歯科助手は患者さんにどのように対応すればいい?



歯科助手の患者さんへの対応の仕方

歯科助手が患者さんとお話するのは診察室の中だけとは限りません。

歯科助手の仕事が多岐に渡るのと同様に、いろいろなシーンによってそれぞれ適切な対応が求められます。

受付での対応

歯科助手というと歯科医師の横で診療をサポートするだけの仕事だと思われる人も多いのですが、そうとは限りません。

歯科医院が受付業務限定のスタッフを雇用していない場合は、歯科助手が受付業務も担当します。

来院した患者さんの診察券を受け取るなどの受付業務、会計、次回の予約がおもな患者さんへの対応業務となります。

一つひとつは単純な業務ですが、患者さんの名前の読み間違い、予約の取り間違いなどがあると歯科医院そのものが信頼を失ってしまうので丁寧な対応を意識しましょう。

電話での対応

歯科医院の診療は、内科や外科などの一般的な医療機関と違って予約制をとっているところがほとんどです。

そのため、患者さんは電話で事前に予約をしてくださいますので、社会人として、常識のある言葉遣いと態度などの電話応対のスキルが求められます。

電話は受付に設置してあることが多いので、受付業務を担当するときに併行して応対します。

患者さんから電話がかかってきたら、名前と診察券の番号、そして診察予約なら都合の良い日時を調整するなど詳しい要件を尋ねます。

間違いがないようにメモをとり、復唱するなどして患者さんと確認しながら対応しましょう。

受付では、歯の強烈な痛みを訴える患者さんや、詰め物がとれて困っている患者さんなど、急患の人の対応もしなければなりません。

そのときの予約状況を見て、難しそうであっても急患の場合は受け入れることも多いので、自己判断で断らずに、歯科医師歯科衛生士など他のスタッフにも確認してから対応するようにしましょう。

また、時には苦情やクレーム対応をするときもあります。

院内のマニュアルがある場合はそれに合わせますが、マニュアル化されていない場合でも嫌がらずに丁寧に相手の話を聞く姿勢が大切です。

歯科助手は歯科医院の看板

歯科助手は、歯科医師のように診察室にずっといるのではなく、受付にも診察室にも出入りする仕事です。

とくに受付業務は、患者さんと初めて会話し、治療の最後にも会話するため、その歯科医院のイメージを決める重要な職業です。

つまり、「歯科医院の看板」ともいうべき存在が歯科助手なのです。

ですから、患者さんへの対応の仕方は常に気をつける必要があります。

優しく丁寧な対応と笑顔、そして気遣いのできる歯科助手になれるよう心がけましょう。

歯科助手の子どもへの対応の仕方

歯医者嫌いにしないための工夫を

子どもの虫歯予防のために、最近では乳幼児でも歯科医院に定期健診に来られるケースが増えています。

乳幼児の場合、保護者が抱っこした状態で診察台に上がります。口を開けてもらわないと、肝心の歯が見えないので、こういうシーンでは、歯科助手の笑顔が欠かせません。

歯科助手に「お口、あ〜んできるかな?」など優しく声がけされると、子どもは「歯科医院は優しいお姉さんのいるところだ」と思うようになり、トラウマにならずにすみます。

大人の言葉を理解できるようになってきた幼稚園児以降になると、虫歯で歯科医院に来る機会が増えます。

虫歯ができて不安な状態でいる子どもと一緒に保護者まで診察室に入ってくると、甘えてしまって診察がスムーズにできないこともあります。

ですので、子どもと親の性格や態度を見極めて、親子分離で診察するか、親子分離せず診察するかを決めるのも歯科助手の腕の見せどころです。

保護者の中には、子どもに「すぐ終わるよ」「痛くないよ」と声をかけて落ち着かせようとする人がいますが、すぐに終わらなかった場合や痛かった場合には、歯医者が嫌いになってしまいます。

こういう保護者は、待合室で待っていただいたほうが得策ですので、丁寧に待合室まで案内するなどの対応が必要です。

保護者からの質問に備えて準備しておく

また、保護者が子どもの歯について気がかりなことを歯科助手に尋ねてくることがあります。

そういうときには、自己判断でアドバイスしないように気をつけましょう。

「フッ素塗布について」「お菓子を食べさせることついて」「指しゃぶりについて」「歯並びについて」など、保護者から尋ねられることは同じ質問も多いです。

あらかじめ歯科医師に確認し、質疑応答に備えて自分なりにマニュアル化しておくことをおすすめします。

他の患者さんへの気配りも大切

歯科医院には年配の方から小さい子どもまで、さまざまな層の患者さんが来院されます。

なかには子どもが待合室できちんと待っていられないことに不満を持つ人もいるでしょう。

保護者だけで子どもの対応ができていない場合は、ほかの患者さんにも迷惑がかかり、歯科医院の評判にも影響しかねません。

そういう場合は、歯科助手がフォローする必要があります。

たとえば、待合室には絵本やおもちゃを用意してある歯科医院も多いので、そちらへうまく誘導する、待合室が混み合っていなければ少し一緒に遊んであげるなどの対応をしましょう。

歯科助手が困った患者さんに対応する方法

どんな職業でも人間を相手にしていると対応に困る場面が出てきますが、歯科助手の仕事をする上ではどんな患者さんがいると困るのでしょうか。

今回は、歯科医院が困る患者さんとはどんな患者さんか、その患者さんへの対応はどうすればよいのかをまとめます。

歯科医院の考える困った患者さんとは

歯科医院にとって「困った患者さん」は、たとえば以下のような人です。

・予約に遅刻する患者さん
・急に来院する患者さん
・治療への不満やクレームを言う患者さん

こういった患者さんがいらっしゃると、その対応に追われているうちに他の患者さんへの診療に影響がでてしまうことがありますので、歯科助手には適切な対応が必要となります。

遅刻する患者さんへの対応

多くの歯科医院では30分刻みで予約を入れこんでいくところが多いため、10分以上遅刻してくる患者さんだと、次の患者さんの診察に影響がでてしまいます。

これまで何度も予約時間通りに来なかった患者さんには、予約の日が来る前に、ご都合を伺う電話をする、定期検診のはがきを郵送するなど、あらかじめ遅刻防止対策をしておきましょう。

予約確認の電話においては、態度や言葉遣いに気をつけて、時間通りに来られないかどうかをやんわりと確認するようにしましょう。

それでも遅れてくる場合は、来院した時に「少しお待ちいただくことになりますがよろしいでしょうか」と断り、予約時間にきちんと来られている患者さんが優先であることを丁寧に説明します。

また、待ってもらっている間は、タイミングを見て「申し訳ございません、もう少しお待ちください」など適度に声掛けするのもクレーム防止のコツです。

急に来院する患者さんへの対応

急に来院される患者さんの場合、二通りが考えられます。

歯の痛みなどがある急患の場合と、ふらりと予約せずに立ち寄った場合です。

急患の場合は歯科医師に確認したのち、まわりの患者さんに了解を得て優先することがあります。

しかし、ふらりと立ち寄った患者さんの場合には、予約通りに来なかった患者さん同様に、待っていただくか、日を改めて来てもらうようにお願いするのが適切な対応となります。

不満やクレームを言う患者さんへの対応

歯科医師には、治療方針についての説明義務があるため、治療する際には患者さんにきちんと説明します。

しかし、治療が終わってから不満を訴える患者さんもいます。

残念ながら、こういったクレームをされる患者さんは、歯科助手がどんなに説明しても納得してもらえないことも多くあります。

歯科助手が治療に関しての不満やクレームを患者さんから受けたときは、むやみに自己判断で対応せず、すみやかに歯科医師に変わって対応してもらうようにしましょう。