バーテンダーになるには

バーテンダーになるまでの道のり

バーテンダーになる道のりは、さまざまなものが考えられます。

代表的なルートとしては、バーテンダー養成学校・スクールに通って基礎的な知識・技術を学んでから現場に入るか、知識や技術がまったくないところからバーなどで働き始め、現場で経験を積んでいくことが挙げられます。

いずれにしても、バーテンダーは職人的な要素が強い仕事であり、新人時代は見習いや下積みとしての日々を送ることになるでしょう。

実務を通じて少しずつ経験を積むことで、ようやく一人前のバーテンダーとして扱われるようになります。

一人前のバーテンダーとして活躍するまでには、お酒類に関する知識はもちろん、カクテルを作る技術を身につけるための勉強と訓練が必要です。

見習いのバーテンダーは休みの日を使って自主的に勉強をしたり、営業時間後に練習をしたりしながら、スキルアップを目指していきます。

バーテンダーになるまでのルート

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バーテンダーの資格・難易度

バーテンダーとして働くうえで、資格はほとんど意味をなしません。

バーにおける採用の条件に資格を持っていることが掲げられることはほとんどありませんし、資格がないと出世できないということもありません。

ただし、バーテンダーとしての一定のスキルがあることの証明として、「日本バーテンダー協会(NBA)」が認定する「NBA検定試験制度」というものがあります。

この資格は、どちらかといえばバーテンダー自身が自分のスキルを確認したり、さらなるスキルアップを目指したりする意味で受験することが多いようです。

実際には資格を持っていなくても、一流バーテンダーとして活躍する人は大勢います。

バーテンダーの資格にはどんなものがある? 難易度はどれくらい?

バーテンダーになるための学校と学費(専門学校・スクール)

バーテンダーになるための学校の種類

バーテンダーになるために、通うべき学校というものは基本的にありません。

現状では、学校よりも現場で学びながらスキル向上を目指していくのが一般的とされている職業ですが、ホテルサービスや飲食サービス系の専門学校で、バーテンダーに特化したコースが置かれているところはあります。

また、民間のバーテンダー養成スクールとして、「ジャパンバーテンダースクール」などがあります。

このようなスクールでは正式なシェーキングやステアリングの技術を学ぶ実技の授業や、お酒に関する座学、器具や材料の扱い方などまで幅広く学ぶことができます。

あらかじめ基礎的なことを学んでおきたいのであれば、こうしたスクールを経てから現場に入るのもよいでしょう。

また、一部のスクールでは独立・開業に関する指導も行ってくれる場合がありますので、将来的に独立も視野に入れている人は、スクールに通うこともひとつの選択肢となるでしょう。

バーテンダーになるためのスクール

どんなことが学べる?

バーテンダーを目指す人向けのスクールは、最近増えつつあるようです。

有名なスクールを例にあげると、バーテンダーの世界大会優勝者や全日本バーテンダー技能競技大会優勝者を多く輩出している「ジャパンバーテンダースクール」などがあります。

そこでは正式なシェーキングやステアリングの技術を学ぶ実技授業や、お酒に関する座学、器具や材料の扱い方などまで幅広く学ぶことができます。

バーテンダーに関連する資格取得を目指すことも可能です。

そして、希望者には就職先を紹介してくれたり、開業や就職の相談にものってくれたりと、役に立つサポート体制も活用できます。

なお、このような民間のスクールは「専門学校卒業」や「大学卒業」のような学歴としては認められませんので、その点には注意が必要です。

入学の条件や学費は?

バーテンダースクールに通うために、とくに必要な条件はありません。

お酒のことを全く知らない初心者でも大丈夫ですし、義務教育を修了している人であれば問題なく入学できるケースが多いようです。

費用や期間はスクールによって異なりますが、安ければ数万円で受講できるものから、入学金や教材費等を含めると30万円~50万円程度かかるものまであります。

受講期間も、1ヵ月未満の短期集中で学べるコースから、1年ほどかけて学ぶコースまでさまざまですので、自分の目的に合ったスクールを選びましょう。

バーテンダーになるための専門学校

バーテンダーになるための学校・スクールは、先に紹介したような民間企業が運営するスクールがほとんどです。

いわゆる一般的な専門学校でバーテンダーの知識・技術を集中して学べるところは基本的にありませんが、ホテルサービスや飲食サービス系の専門学校で、バーテンダーに特化したコースが置かれているところはあります。

あるいは、調理・製菓関連の専門学校において、授業の一部としてアルコール関連について学べることもあります。

こうした専門学校の場合、1年間で100万円前後の学費が必要になることが多いでしょう。

バーテンダーの学校選びのポイントは?

これからバーテンダーを目指す場合、まず「学校・スクールに通うか/通わないか」を選択することが重要なポイントとなります。

学校・スクールに通うのが必須ではありませんし、それよりもいち早く現場に入って、実務経験の中で業務を覚え、スキルアップするほうが重要だと話す人もいます。

しかし、学校・スクールが絶対に不要というわけではなく、自分がそこで何を学ぶのか、学んだことをどう生かしていくのかが大事です。

バーテンダーの学校・スクールの種類はそこまで多いわけではありません。

進学を検討している人は各学校・スクールの情報をよく調べ、カリキュラムはもちろん、資格取得や就職・開業サポート体制などもじっくり見ていきながら、学校・スクールに通うことが自分に必要なのかどうかを考えることをおすすめします。

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バーテンダーに向いている人

人を楽しませることに情熱を注げる人

お店に来てくれたお客さまを楽しませることは、バーテンダーにとっての最も重要な役割です。

バーに訪れるお客さまは、バーテンダーとの会話を楽しみにしている人もいます。

そのようなお客さまを満足させるためには、お酒の正しい知識を持っていることはもちろん、時事問題から世間の流行まで、幅広い話題ができなくてはなりません。

単純に面白い話ができるということではなく、お客さまがどんな会話を求めているかを考えて対応することが必要です。

その人にとって適切な対応ができれば、お客さまはきっと「来てよかった」と満足してくれるでしょう。

お酒が好きな人

「自分自身がお酒が大好き!」という人は、やはりお酒が嫌いな人よりもバーテンダーという職業を楽しむことができるでしょう。

お酒が好きなら勉強していても楽しいですし、お酒の味を研究するためにいろいろなお酒を飲んでみたり、他のバーに勉強がてら飲みに行ったりすることも積極的にできるはずです。

しかし、バーテンダーは必ずしもお酒に強くなくてはならないわけではありません。

実際、ほとんど飲めないバーテンダーもいますが、そのような人でも勉強する意欲さえあれば、一人前のバーテンダーとして活躍することは可能です。

探求心や想像力のある人

バーテンダーはお酒が好きということに加えて、想像力豊かな人に向いている仕事です。

お酒の種類は膨大であり、その組み合わせは無限にあると言っても過言ではありません。

カクテルを作る際には「オリジナリティ」も求められてきます。

定番のレシピを覚えるだけでなく、バーテンダーは常にいろいろなアイデアを出しながら、「こうすればもっとおいしくなる」と考えて新しい一杯を作り出します。

新しいものを考えたり実行するのが好きな人、ものづくりが好きな人はバーテンダーに向いているはずです。

バーテンダーに向いている人・適性・必要なスキル

バーテンダーのキャリアプラン・キャリアパス

バーテンダーは、バーによっては未経験者の場合アルバイトからスタートし、レベルアップすることで正社員になれる場合があります。

この仕事では人柄のほか、実務経験やスキルが重視されるため、あまり経験がない場合は雑用や先輩バーテンダーのアシスタント業務を任されることも多いです。

とくに、価格帯も高めのオーセンティックバーでは、こうした要素が強くなるでしょう。

そうした地道な下積み時代を経て、ようやく一人前のバーテンダーとしてお客さまの前に立つことができます。

一方、カジュアルなショットバーやダイニングバーなどでは、あまり経験のないアルバイトであっても早い段階でお酒作りをやらせてもらえることもあります。

ただし、一流のバーテンダーを目指していきたいのであれば、最初は厳しい下積み生活からでも、しっかりとした知識や技術を学べる環境で働くほうが将来の目標に早く近づけるでしょう。

自分がどのようなバーテンダーを目指していきたいのかを考えて、働く場所を選択することが重要です。

そしてバーテンダーの多くは、ある程度の経験を積むと、独立して自分の店を出すことを目指していきます。

バーテンダーを目指せる年齢は?

バーテンダーを目指す人の多くは、20代前半など比較的若いうちからバーの世界に入っているようです。

とはいえ、必ずしも若くなければ目指せないというわけではなく、なかには異業種から30代以上で転職する人もいます。

バーテンダーとして本気で頑張る気持ちがあれば、年齢問わず目指すことは可能です。

ただし、未経験者を採用するバーの多くはできるだけ若い人を雇って育てていきたいと考えるため、年齢が上がれば上がるほど転職は厳しくなるでしょう。

また、バーの世界はやや上下関係が厳しく、年齢よりもバーテンダー歴が長い人を先輩として扱う風潮もあります。

年齢が上がってからバーテンダーになる場合、年下の先輩に囲まれて働くことになるため、そうした環境になじめるかどうかもポイントになるでしょう。

バーテンダーに学歴は関係ある?

バーテンダーは、働くうえで学歴が問われることは基本的にありません。

たとえ中卒や高卒であっても、本気でバーテンダーになりたいという熱意や意欲があれば、一からバーテンダーを目指していくことができます。

実際、全国各地のバーではやる気さえあれば、経験や学歴などの条件は関係なく採用を決めることは少なくないようです。

ただし、バーテンダーの仕事では拘束時間が長くなりがちで、職場によっては休みも少なく、さらにお客さまとの対面接客が中心となるなど、心身ともに負担がかかる面があります。

せっかくバーテンダーへの第一歩を踏み出しても、厳しさに耐えられずに早くに仕事を辞めてしまう人もいるため、バーテンダーの仕事の実態をよく調べてから本気で目指していくことをおすすめします。

バーテンダーは女性でもなれる?

バーテンダーというと、男性が中心の仕事というイメージがあるかもしれません。

しかし、最近では女性バーテンダーは決して珍しい存在ではなくなっており、女性を積極的に採用するバーも増えています。

また、雇われて働くことのみならず、女性のバーテンダーが経験を積んで独立し、オーナーや店主として活躍するバーもあります。

バーテンダーの仕事は体力的に大変なところもありますが、女性ならではの細やかな気遣いやおもてなしの精神がおおいに生かせる仕事でもあります。

バーテンダーになりたいと考えるのであれば、積極的に求人を探して応募してみましょう。

女性のバーテンダーのキャリアパス・結婚後の生活

バーテンダーとして独立・開業するには?

バーテンダーは開業する人も多い

バーテンダーは、すでに存在するバーに雇われて働くこと以外に、独立・開業をして自分の店を経営していく道もあります。

独立すれば、自分のセンスや個性を反映させたお店を構えることができますし、自分のやり方次第で収入をアップさせることもできるでしょう。

そのため、将来的に独立・開業を目指すバーテンダーは少なくありません。

ただし、バーをオープンさせるには当然資金が必要となります。

お店の保証金・家賃・商品の仕入れ・器具の購入・人を採用する場合の人件費など、バーを経営するにはいろいろなお金が必要になります。

小さなお店でもそれなりの金額はかかりますので、しっかり計画性をもって独立準備を進めましょう。

最近はフランチャイズ契約のシステムで開業できるケースもあり、その場合、毎月売り上げの一部を本部に納めるとはいえ、初期費用等をミニマムに抑えることができます。

独立するために免許や資格は必要?

バーの開業は「飲食店営業」にあたるため、開業に際しては保健所から食品衛生法に基づく営業許可をもらうことと、「食品衛生責任者」の資格が必要です。

飲食店の開業に必要な保健所の営業許可は、開業後の食中毒などを防止するために設定されており、食品衛生法によって設けられた施設基準を満たすことで発行されます。

手続きは保健所に「食品営業の許可申請」すればOKです。

食品衛生責任者の資格は「調理師」「栄養士」「製菓衛生師」などの資格を有している人のことを指しますが、この資格がなくても、保健所が実施する食品衛生責任者のために行っている講習会を受講すれば、飲食店の開業は可能です。

ライバルに勝つ経営努力が必要

お酒をメインに扱うバーは、食べ物を多く扱うレストランなどと異なり、調理設備の初期費用が節約できたり、無駄になって破棄してしまう食材が少なかったりする利点もあります。

ただし、繁華街はとくにライバル店がひしめいていますので、他の店との差別化が求められるでしょう。

開業にあたっては、確実にお客さまを呼び込むことができる立地の選定をしっかり行い、少なくとも数年先までの売上計画を立てておくなどの準備が大切です。

そして、他のお店と差をつけるためのオリジナリティあるサービスを提供したり、お客さまを集めるために日々人脈を拡大させていくなどの努力も求められます。