和菓子職人の需要・現状と将来性

和菓子職人の現状

総務省の家計調査によると、1世帯あたりの2017年~2019年の品目別平均支出額は、ようかん・まんじゅう以外の和生菓子が8,850円、ケーキが6,834円と、洋菓子よりも和菓子の購入額が高くなっています。

参考:総務省統計局「家計調査」

和菓子は手土産に喜ばれ、お正月やお彼岸、七五三、ひな祭り、こどもの日など私たち日本人の年中行事に欠かせないため、安定した需要があります。

また年齢が高くなるにつれて、和菓子を好んで購入額が高くなる傾向にあるため、少子高齢化社会は和菓子業界にとって追い風といえるでしょう。

そのため和菓子店やメーカーで働く和菓子職人は、なくてはならない存在です。

ただし職人の高齢化や、後継者不足で廃業に追い込まれてしまう和菓子店が増えていることが、業界全体の課題となっています。

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和菓子職人の需要

和菓子職人の需要は、今後も期待できるでしょう。

スーパーへ行けば4個で100円という和菓子もあれば、高級和菓子では1個で何千円の和菓子もあります。

前者は庶民の手ごろなおやつとして、後者は日本の伝統的な菓子として、いずれも時代が変わっても需要が失われることは考えにくいでしょう。

大量生産の商品の作り手を和菓子職人と呼ぶべきかは意見の分かれる部分もありますが、和菓子メーカーが和菓子について学べる職場であることには間違いありません。

またお菓子によって季節を表現する繊細な和菓子の世界は、日本人にとっていつまでも大切にしたい文化でもあり、その芸術的・文化的側面からも需要がなくなることは考えにくいです。

おいしく食べて楽しめるのと同時に、目で見て美しい和菓子の今後は、私たち日本人にその繊細な心が失われない限り明るいものといえます。

和菓子職人の将来性

和菓子業界の需要が安定していることから、和菓子職人は将来性のある職業です。

ただし食生活全般の欧米化が進んでいることもあり、和菓子がお菓子の一分野として安定して生き残るためには、「自国の伝統文化だから」という地位に安心してはいけません。

和菓子を好む高齢者だけでなく、若い世代にも和菓子を買ってもらう工夫が必要でしょう。

最近では「いちご大福」や「生クリーム大福」などのような、「和」と「洋」とのコラボレーションが成功をしています。

またコンビニスイーツが盛り上がりを見せる中、和菓子にも人気が集まり、小さな和菓子店がコラボ商品を発表する事例も増えました。

和菓子職人として売り上げを伸ばし続けるためには、柔軟な発想で新しい道を切り開いていくことが必要です。

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和菓子職人の今後の活躍の場

和菓子職人の今後の活躍の場は、広がりを見せています。

コンビニとのコラボレーションをする機会に恵まれた人もいますし、SNS映えする繊細な商品を作って一躍人気を集めた店もあります。

最近では和菓子を食べてもらう機会を増やすため、バレンタインやハロウィン用の和菓子作りに取り組む店舗も増えています。

和菓子は伝統的な定番商品を作るだけでなく、季節や素材を生かしたオリジナル商品を生み出せるので、和菓子職人の腕次第で活躍の場を広げることができるでしょう。

また日本食ブームの一環として、海外での和菓子の注目度が高まっています。

和菓子の輸出が増えたり、ヨーロッパでの試食イベントでは人だかりになるほどの盛況ぶりです。

海外にチェーン展開する大手企業もあることから、和菓子職人は国内だけでなく、海外進出することも夢ではないでしょう。