運転手の1日のスケジュールのスケジュール・勤務時間や休日についても解説
運転手の業務スケジュール
タクシー運転手の生活
タクシー会社に勤めるタクシー運転手は、1回の勤務時間が長いという特徴があります。
1日に15時間~20時間働くことが一般的で、出勤日と休日を交互に繰り返しています。
タクシーの運転手の稼ぎは、電車やバスの運行が終了した夜間が中心となります。
近年はタクシー業界も過当競争が進んでおり、エリアや日によっては日中ほとんどお客さまが掴まらないこともあります。
タクシー会社は「歩合制」となっているところも多く、お客さまが乗らなければお金が入ってきません。
なお、個人タクシーの運転手の場合は、勤務時間や休日を自由に決めることができます。
バス運転手の生活
バス運転手の生活は、大きく分けて「路線バス」と「観光バス」のどちらを運転するかによって異なります。
路線バスの場合、早番、遅番、夜番の3交代制で働くことが一般的で、その日の勤務スケジュールに基づき、1時間半〜2時間程度の運転と小休憩を繰り返します。
路線バスはダイヤに沿って運行することが重要です。
始発と終発の時間が決まっているため、深夜バスを除き、深夜に働くことは普通ありません。
観光バスの運転手になると、担当するツアーの旅程によって勤務時間が変わってきます。
路線バスとは違い、ツアーによって異なる場所への運転をすることも特徴といえます。
早朝に出勤して、渋滞に巻き込まれれば日付が変わる頃ということもあります。
トラック運転手の生活
トラック運転手の場合、常に目的地への荷物の到着時間から逆算して、車を走らせます。
近距離の運転を担当する場合はそこまで不規則な生活にはなりませんが、東京~九州といったような長距離運転をする場合、客先への納品と現地での積み込み作業を繰り返し、数日ほどかけて戻ってくることも一般的です。
担当する案件によっては、自宅に帰れるのは10日に1日ほどになることもあります。
長距離トラックの運転手は交通量の少ない深夜に走ることが多いこと、また荷積みや荷降ろしの間の「待機時間」に仮眠をとることが多くなるため、タクシーやバスの運転手以上に不規則な生活になりがちといわれています。
20代で正社員への就職・転職
タクシー会社に勤める運転手のある1日
路線バス会社に勤める運転手のある1日(早番)
20代で正社員への就職・転職
運送会社に勤める運転手のある1日
運転手の労働時間・休日
運転手の労働時間
運転手の労働時間は、タクシー、バス、トラックおのおのに特徴があります。
また、それぞれ勤める会社によっても違いがあるようです。
タクシー運転手の労働時間
タクシーは24時間いつでもお客さまが乗る可能性があるため、出勤日の労働時間は長くなりがちです。
たとえば、朝8時に出社して翌日の2時に勤務終了といったシフトなど、一日に15時間~20時間近く働くといった形が一般的になっています。
もちろん、勤務中には決められた時間だけ休憩をとることができますし(基本的に合計3時間)、営業中も絶え間なくお客さまを乗せているとは限りません。
繁忙期でなければ、待機時間のほうが多くなる日も存在します。
バス運転手の労働時間
バス運転手は乗務するバスによって勤務時間が異なりますが、「2日間で1日平均9時間」という労働基準法に基づく規定があり、基本的に長時間勤務が続くことはありません。
路線バスの運転手の場合、1日の実働は8時間程度となっています。
早番・遅番・夜番といったシフト制になっており、勤務中は1時間半~2時間程度運転し、小休憩を挟み、また運転…といった形を繰り返すことが一般的です。
観光バスの運転手であれば、その日の旅程によって勤務時間は異なりますが、早朝からの勤務になることが多いです。
トラック運転手の労働時間
トラック運転手は、何を運ぶか、また運転する目的や地域などよって勤務時間が変わってきます。
荷物を積んで走っている時間と、納品して会社に戻るために走る時間を合わせて1日の勤務は実働8時間程度になることが基本ですが、その他に荷積みや荷降ろしの間の「待機時間」が入ることもあるようです。
運転手の休日
タクシー運転手の休日
会社に勤務する場合、1日の労働時間が長いため「1日働いて翌日は休み(明け)」といったシフトを繰り返すのが一般的です。
もしくは「2日勤務したのち2日休み」といった職場もあるようです。
出勤日の拘束時間は長いですが、1ヵ月の乗車上限時間が決められており、明けも含めると休日は月に17日~18日ほどあります。
個人タクシーの場合は、休日は自由に決められます。
バス運転手の休日
シフト制で働くため休日の曜日は不規則ですが、1ヵ月に公休が4日程度と、その他特別休暇を合わせて6~8日程度の休みが一般的なようです。
トラック運転手の場合
曜日関係なくシフト制で交互に休みを設定している会社もあれば、土日祝日は基本的に休みという会社もあります。
中には長時間拘束の上、ほとんど休日がないといった非常に過酷な環境で働く人もいるようですが、近年はトラック運転手の待遇改善を求める声が多く上がっており、きちんと休日を設定する会社が増えてきています。
運転手の残業時間
運転手はもともと長時間労働になりがちなこと、法令で運転できる時間が決められていることなどから、基本的に残業はあまりありません。
特別な事情がない限り、1日の仕事を終えたら、または勤務時間がきたら仕事を終了するところが多いようです。
運転手に夜勤はある?
タクシー運転手やトラック運転手は、夜間に働く人も多くいます。
とくに長距離トラックの運転手は、高速道路が空いている深夜時間帯に働くことが多い特徴があります。
もし納品が遅れてしまえば相手先に多大な迷惑がかかってしまうため、常に道路状況を読み、時間を気にして走らなければなりません。
運転手は忙しい? 激務?
長距離運転は体力勝負
運転のプロである運転手ですが、人間の集中力にはやはり限界があります。
1日中ハンドルを握ったり、長距離を運転したりしていれば、どうしても疲れがでるものです。
運転手にとって最も大切なことのひとつは、事故を起こさないようにすることです。
乗務中は常に細心の注意を払っており、少しでも疲れを感じたら、すぐに休憩することを心がけているようです。
仮眠を心がける
乗務中の疲れをとる方法として、最も効果的とされるのは「仮眠をとる」ことです。
長距離トラックの運転手は、パーキングエリアなどでの休憩時間に少しでも頭と身体を休められるよう、お気に入りの枕を携帯している人も少なくありません。
短時間でも良質な睡眠をとれば、リフレッシュできます。
しかし、脳の目覚めが追いつかないうちに再び運転を始めると、思わぬ事故につながるため注意が必要です。
眠気との戦い方
運転手にとって一番の敵は「眠気」といえるでしょう。
ウトウトしながらの運転は大変危険であるため、何とかして目を覚ます必要があります。
眠気対策としてよくとられている方法は、カフェインを摂取することです。
コーヒーなどカフェインが多量に入っているドリンクを飲んだり、タブレット型のカフェイン剤を形態したりして対策をしている人もいます。
また、脳に酸素を送るために窓を開けて外の空気を吸ってみたり、コンビニなどに車を停めて簡単なストレッチをしたりすることも効果的です。
そのほかにも人によってさまざまな方法がありますが、どうしても眠気に勝てないときは無理をせず、やはり少しでも仮眠をとることが一番とされています。
腰痛との闘い
運転手がよく抱える職業病のひとつは腰痛です。
毎日長時間座席に座っていることや、運転中は常に上下の振動を受けることなどから腰に負担がかかりがちで、腰痛に悩まされている運転手はとても多いです。
ひどくなると椎間板ヘルニアを患ってしまうこともあり、最悪の場合、運転ができなくなってしまうかもしれません。
運転手は集中力を要しますが、座っている時間が長いため、実は運動不足になりやすい仕事です。
休日は積極的に身体を動かし、健康維持に努めたいものです。
運転手の休日の過ごし方
運転手は、休みの日を含め、日頃から健康管理に人一倍気を付ける必要があります。
大切な荷物や人の命を預かる仕事ですから、まずは自身が健康でいることが最も大切です。
運送業界の各企業では、年に1回あるいは2回の健康診断が義務付けられています。
また、健康診断の徹底に加え、毎回の乗務前にも簡単な健康チェックを取り入れる企業が増えており、業界全体で無残な事故を防ぐための取り組みがなされています。
なお、長距離トラックなどさまざまな場所へ行く運転手は、勤務中どうしても食生活や生活リズムが乱れがちです。
肥満や生活習慣病を予防するためにも、休みの日などには積極的に身体を動かし、健康に気を配る必要があります。