診療情報管理士の年収はいくら? 給料についてくわしく解説
診療情報管理士の平均年収・給料の統計データ
医療施設における診療情報管理という、大変責任ある仕事を一手に担うのが、診療情報管理士です。
診療情報管理士は、専門の資格を有し、高い専門性と深い知識を持って職務にあたりますが、専門性に見合うだけの収入を得ることはできるのでしょうか。
こちらでは、診療情報管理士の仕事について、給与・収入面から紹介します。
診療情報管理士の平均年収・月収・ボーナス
まずは、収入に関わる数字の部分から見ていきます。
こちらは、様々な求人サイトにおいて公開されている、診療情報管理士の平均年収や収入に関しての数値です。
求人サービス各社の統計データ
職業・出典 | 平均年収 | 年収詳細 |
診療情報管理士 (Indeed) |
357万円 | 時給 1,448円 |
月給 18.9万円 | ||
診療情報管理士 (求人ボックス) |
271万円 | 時給(派遣社員) 1,302円 |
時給(アルバイト・パート) 1,001円 | ||
月給 23万円 | ||
診療情報管理士 (給料BANK) |
274〜357万円 | 20代: 20万円 |
30代 :25万円 | ||
40代 :30万円 | ||
初任給:17万円 |
診療情報管理士の平均年収は約270〜357万円と、大きく開きがあります。
勤務する病院の規模や院内における診療情報管理士の位置づけ、雇用形態などにより収入に差が出ていると考えられます。
また、新卒初任給は17万円とやや低めですが、40代の平均月収は30万円程度と、初任給から考えると大幅な昇給が見込めるという特徴も見て取れます。
診療情報管理士の手取りの平均年収・ボーナスは
上記の数値から計算すると、診療情報管理士の平均的な手取り年収は200〜300万円ということになります。
ボーナスの設定は勤務する病院や雇用形態によって異なりますが、正社員や派遣社員の場合、1〜2ヶ月分、年2回支給されるケースが多いようです。
診療情報管理士の初任給はどれくらい?
診療情報管理士の平均的な初任給は17万円程度です。
しかし、診療情報管理士全体の平均年収に開きがあるように、初任給についても、勤務する医療施設によって異なります。
中には新卒であってもしっかりと学んできており資格を所有していれば、既卒や他の診療情報管理士と同等の待遇を受けることができるケースもあります。
診療情報管理士の福利厚生の特徴は?
有給休暇や特別休暇、慶弔時の対応など、基本的な福利厚生はきちんと整えられている求人が多いのも診療情報管理士の特徴です。
その他、女性の制服貸与や住宅手当などが用意されています。
中には、無資格で医療事務として入職し、資格取得支援を受けることができる施設もあります。
また、勤務先医療機関やグループ病院における診療であれば、医療費分の還付を受けることができるなど、医療関連職ならではの福利厚生が期待できます。
20代で正社員への就職・転職
診療情報管理士の給料・年収の特徴
勤務先や地域によって収入に大きな開きがある
診療情報管理士の平均年収を見てもわかるように、同じ資格を有して働いていても、収入に大きな差が生じることがあります。
月収10万円台で働いている診療情報管理士もいれば、30万円台がベースという求人もあります。
このような差が生じる要因のひとつに、診療情報管理士の立ち位置の曖昧さがあります。
診療情報に関する専門家である診療情報管理士が施設に常駐することで、診療報酬の加算が得られるなど、社会的にも注目されつつある存在です。
しかし中には、診療情報管理の重要性が浸透していなかったり、診療情報管理士の専門性について理解が進んでいない施設や地域も存在しています。
そのような場合、診療情報管理士として就職しても、実際の業務や給与が医療事務と変わらなかったと言うケースもあるのです。
医療者に比べると収入は低め
医療の現場においてもデジタル化が進み、診療情報管理の重要性は少しずつ認識されるようになってきました。
そのため、施設によっては専門家として他の事務系職種よりも年収が高めとなっているケースも増えてきています。
しかし実際に患者さんに接し、診療にあたる医師や看護師などといった医療職に比べると、まだまだ平均年収は低めです。
給与額よりも、安定性が魅力
診療情報管理士の求人の魅力として、安定性や福利厚生・制度の充実度があります。
病院という社会的になくてはならない施設で働くことになるので、社会的信頼度も高くなります。
また、各種保険や休暇制度など、働く上で重要となる仕組みがきちんと整えられている求人も多く、安心して働くことができるのも特徴のひとつです。
診療情報管理士の正社員以外の給料・年収
派遣社員
派遣社員として働く場合には、医療職専門の派遣会社に登録し、希望する病院など医療施設に派遣されるケースがほとんどです。
フルタイムで働く派遣社員の場合、正社員と同等の給与を得ることができる求人もたくさんあります。
給与形態は月給制あるいは時給制が多いようです。
社会保険や休暇制度、リフレッシュ制度など、福利厚生も正社員と同等か、求人によってはそれ以上の待遇を受けることができます。
また、派遣会社によっては全国に派遣先となる医療機関があることもあります。
家族の転勤や介護などの理由で転職の必要が生じた際にも、派遣会社を変えることなくスムーズに希望する地域や働き方の施設を見つけることができるというメリットもあります。
アルバイト・パート
アルバイトやパートとして診療情報管理士の仕事をしている人も中にはいます。
正社員や派遣社員に比べると給与面ではやや劣りますが、その分勤務に関する自由度が高いのが特徴です。
残業や休日出勤、夜勤などは行わないことがほとんどです。
残念ながら、アルバイトやパートの診療情報管理士求人の中には、無資格の医療事務と同じような仕事内容・給与のものも少なくありません。
本当に資格や知識が必要な業務内容であれば、時給も他の仕事よりは高めに設定されていることもあります。
アルバイトやパートで仕事を探す場合には、仕事内容や時給をしっかり確認しておくことをおすすめします。
20代で正社員への就職・転職
診療情報管理士が収入を上げるためには?
大規模病院であれば新人診療情報管理士の育成も可能ですが、小規模病院の場合、即戦力となる人材を少人数だけ募集するというケースも大変多いです。
そのようなケースにおいては、求められる資質やスキルに合わせ、給与も高く設定されている傾向にあります。
そのため、診療情報管理士が収入アップを目指す場合は、業務を通して自分の知識やスキルを磨き、自分ひとりで担当できる責任範囲を広げることで、より責任あるポジションや施設での勤務を目指していくことが有効です。
給与が上がるにつれ、任される範囲や責任も大きくなっていきます。
プレッシャーでもあるかもしれませんが、より大きなやりがいということもできるでしょう。