水泳選手の食事のカロリーはどれくらい? 必要な栄養素は?
水泳選手の食事・摂取カロリー
摂取カロリーは成人平均の2倍
1日あたりの標準摂取カロリーは、20代の男性で2500キロカロリー、20代の女性で2000キロカロリー前後とされています。
それに対して、荻野公介選手は1日4000キロカロリーは食べているそうです。
実際、多くの男子選手が4000キロカロリー以上、女子選手も1日に3000キロカロリー以上を摂取しているようです。
1日に8時間以上もトレーニングに励むトップ選手は、運動量もかなりの量になります。
1日に3000~4000キロカロリー以上摂取しないと、むしろ体重が減ります。
水泳選手にとっては、食べることもトレーニングのうちなのです。
1日5~6回食事する
1日に3000~4000キロカロリーを摂取するといっても、多くの水泳選手は、これを5、6回に分けて食べます。
一般的な食べ方としては、朝の練習前の朝食と午前10時頃、昼、午後3時か4時頃、夜の練習前、そして練習後です。
午前10時と午後の3時頃といっても、おやつではなく、パンやおにぎり、パスタなどの軽食を摂ります。
夜の練習前はおにぎりやパスタ、うどんなどエネルギー源となる炭水化物と、バナナやりんご、ゼリータイプのサプリメントなど、食べるとすぐにエネルギーになるものも摂っている人が多いようです。
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水泳選手に必要な栄養・食事法
激しい練習後には良質なタンパク質を
夜の練習後は、傷んだ身体を修復させるため、良質なたんぱく質と糖質を摂ります。新鮮な魚や肉、大豆製品、卵などの料理を食べます。
たんぱく質は、運動後の30分以内に吸収のピークを迎えるので、練習後、あまり時間を空けないで食べることが肝心です。
また数時間後に寝ることを考えると、夜の食事も量を控え、お腹一杯にならないように注意します。
日々の食事にまで気を配ることが、大会本番での好タイムにつながっています。
カーボ・ローディング
大会に合わせた食事法として、水泳界では「カーボ・ローディング」という方法がよく知られています。
競泳のように持久力を必要とする運動で、本来の能力をしっかり発揮しようと思えば、「グリコーゲン」というエネルギー源を大量に蓄えておくことが重要です。
脂肪やアミノ酸もエネルギー源になりますが、グリコーゲンは、脂肪やアミノ酸に比べて分解されやすく、即効的、かつ効率的にエネルギーが供給できます。
逆にいえば、体内のグリコーゲンがなくなると、とたんにパワー不足、持久力不足に陥ります。
大会前の食事のしかた
大会の1週間前から、運動量を軽くしてグリコーゲンの消費を抑えます。
食事内容は、通常同様です。
大会の3日前から、ご飯、パン、麺類、ジャガイモなどの炭水化物中心の食事にします。
こうすることによって、体内に貯蓄されるグリコーゲンの量を2~3倍に増やすことが可能といわれています。