女性の建築板金工のキャリアパス・結婚後の生活

女性の建築板金工の現状

現在、建築板金工として活躍する女性は残念ながら多くありません。

猛暑や真冬でも行われる作業は男性にとってもハードなものであり、材料の荷上げなども手作業の場合が多いため、どうしても男女間の体力の差が課題となっています。

結果、女性職人の採用によって、生産性が落ちると考える会社が多いのが現状で、男性が圧倒的多数を占めているのです。

女性の建築板金工は非常にまれなであり、職場は男性しかいないというところが大半です。

現職の男性職人に女性を受け入れる風潮がない上、トイレや更衣室等の設備も不十分であり、長い目で見た意識・制度の改革が不可欠であると言わざるをえません。

しかし建築板金工を目指す女性が少ないというだけであり、建築板金技能士の資格に関しても、女性を拒む記述はありません。

やる気さえあれば、女性でも建築板金工になることは十分可能です。

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女性の建築板金工の強み・弱み

手先の器用さ

女性は体力面でどうしても男性に劣ります。

数少ない女性板金工も男性職人に負けないよう必死で作業に励んでいます。

しかし、工場での金属加工は女性ならではの手先の器用さが生かせる分野もあるといえるでしょう。

近年は、まずは部品の加工や溶接などの工場内作業から女性を受け入れたいとする会社が増えてきています。

加工技術は男女の区別がないため、女性にも大いに活躍のチャンスがあるのです。

女性ならではの安心感

リフォームや修理の場合、建築板金工は一般家庭で作業することもあります。

高齢者や女性などは、見知らぬ男性が自宅に入ったり周辺で作業をしたりすることに抵抗を感じる人も少なくありません。

そうした人たちには、作業現場に一人でも女性がいるということだけで、安心感や信頼感を与えることができます。

建築板金工の結婚後の働き方・雇用形態

勤め先の考え方による

建築板金工は、小規模の会社で働く人が多く、結婚後も独身時代と同じように働き続けられるかどうかは、勤め先によるところが大きいのが現状です。

基本的に日勤の仕事となり、台風に見舞われたなどの繁忙期を除けば、残業が多い仕事ではありませんので、家庭と両立させることは十分可能です。

人手不足が深刻な業界

人手不足が深刻な建築板金の業界では、男女問わず働き手が欲しいと考えているところも多く、短時間でも働いてほしいと考える会社も少なくありません。

女性がパートやアルバイトとして働ける会社も増えてきています。

少人数で働くことが多い建築板金の会社では、1人でも抜けると現場がまわらなくなるため、そもそも結婚や出産により退職の可能性が高い女性を敬遠してきた風潮があります。

しかし、男女平等が定着して久しい昨今、女性の採用や長期雇用に二の足を踏んだままでは時代から取り残されるということは建築業界にも浸透しはじめています。

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建築板金工は子育てしながら働ける?

男性のみの会社が多く、出産や育児に対する理解に乏しいこともあって、これまでは産休や育休制度がない、あるいはあっても利用できないというケースが多くありました。

建築板金工は危険が伴う仕事であることからも、子育てしながら働くことは、現状は難しい状況です。

しかし近年は「働き方改革」により、あらゆる業界で女性の社会進出が積極化しており、建設業界の今後の動きが注目されています。

保育所を利用する、アルバイトやパートとして働く、独立してフリーランスになるなどして、この仕事を続けていく人も今後は増えていくでしょう。

さらに近年は職人としてではなく、現場管理部門で女性を活用している会社も増えてきました。

建築板金工を志す女性にとっては、実際の現場からは離れてしまうため不本意かもしれませんが、形を変えて建築板金に関わることもできます。

建築板金工は女性が一生働ける仕事?

建築板金工をはじめとした建築業界は、どうしても体力が求められる男性が圧倒的多数です。

そのため女性に対しての理解がなかなか進まず、さまざまな面で苦労があるといえ、今後は女性の働き方に関する制度や設備などの改善が急務とされています。

出産や育児期間については、現状キャリアを継続させることは難しいですが、建築板金の技術さえあれば優遇されるため、多少のブランクがあっても、再就職することはできるでしょう。

また、独立開業するという方法もあります。

臨機応変な働き方を模索しながらではありますが、今後は女性であっても、仕事を一生続けていくことができるようになるでしょう。