潜水士の1日のスケジュール・勤務時間や休日についても解説
潜水士の1日の作業時間と勤務形態
潜水士が仕事を行える時間は、「作業内容」と「水深」によって変わってきます。
水深が浅いところであれば長時間の作業も可能ですが、水深が深い場合は潜れる時間は限られてきます。
たとえば、水深10メートルほどの場合は一日4~6時間、水深20メートルの場合は2時間、水深30メートルの場合は1時間ほどとなります。
海中で作業する潜水士は、「潜水病」に気をつけなければいけません。
海中などの高圧下での作業を終えたあと、すぐに浮上してしまうと気圧差により身体に大きな影響を与え、最悪の場合命を落としてしまいます。
そのため減圧といい、水深の深いところから除々に浮上することで、気圧の変化に身体を慣らしていくのです。
このように潜水士1人あたりの1日にできる作業時間が決められているため、作業効率を上げるために、潜水士の人数を増やしたり、効率的に作業ができるようスケジュールを組んだりと、各所で工夫をしています。
海上保安庁で働く場合
海上保安庁で働く場合、潜水士は基本的に船の上での海上勤務となります。
24時間体制でパトロールを行うため、日勤のほか、4時間勤務を繰り返す交代制で勤務にあたることもあります。
日によって24時間態勢の勤務や船での当直があったり、さらに海難事故で出動する際には朝も夜も関係なく勤務を命じられたりすることがあります。
短ければ数日、長ければ10日以上船上で過ごすため特殊な勤務形態になります。
もちろん、休日や休憩時間は確保されていますが、事件や事故が発生すると長時間の勤務になることも珍しくありません。
民間で働く場合
民間企業で潜水士として働く場合、事前に定められた計画(潜水深度、潜水時間)に基づいて潜水士、作業を進めていきます。
職場や仕事内容によっては、シフト制としているところもありますが、1日の実働は7時間半〜8時間程度となっています。
そのため、予定時間を超えて働くことはあまり多くなく、とくに勤務時間が固定されている会社で働く場合は、規則正しい生活を送ることができるでしょう。
ただし、日本国内だけでなく海外での作業もあり、企業によっては長期間出張になる仕事もめずらしくありません。
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潜水士の休日
休日も、勤務先によって異なり、曜日固定での週休2日制をとっているところもあれば、週によって休みの曜日が変わる場合もあります。
土曜日は出勤となり、日曜と祝日が休みという企業も比較的多くあります。
休暇としては、夏期休暇や年末年始休暇、有給休暇、特別休暇、育児休業制度などが一般的ですが、職場によって違いがあるためしっかりと確認しておきましょう。
潜水士の残業時間
潜水士は潜水深度や潜水時間など、事前に定められた計画に基づいて作業を進めていきます。
そのため、予定時間を超えて働くことはあまり多くありません。
とくに勤務時間が固定されている会社で働く場合は、規則正しい生活を送ることができるでしょう。
ただし、業務量が多い時期には早出や残業を求められることもありますし、勤務先によっては日帰りや数ヵ月の出張を行い、現地で作業を行うこともあります。
海上保安庁や海上自衛隊などでレスキューをする潜水士の場合、事件や事故はいつ発生するかわからないため、どうしても不規則な生活を送ることになりがちです。
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潜水士に夜勤はある?
民間企業で働く場合は、ほぼ夜勤はないといってよいでしょう。
ただし、海上保安庁や海上自衛隊では、24時間体制でシフト勤務をするため当然ながら夜勤はあります。
海上勤務となれば、当直が3~4交代でまわってくるため、数日に1回は夜勤を行うことになりますし、新人のうちは訓練のためもあり、夜勤を回されがちです。
また救助や不審船対応などがあった場合は、夜通し対応することもあります。
潜水士は忙しい? 激務?
民間企業で働く潜水士は、一般的なサラリーマンと同様、規則正しい生活を送ることが可能です。
あらかじめ決められた潜水計画に沿って仕事をするため、大幅に残業をすることは少ないです。
ただし、海上保安庁や海上自衛隊で働く場合はそうはいきません。
夜勤もありますし、船に乗った場合は何日も陸に帰ってこられないこともあります。
また、人命に関わる業務が多いため、体力だけでなく精神的にもハードな仕事だということを心得ておきましょう。