歩合制で稼げる仕事の種類(14選)
世の中にはさまざまな仕事がありますが、その給与体系は大きく二つに分けることができます。
それが「固定給制」と「歩合給制」です。
「固定給」というのは、勤務時間に対して定額の賃金が支払われるシステムのことです。
一方で「歩合給」というのは、業績や成果に応じて給料の金額が変わるシステムのことを指します。
歩合制には生活が不安定になるリスクはあるものの、努力次第で高い収入を得ることも可能です。
自分が頑張ったぶんだけ、結果に反映される。
そんな働き方にやりがいを感じる人にとって魅力的な歩合制の仕事を紹介します。
顧客を増やすことで収入が上がる仕事
歩合制の仕事と聞いて多くの人がまず思い浮かべるのは、営業マンの姿かもしれません。
実際に売り上げや業績によって評価される営業の仕事は、歩合制を取り入れていることが多いのです。
とくに保険関係の仕事は昔から歩合制が多く、人脈やコミュニケーション能力を駆使して顧客を増やすことで収入が上がる仕事といわれています。
保険会社は取り扱う商品によって種類が分かれており、代表的なのは「生命保険会社」と「損害保険会社」です。
さらに生命保険会社では、社員ではなく個人事業主として所属している「保険外交員(生保レディ)が多く活躍しています。
保険商品は、お客さまにとって将来のさまざまなリスクや不安をカバーする可能性を秘めたものです。
しかし、決して安い買い物ではなく、「人生で住宅の次に高い買い物」といわれることもあるほどです。
信頼関係を築くために定期的に顧客と商談したり、何気ない会話から提案の糸口を導き出していくことが求められる仕事といえるでしょう。
生命保険会社社員
生命保険会社は、死亡や病気、ケガ、介護など、人間のさまざまな予期せぬ出来事に備えるための「生命保険」という商品を作る会社です。
社員は「基幹職(総合職)」と、お客さまのライフプランに応じた生涯設計の提案などを担当する「営業職」に分かれており、営業職は歩合制が多いのが特徴です。
年収は金融業界のなかでも高水準にあるといわれており、大手では30代で1000万円に達する人もいるようです。
共働き世帯の増加や少子高齢化などの理由によって日本の生命保険市場は縮小傾向が続いており、近年は大手を中心に海外へ活路を見いだす動きが加速しています。
生命保険会社社員の仕事紹介ページ
損害保険会社社員
損害保険会社とは、毎日の生活や仕事で起こりうるトラブルやリスクに備えることを目的とした保険商品を扱う会社です。
海上保険や自動車保険、地震保険や火災保険など、さまざまな商品があります。
このような保険商品を販売し、事故や災害の被害を受けた加入者のもとで査定をし、保険金を支払う手続きをするまでの一連の業務を行うのが損害保険会社の仕事です。
営業担当者はチームや個人で競い合いながら契約数を伸ばす努力を重ねており、成果を出せばそれに見合った報酬を期待できます。
損害保険会社社員の仕事紹介ページ
保険外交員(生保レディ)
保険外交員とは、個人や企業のお客さまに対して、保険商品の提案やコンサルティング、販売をする人のことです。
生命保険会社や保険代理店に所属して働きますが、その身分は「個人事業主」となることが多いです。
収入は「歩合給」をとっている職場が多く、成績によって収入が変動しやすいのが特徴です。
能力を発揮できれば、若くても高収入が望めます。
保険外交員(生保レディ)の仕事紹介ページ
成果次第で高収入を目指せる仕事
保険会社以外にも、自社の商品の売り上げが収入のアップに直結する仕事はたくさんあります。
人気があるのは、成果次第で年収1000万円レベルの高収入を目指せる仕事です。
たとえば、土地や住宅などを売買する「不動産営業」として働く営業マン。
個人相手に営業することも法人相手に営業することもあり、不動産という億単位の高額な商品を取り扱います。
大手不動産会社の敏腕の営業マンになると、大規模な契約を数多く取り付けることで高い収入を得ることができます。
また、医療業界で活躍する「MR(医薬品情報担当者)」も、医療現場に医薬品の情報を伝えると同時に医薬品の販売をする役割を担っています。
MRも、商品の売り上げによっては高い収入を得られる仕事として知られています。
この他にも、投資家から資産を預かって運用する「ファンドマネージャー」も、成果主義が多く取り入れられている職業です。
いずれの仕事も大手企業や外資系の企業でしっかり成果を出すことができれば、高収入を目指せることは間違いありません。
不動産営業
不動産営業とは一般に、不動産業界の会社で「営業職」として働く人のことです。
営業のスタイルは、店舗に来店されたお客さまを接客する「内勤営業(カウンターセールス)」と、外回りをする「外勤営業」の2種類に分けられます。
分譲マンションや一戸建て、注文住宅、賃貸物件、投資用マンションなどさまざまな種類の不動産を扱います。
売上や契約数を伸ばせば伸ばすほど、たくさんの収入を手にすることが可能で、経験や実績よりも実力がものをいう職業といえるでしょう。
不動産営業の仕事紹介ページ
MR
MR(Medical Representatives)は、日本語で「医薬情報担当者」を意味し、医薬品のスペシャリストとして病院などの医療現場に情報を提供する仕事です。
MRの多くは、製薬会社もしくは「CSO(医薬品販売業務受託機関)」という機関に勤務し、担当する医療機関に自社で取り扱う医薬品の情報を伝えます。
医師や看護師などと信頼関係を築くなかで、医療現場から医薬品の副作用に関する情報や、医薬品の使用状況を吸い上げる役割も担います。
営業的な要素もある成果主義の仕事であるため、個人の売上実績に応じてインセンティブがつく企業も多く、年収1000万円以上を得ることも可能です。
MRの仕事紹介ページ
ファンドマネージャー
ファンドマネージャーとは、投資信託会社や信託銀行などの金融機関に勤務し、投資家から預かった資金の運用計画を立て、運用する専門家です。
「アナリスト」や「ディーラー」などとチームを組んで、運用方針や目的に合わせたファンドを作り、運用を取り仕切る担当者として活躍します。
ファンドマネージャーになるには、一般的に、大学卒業後に金融機関に入社して、まず調査部門や運用部門等で経験を積みます。
その後、リサーチ力や分析力、さらに金融や経済、政治、海外情勢などの幅広い情報に通じて、ファンドマネージャーとしての適性を認められなくてなりません。
ハイレベルな資質と能力が問われる仕事であり、非常に競争も厳しいですが、優秀な人は億単位の年収を得られる可能性を秘めた職業です。
ファンドマネージャーの仕事紹介ページ
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労働時間や業務量に応じて収入が決まる仕事
歩合制の仕事のなかには、労働時間や業務量によって収入が決まる仕事もあります。
たとえば、日本の物流を支えている「トラック運転手」です。
固定給の企業もありますが、歩合制をとっている企業では、業務量がそのまま収入に反映されます。
たくさんの荷物を積んで走れば走るだけ給料に跳ね返ってくるため、繁忙期などは給料が何倍もアップすることがあります。
同じように「タクシー運転手」も、業務量によって収入が左右されます。
平日の日中だけ働く人もいれば深夜の時間帯を中心に働く人もいて、運転手によって労働時間が大きく異なります。
飲食店を利用する人が多い週末の夜や年末などに効率よくお客さんに乗車してもらうことで、収入を増やすことができます。
また、学生や受験生の指導を行う「予備校講師」も、基本報酬×担当コマ数という形の歩合制です。
生徒数の多い大手予備校でたくさんの授業を担当することで、高収入を目指すことができます。
この他には、百貨店やスーパーで商品を販売する「販売員」も、労働時間や成果に応じたインセンティブがつくことがあります。
どの仕事も、平均的な年収が特別高いというわけではありませんが、業務量が収入に直結するという点でやりがいを感じやすいでしょう。
トラック運転手
トラック運転手は、さまざまな種類のトラックを運転し、荷物を荷揚げ場所から荷卸し場所へと運ぶ仕事です。
小型、中型、大型、タンクローリー、トレーラーなど、運転するトラックの種類はそれぞれ違います。
個人が利用する宅配便もあれば、危険物に指定されるガソリンや高圧ガスなど実に多様で、運ぶものによっても必要な免許や資格が異なります。
平均年収は300万円〜400万円程度といわれますが、歩合制によって、働けば働くほどたくさん稼げる職場もあります。
トラック運転手の仕事紹介ページ
タクシー運転手
タクシー運転手は、タクシーにお客さまを乗せて目的地まで運ぶのが仕事です。
タクシーには大きく分けて「法人タクシー」と「個人タクシー」の2種類があり、前者では会社の社員として、後者では個人事業主として働くことになります。
運転技術はもちろんのこと、地理や交通事情に関する知識、さらにサービス業として正しいマナーや接客態度なども身につける必要があります。
給料は基本的に歩合制となっているため、その月によって収入は変動します。
予備校講師
予備校講師は、高校生や高卒生を対象とした予備校に勤務する講師のことをいいます。
小学校、中学校、高校の教師のように教員免許は必要なく、自分の専門とする科目についての高い知識と授業力が問われる仕事です。
給与は「能力に応じた基本報酬×担当コマ数」で計算されることが多く、実力を認められれば基本報酬は上がり、担当コマ数も増えていきます。
人気の高い予備校講師は、書籍出版の依頼が来る場合もあるようです。
予備校講師の仕事紹介ページ
販売員
販売員は、アパレルショップ、百貨店、雑貨店、ドラッグストアといったさまざまな店舗でお客さまを迎え、商品を販売する仕事です。
商品の説明やアドバイス、提案などを通し、お客さまが快適に買い物を楽しんでいただくように努め、店の売上アップに貢献します。
接客のプロフェッショナルとして、お客さまが何を求めているのかを考えたうえで、よきアドバイザー役になる意識が求められます。
販売員の給料はさほど高くないといわれていますが、店によっては売上目標を達成することでインセンティブが支給されます。
販売員の仕事紹介ページ
人気や知名度で勝負する仕事
歩合制で働く人たちのなかには、人気や知名度によって収入に大きな差が出る仕事もあります。
たとえば、芸能界で活躍する「俳優・女優」の場合は、それぞれの人気と知名度に応じて出演料が決まります。
好感度が高く老若男女から愛される俳優や女優になると、CM一本あたりの出演料が数千万円ということも珍しくありません。
事務所との契約内容にもよりますが、出演料に応じた高い収入を得られることになります。
また、「声優」のような声の仕事をしている人の場合も、出演料はさまざまです。
デビューしたばかりの無名の新人の場合、役名さえつかないような端役の出演も多く、出演料も微々たるものになります。
しかし、声優業界では名の知れた存在になると、主役をする機会も増えて出演料も高額になっていきます。
これと同様に「ナレーター」もキャリアによって一本あたりの出演料が決まることが多く、同じナレーターどうしでも収入には大きな差があるのが現状です。
また、芸能界とは異なりますが、人気や知名度が収入を決めるという点では「占い師」も同じでしょう。
こうしたクリエイティブな仕事は、収入が不安定でリスクもあるのが実情です。
しかしそのぶん、成功したときのリターンは非常に大きく、努力次第で一攫千金を狙える夢のある業界ともいえるでしょう。
俳優・女優
俳優・女優とは、テレビドラマや映画などの作品の登場人物を演じる人のことです。
活躍の場は、ドラマや映画のほか、舞台、雑誌、ラジオ、CMまで多岐にわたります。
演技を通して見る人の感情を揺さぶり、作品の世界観をつくり上げていきます。
新人時代は厳しい生活になる覚悟も必要ですが、有名になれば次から次へとオファーが舞い込み、多方面で活躍できる可能性が広がっていきます。
俳優・女優の仕事紹介ページ
声優
声優とは、アニメーション作品や外国映画の登場人物などに、声を吹き込む人のことです。
女優や俳優が全身を使いながら役柄に合う演技をするのに対し、声優は自分の「声」を使って、作品にふさわしいキャラクターを演じていきます。
活躍の場はアニメや海外映画のほか、ドキュメンタリーの吹き替えやゲーム、テレビ・ラジオのナレーションなど多岐にわたります。
声優の収入は実績を重ねることでギャラが上がる仕組みになっており、経験があまりないうちは不安定な生活になることを覚悟しておく必要があります。
声優の仕事紹介ページ
ナレーター
ナレーターとは、テレビ番組やDVDコンテンツ、ラジオ局などで映像に合わせてナレーションをする専門職のことです。
事務所に所属するか、フリーランスのナレーターとして働くことが一般的です。
仕事が歩合制になることが多いので、仕事量を確保するための営業活動が重要です。
人気のナレーターになると、テレビ番組にも引っ張りだこになり、収入も多くなりますが、仕事が獲得できなければ収入は厳しくなります。
ナレーターの仕事紹介ページ
占い師
占い師は、相談者が抱えるさまざまな悩みを、占いの技と人生経験で得たアドバイスによって、解決に導く仕事です。
タロット、手相、六星占術など、占いの種類や技法はさまざまであり、自らの得意とする分野に絞って占う人もいれば、複数のものをケースによって使い分ける人もいます。
占い師は個人事業主として働くのが一般的であり、個人の実力や人気が収入に直結するといわれています。
占い師の平均年収は200万円前後とされていますが、人気占い師になればもっと収入は高くなります。
占い師の仕事紹介ページ
この記事のまとめ
職業を選ぶうえで、その仕事の給与体系がどうなっているかを知ることは非常に重要なことです。
固定給には「安定している」という強みがありますし、歩合制には「努力次第で収入がアップする」という魅力があります。
どちらを選べばよいかは、個人の性格や仕事に求めるものによって変わってきます。
実力主義や成果主義が好きな人は、歩合制にチャレンジしてみると達成感とやりがいを感じられるのではないでしょうか。
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