健康運動指導士の需要・現状と将来性
健康運動指導士の現状
高齢化がすすむ現代の日本では、生活習慣病や高齢者の健康増進が大きな課題となっています。
人々が元気で長く生きられるように、また国の大きな課題となっている医療費抑制のためにも、政府は国を挙げて「健康づくり」に取り組む方針を打ち出しています。
とくに平成20年度から実施されている特定健診・特定保健指導では、「運動・身体活動支援を担う」とされており、健康運動指導士への期待がますます高まっているところです。
20代で正社員への就職・転職
健康運動指導士の需要
日ごろから運動をして健康や体力を維持していくことは、病気や肥満の予防にもつながり、適切な運動の重要性がさけばれていますが、多くの人は運動が健康にいいことは理解していても、実践はしていません。
いったいどのように運動すればよいのか、自分にとって効果的なのかまではなかなかわからないものですし、心身に何らかの病気を抱えていることによって、激しい運動はできないといった人もいます。
ここで活躍するのが健康運動指導士です。
健康運動指導士は、保健医療関係者と連携しながら対象者一人ひとりの心身の状態を把握し、その人に合った健康づくりのための運動指導を行うことができます。
人々の健康に対する関心が年々高まっている今、まさに時代のニーズに応えることができる職業のひとつだといえるでしょう。
健康運動指導士の将来性
現在、健康運動指導士の資格取得者は、病院をはじめとする医療施設や福祉施設、介護施設、あるいはフィットネスクラブ、企業、学校など、さまざまな場所で働いています。
医学的知識を持ち、その人に適した運動指導ができるスキルを持った健康運動指導士は、地域社会のあらゆる場所で活躍できるといっても過言ではありません。
国家資格化はされておらず、まだまだ認知度は決して高いとはいえない職業ですが、政府は以前より資格取得者の数が増えるよう力を注いでおり、これからさらに注目されるようになっていくでしょう。
それに伴って、活躍の幅がさらに広がったり、より良い待遇の下に働けるようになったりする可能性も十分に考えられます。
20代で正社員への就職・転職
健康運動指導士の今後の活躍の場
令和2年3月1日現在、健康運動指導士として登録している人は、全国で18,332人(男性6,644人、女性11,688人)おり、最近は、病院、老人福祉施設、介護保険施設や介護予防事業等で活躍する人が目立っています。
今後、さらに高齢化社会がすすめば、高齢者への健康づくりや運動指導のニーズは欠かせないものとなり、今後はこうした高齢者を対象とした施設や現場で働く人が増えていくでしょう。
また、資格を認定している「公益財団法人 健康・体力づくり事業財団」では「ハイリスク者も対象にした運動指導を行なうことのできる専門家を目指す」とされています。
けがや病気からのリハビリといった側面からも、一人ひとりにあった運動プログラムは重要で、今後は理学療法士や作業療法士と連携した業務を行う人も増えていくと考えられます。