA認定バーテンダー技能検定合格証書」を取得して2年を経過した満25歳以上の人が取得できます。
どの資格も、取得の際には受講料が10,000円~20,000円程度かかります。
資格を取得するためには、まず(社)日本バーテンダー協会の会員にならなければいけません。面接試験を受け、衛生問題と酒類全般に関する知識を問われます。
そして資格取得の必要条件を満たし、同協会指定の研修を修了後、証書が交付される流れになります。
日本バーテンダー協会は技能競技大会も実施
日本バーテンダー協会が毎年開催する「全国バーテンダー技能競技大会」は、世界中で認知されている有名なバーテンダーのコンテストです。
優勝者には厚生労働大臣賞が授与されるほどの格式ある大会ですので、多くのバーテンダーにとって憧れの大会となっています。
コンテスト種目は、フルーツの部、課題の部、創作の部、またジュニア・バーテンダー・カクテル・コンペティションなどに分かれて順位を競い合います。
とくに創作の部では、毎年オリジナリティあふれる素晴らしい作品が並び、見る人々を楽しませてくれます。
コンテストとして順位を競う以外にも意義のある大会となっています。
大会に参加するメリットは?
バーテンダーの大会で優勝すれば、バーテンダーとしてはかなりランクアップできるでしょう。
お店を経営している人などは、この受賞暦を看板にすることもあります。
この大会を通じてできた人脈がバーテンダーとして有益になることもありますし、コンテストに参加することで一定のモチベーションをキープできるという意味でも、コンテストの存在は貴重なものだといえます。
その他にもユニークな大会がある
その他にも日本全国で、酒造メーカーが主催するイベント的なコンテストや、地域イベントの一環としてのコンテストなども開催されています。
また、ボトルやシェーカーを投げ回してカクテルを造る「フレアバーテンディング」の技術を競うコンテストや、日本酒を使ったカクテルの味を競う「日本酒カクテルコンペティション」など、ユニークなコンテストもいろいろと実施されています。