建築板金工の仕事とは? わかりやすく仕事内容を紹介
建築板金工の仕事とは
板金とは、薄い金属板を加工する仕事です。
板金の仕事には自動車板金や工業板金などがありますが、なかでも、建物の屋根や外壁などの工事・リフォームを手がけるのが建築板金工です。
鉄筋コンクリート造の建物は、もともと躯体と防水処理の組み合わせで雨風をしのぐような仕様になっています。
しかし、木造の建物の屋根や外壁は下地が木でできているため、なかに水が侵入しないようにさまざまな工夫がなされます。
日本は木造住宅が多く、家づくりには建築板金工が欠かせない存在です。
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建築板金工の業務の内容
屋根や外壁の加工
屋根の場合、金属板を施工する前に「アスファルトルーフィング」という防水紙を施工し、雨水の侵入を防ぎます。
外壁の場合は、透湿性の防水シートを貼り「胴縁」という材木でシートの押さえ外壁の下地を兼ねたものを施工します。
また外壁材は金属製ばかりではなく、「窯業系サイディング」といってセメントを主原料とするものもあります。
これらは専門の工事業者が施工することもありますが、建築板金工が施工する場合も多いのです。
窯業系はセメントが主原料ということもあって、非常に重いだけでなく、角をぶつけるとすぐに欠けてしまいますので、体力と繊細さが必要になります。
鉄骨造の建物の施工
建築板金工は、ほとんどが木造の住宅や店舗程度の小規模なものの屋根や外壁などの施工です。
しかし、工場などの大きな鉄骨造の建物で活躍することもあります。
工場などの大きな鉄骨造の建物の場合は、「折半屋根」といって長い材料を施工していきます。
傾斜をあまり必要としないので木造での屋根よりも楽に施工できます。
また、アルミ製のカーポートも折半屋根を使うことが多いので、建築板金工をやりながらアルミカーポートの施工を請け負っているところもあります。
建築板金工の役割
金属加工のプロフェッショナル
建築の世界に置いて、板金工は欠かすことのできない存在です。
金属加工のプロフェッショナルとして、金属板を加工し、屋根や外壁をつくり、住宅や店舗を雨風から守ります。
木造住宅が多い日本の建築では、建築板金工がいなくては安心して住むことができないでしょう。
建築物を守る
建築板金工のなかには、お寺や神社など貴重な建築物を扱う人もいます。
日本は歴史的な建造物も多く、建築に関する高い知識とスキルがある人でなければ、工事を行うことができません。
日本の板金に関する技術は古くから伝統的に受け継がれてきたものです。
雨風や自然災害が多い日本で、古くからの建築物が長年残っているのは、過去に建築板金工が携わり、現代の建築板金工が修理や手直しをしているおかげといえるでしょう。
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建築板金工の勤務先の種類
建築板金工は、建築板金を専門に手掛ける建設会社に就職することが一般的です。
建築板金を扱う建設乗車の多くは従業員数人程度と、規模が小さいことが特徴です。
働く場所としては自社の工場、または現場です。
まずは設計図をもとに工場で金属板などを加工し、それを現場で取り付けるという流れです。
建築板金工と関連した職業
建築板金工と似た仕事に、大工があります。
大工は設計図を元に、建材を加工し、住宅などをつくる人のことです。
大工は家づくりの大まかな部分を担いますが、建築板金工は屋根や外壁などの限られた部分のみの仕事を行います。
また、大工は住宅以外にも舟や建具など専門的な知識と技術を持ち働くひともいますが、建築板金工は基本的に住宅や店舗などの建築物に限られます。
ただし、現場では建築板金工が行う仕事を大工が自ら行う場合もあります。