社会起業家の現状と将来性
まだ成長段階
世界一の社会的企業大国であるアメリカの場合、その数は2003年の時点で96万団体を超えており、増加傾向にありました。
イギリスでも2016年には7万5千団体にまでのぼっており、5年前と比べて5万8千団体の増加となっています。
日本に社会起業家が登場し始めたのは2000年代に入ってから。国内での歴史はまだ浅く、世界的に見ると少し遅れをとっているのが現状です。
少し前の統計となりますが、その数は2008年の調査で約8千団体ほど。
行政によるサポートは時代をおうごとに整ってきているため、今後、さらに規模が拡大していくと考えていいでしょう。
20代で正社員への就職・転職
実際に活躍する先駆者たちが業界を引っ張る
国内において先駆けとなった社会起業家の多くは今現在も輝かしい活躍を見せています。
こうしたモデルとなる先駆者たちの背中を見て、若い世代が後を追うように起業し、優秀な人材が輩出されています。
これが業界全体の追い風になっているのが現状です。
育成機関も充実してきている
こうした流れを汲み、社会起業家を養成しようという試みが国内の教育機関においても見られるようになりました。
2009年に設立された社会起業大学は日本初の社会起業家養成に特化したビジネススクール。
4ヶ月の在学期間中に社会起業家として必要な理論や実践方法を学ぶことができ、卒業後もサポートが受けられます。
大学でも東京工業大学が社会起業家の育成コース、九州大学がソーシャルビジネス研究所を設置するなど、学生が志す職業の一つとしての認知が上がってきている傾向が見られるといえるでしょう。
20代で正社員への就職・転職
行政からも期待が高い
社会起業家はいわば行政の盲点に気付き、強い問題意識を持って改善に取り組む立場とも考えられています。
そのため、社会全体からの期待が非常に高く、とりわけ行政もその活躍を大いに歓迎しています。
助成金の制度も整備されてきている上、一般的な企業の中にも社会的企業を支援する動きがみられるようになりました。
この気運は今後ますます高まっていき、志願者も増加していくことが予想されます。
社会起業家は常に新しい発想を追い求めるべく努力を重ね、継続して収益を上げることで息の長い社会貢献をしていくことが望まれます。