ネットワークエンジニアが独立してフリーランスになるには？

フリーランスのネットワークエンジニアの働き方・仕事内容

仕事内容は変わらない

フリーランスの場合、会社（クライアント）とは雇用契約ではなく、請負契約を結んで仕事を行います。

フリーランスだからといって、仕事内容自体は正社員のネットワークエンジニアとさほど変わりません。

たとえば、プロジェクト内の設計チームで、正社員のエンジニアとフリーランスのエンジニアがまったく同じ設計作業を分担して行うこともあります。

そのような場合、2人の差は雇用形態のみです。

フリーランスの場合、正社員のように守ってくれる会社の存在がないため、その仕事の責任は基本的にすべて自分に押しかかります。

働き方は自由

契約内容にもよりますが、フリーランスの場合は、成果物さえ完成すれば出社時間や勤務場所、休日を自由コントロールすることが可能です。

しかし、ネットワークエンジニアの場合は外部に資料が持ち出せない等の理由で、クライアントのオフィス内で働くことも多いです。

とはいえ、クラウド分野の案件などであればリモートワークが行いやすく、場所を選ばず働くフリーランスのネットワークエンジニアも増えてきています。

フリーランスのネットワークエンジニアになるまでのキャリアパス

フリーランスのネットワークエンジニアになるために、特別に必要な資格や条件はありません。

営業許可等も取る必要はないため、誰であっても今すぐにフリーランスのネットワークエンジニアを名乗ることはできます。

ただし現実的には、IT企業などでネットワークエンジニアとしてある程度の年数働き、経験やスキルを積んだ後に独立するのが基本です。

フリーランスになると、上司や先輩など助けてくれる人や相談できる人はいません。

IT業界での仕事の進め方を理解し、携わる工程に関しては誰の力も借りずに自分一人で行えるレベルになっていないと、フリーランスとして生計を立てるのは難しいでしょう。

フリーランスとして独立後は、「在籍していた会社から仕事を請け負う」「これまでに関わった業界内での人脈を使って仕事をもらう」などの方法で仕事を獲得していくのがポピュラーです。

最近では、フリーランスとIT企業を繋げるマッチングサービスも増えてきました。

まったく頼れる人脈のないエンジニアであっても、ひと昔前に比べ仕事は探しやすい時代となってきています。

フリーランスのネットワークエンジニアのメリット・デメリット

フリーランスのメリット

フリーランスの場合、収入的な面で大きなメリットがあります。

たとえばプロのネットワークエンジニアが1ヵ月仕事をすると、クライアントから支払われる本来の単価は、軽く月100万円を超えることが多いです。

しかし正社員の場合は、いくら単価の高い仕事をしても収益の大半は会社がもっていき、自分の手元に入るのは決った額の給料のみです。

対してフリーランスの場合は、間に入る会社はなく、直接契約であれば収益の100％が自分の手元に入ります。

したがって、同じ仕事をしても正社員より得られる収入が増えることが多いです。

フリーランスになると正社員時代の2倍、3倍の収入になることもあり、収入的な魅力が大きいです。

フリーランスのデメリット

フリーランスのデメリットとなるのは、収入が不安定であることです。

正社員のように定額の給料は保証されていないため、実力の乏しいネットワークエンジニアがフリーランスとなると、まったく仕事が得られずに生計が立てられなくなることも十分にあり得ます。

また、今は仕事が得られているエンジニアであっても、新しい技術を学ばずにスキルアップを怠ってしまうと市場価値が落ちてしまい、いずれ仕事がなくなる恐れもあります。

さらにいえば、たとえスキルアップを続けていても、「社会全体が不況に陥り案件自体が少なくなる」「お得意さまだったクライアントが倒産する」など、自分とは直接関係のない要因で収入が減ることもあります。

いつ仕事がなくなるかわからないリスクは、フリーランスにつきものです。

これが、フリーランス特有の大きなデメリットとなってきます。

フリーランスのネットワークエンジニアの給料・年収

おおよその目安となりますが、監視や保守の案件は月単価40万円～、構築や運用の案件は月単価50万円～が、フリーランスのネットワークエンジニアの単価相場です。

大企業の関わる巨大プロジェクトの案件であったり、「基本設計」などの上流工程であれば、月単価が100万円近くにおよぶこともあります。

また、フリーランスの場合は直接相手の企業と価格交渉することになり、交渉次第では相場以上の価格で請け負うことも可能です。

フリーランスは年収においても、人それぞれでバラつきがあります。

仕事が得られず年収100万円にも満たない人もいれば、特化した分野をもつ引く数多のスペシャリストであれば年収1000万円を超える人もいます。

フリーランスの場合、経験・スキル・人脈などがダイレクトに収入に響くため、結局のところはその人次第となってきます。