女性の音楽家のキャリアパス・結婚後の生活

女性の音楽家の現状

現在、世界的に活躍している音楽家の中には女性も多く、日本のオーケストラ楽団でも、男女比は5:5あるいは女性の方が多い楽団も少なくありません。

ただ、どうしても男性奏者の方が多い楽器もあります。

例えば、トランペットやサックスなど肺活量を必要とする管楽器は男性奏者が多いイメージがあります。

ほかには、バスなど、非常に大きなサイズの弦楽器も、持ち運びするだけで大変なので、男性奏者の方が多いでしょう。

しかし、女性でも工夫と努力で、男性奏者が多い楽器を演奏している方もいます。

また、ピアノ、バイオリンなどは、世界的コンクールで、男性と同様に女性奏者が入賞しています。

一流音楽家を目指す人や世界的に認められた女性音楽家が大勢いることは、これから音楽家を目指そうとする女性にとって大きな励みになるのではないでしょうか。

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女性の音楽家の強み・弱み

女性音楽家の強み

女性ならではの感性

音楽の世界では、ときに個人の感性が強く求められることもあります。

感性は男女で大きく異なる部分も大きく、場合によっては女性ならではの柔らかな感性が優れた音楽を生み出すこともあります。

逆に男性ならではの力強さが求められることもありますが、そのことを考えればどちらの感性が音楽において必要とされるかは音楽の分野によって大きく異なるといえます。

演奏会での華やかさ

楽団の演奏会だと男性と女性の装いに大きな差はありませんが、ソリストの演奏会では、やはり女性音楽家の衣装は観客の楽しみの1つでもあります。

音楽家にもよりますが、独奏会では、女性音楽家は演奏する曲のイメージに合わせた色のドレスを着用します。

情熱的な曲なら赤、おだやかな曲調の作品を演奏する時は紺のドレスというように、女性音楽家ならではの工夫が際立ちます。

この「華やかさ」を楽しみにして演奏会に足を運ぶ観客も多いので、演奏会の主催者が女性音楽家を重宝することもあるでしょう。

女性音楽家の弱み

体力面での弱み

音楽家は、楽器を演奏するときや指揮者は体力を必要とします。

一般的に女性は男性よりも体力や身体能力の面で弱みを感じる場面も少なくなく、辛い場面もそれなりに出てくることでしょう。

逆に言えば体力に自信がある女性であれば、この点がデメリットになることはないといえます。

精神面での弱み

音楽家は、ライバルとの競争に勝つためにスキルを磨くだけでなく、競争相手に負けない精神力も必要な世界です。

プレッシャーをはねのけなければコンクールなどで実力を発揮することが難しく、なかなか成果を残せないことに対するストレスにも負けない精神力が必要です。

繊細な女性だと、このプレッシャーやストレスに押しつぶされてしまうかもしれません。

とはいえ、男性の中にも精神面に不安を抱える人は少なくありませんので、女性特有の弱みとはいえないでしょう。

女性の音楽家の結婚後の働き方・雇用形態

一般的な仕事よりは自由度の高い音楽家の世界

一般的に「結婚を機に退職または休職して、子育てがひと段落したら仕事に復帰する」という働き方がありますが、音楽家の場合は一般的な仕事とは異なる働き方となることが多いです。

特に、個人で活動する音楽家の場合は結婚後の働き方も自由度が高く、さまざまな形で音楽家としての活動を続ることができます。

ただし、一時期音楽活動から離れることでブランクを感じることも多く、活動の規模が大きく変わる可能性もあります。

結婚を機に活躍の場を変える音楽家も

一方で、結婚を機に音楽への関わり方を変える音楽家も少なくありません。

例えば結婚前は楽団で楽器を演奏していた音楽家が、結婚して出産し、子育てを終えた段階で音楽教室を開くという生き方があります。

音楽教室の講師をするかたわら、家庭や子育てに支障のない範囲で、コンサート活動を続ける女性音楽家もいます。

もちろん、音楽家としての活動には終止符を打ち、趣味のレベルで音楽を楽しむという生き方を選ぶ場合もあります。

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音楽家は子育てしながら働ける?

音楽家が自身の仕事と子育てを両立さることができるかどうかは、どのような形で音楽家として活動しているかによって大きく異なるといえます。

例えば作曲家であれば自宅で子育てしながら作曲活動することもできますが、楽団での活動は練習できる場所が限定されるので家庭を離れる時間が長くなることにネックを感じる女性も多いです。

保育園など子どもを預けられる環境がどれだけ整っているかによって、音楽家としての活動にどれだけ専念できるかも異なります。

女性音楽家の中には、子育てと音楽活動の両立に無理を感じて、音楽活動を長く休止する道を選んだという話も珍しくありません。

家族や周囲、音楽活動に関わる仲間の理解と協力が得られなければ、子育てと音楽家としての活動を両立させることには大きな負担を感じたり、諦めざるを得ない可能性も高くなります。

音楽家は女性が一生働ける仕事?

同じ規模で活動できるかどうかはケースバイケース

結婚や出産、子育てといった人生の大イベントを経験する女性にとって、音楽家の活動をどれだけ続けられるかは人によって大きく異なります。

今までと同じ規模で音楽家として活動できる人もいれば、規模を縮小したり、別の形で音楽に関わり続けるという道もあります。

あるいは、結婚や出産を機に音楽家を引退し、家庭に専念するという女性もいます。

音楽家に「定年」はない

とはいえ、音楽家には「定年」というものはなく、何歳になっても音楽家として活動することはできます。

もちろん、ブランクなどによって今までと同じ規模で活動できるとは限りませんが、活動の規模や方法を問わないのであれば、子どもが成人したのを機にシニアの音楽家として再出発することも不可能ではないのです。

大舞台は難しくても、地域の催しやチャリティーイベントなどで音楽の腕前を披露するという方法もあります。